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失策の目くらまし
— 反差別統一戦線東京委員会 (@Anti_Discrimina) May 30, 2020
感謝ではなく謝罪だろう ブルーインパルスの違和感 https://t.co/PLJaYqjRq1 #日刊ゲンダイDIGITAL
感謝ではなく謝罪だろう ブルーインパルスの違和感
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/273892
2020/05/30 日刊ゲンダイ ※タイトルは紙面による
検証は不可欠(写真右は医療従事者らに敬意と感謝の気持ちを示すため、東京上空を通過するブルーインパルス)/(C)日刊ゲンダイ
これも失策の目くらましか。29日午後0時40分ごろから約20分間、航空自衛隊のアクロバットチーム「ブルーインパルス」が東京上空を飛行した。新型コロナウイルスの対応に当たる医療従事者らに感謝と敬意を示すためだという。
飛行チーム6機がコロナ感染者を受け入れている病院や東京スカイツリー周辺、都庁の上空などを通過しながら、8の字を描くように都心部を2周。東日本大震災の後に復興のシンボルとしてつくられた「フェニックス」の飛行隊形も披露した。
安倍首相も参院本会議を途中退席し、官邸の屋上から笑顔でブルーインパルスに手を振っていた。その直後にツイッターにこう投稿している。
<大空を翔る航空自衛隊のブルーインパルスと共に、医療従事者をはじめとした皆様へ、心からの感謝と敬意を込めて、拍手をさせていただきました。本当にありがとうございます>
先が見えない不安、目減りする一方の預金、仕事の激減、倒産の危機……。庶民生活が疲弊する中、久々に空を見上げて、晴れ渡る空を横切る隊列に希望を感じた人もいるだろう。
だが、それで政権の無能無策がチャラになるわけではない。ブルーインパルスを飛ばす余裕があるのなら、医療現場に必要物資を配るのが先ではないのか。「パンとサーカス」にしろ、パンが十分に行き渡らない状況でサーカスだけ見せられても、素直には喜べない。国のトップが本会議を中座し、能天気に空を見上げて、笑いながら拍手している場合ではないはずだ。地上の国民生活の実態をどれだけ理解しているのか。
航空ショーで美談仕立ての欺瞞
「安倍首相は、コロナ禍を『1カ月半で収束させた』と胸を張り、それを『日本モデル』と自画自賛していますが、果たしてこの間、政府が何をしたというのでしょう。肝いりの布マスク2枚だって、まだ行き届かないのです。給付金や支援金はいつになったら届くのか。PCR検査を抑制した政府の失策のせいで亡くなった方や、経済対策が遅くて自死を選ばざるを得なかった方もいるのに、その反省もなく、航空ショーでコロナ収束を美談仕立てにすることには違和感があります」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
お上に強要されるまでもなく、多くの国民は医療従事者に感謝している。敬意も抱いている。なにしろ政府が無策なものだから、医療現場に頼るしかなかったのが現実だ。
後手後手の場当たりで現場に多大な負担を強いてきた安倍政権が、医療従事者に謝罪するなら分かるが、「感謝」の航空ショーという欺瞞には辟易としてしまう。失政を糊塗するために自衛隊を使う姑息と危なさに、この政権の正体が見えるのだ。
安倍は欧米各国に比べて死者数が少ないことをことさら誇っているが、それでも医療崩壊寸前にまで追い込んだのは、政権と専門家の政策判断が誤っていたからではないか。
医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏が言う。
「少なくとも、東京都内では医療崩壊が起きていました。PCR検査の数を極端に絞っていたために市中感染が蔓延して、本来なら死ななくていい人までが亡くなり、大病院で院内感染が起きて医療機能が縮小されてしまった。当初は無症状者や軽症者を別施設に隔離する方法も取らなかったから、ベッド数も不足して、入院が必要な人を受け入れられなくなった。これを医療崩壊と言わずして何と言うのでしょう。誰がPCR検査を絞るべきだと言ったのか。国立感染症研究所(感染研)の検査権益や厚労省医系技官の利権を守るために、国民の命が犠牲にされた可能性はないのか。そもそもアジア圏において、日本の死者数が少ないとは言えません。アジア地域で流行したのは、欧米で猛威を振るった新型コロナとはタイプが違った可能性が高い。そういう意味では、日本はアジアで最も死者数が多く、院内感染による医療崩壊まで起きた“最悪モデル”とも言えます」
専門家会議の議事録は残されていない(C)共同通信社
専門家会議の議事録も残せない不都合があるのか |
政府と専門家会議が有効な手だてを講じなくても、ひとまずは収束の気配で“結果オーライ”かもしれないが、新型コロナは第2波、第3波の到来が確実視されている。その時に備え、今回の対策を検証することは必要不可欠だ。仮に第2波で欧米型のコロナが流行した場合、自粛要請だけで乗り切れる可能性は低い。毎度の行き当たりばったりと精神論では困るのだ。それで犠牲を強いられるのは国民なのである。
それなのに、専門家会議の議事録が残されていないことが分かった。これには驚愕するほかない。議事録もなく、どうやって次の感染拡大に備えるつもりなのか。
菅官房長官は29日の会見で、「議事要旨」を作成しているから議事録は残さなくても問題ないと強調。発言者を明記しないことについて「第1回の会議の際に構成員に説明し、了解をいただいた」と話した。
公文書管理を担当する北村地方創生相も、議事録を作成しないのは「構成員の専門家に自由かつ率直にご議論をいただくため」と説明したが、匿名でないと発言できない科学者にコロナ対策を担う資格があるのか。
「名前を出すと忌憚ない意見を言えなくなるような人には、専門家を名乗ってほしくありません。結局、だれも責任を取らない体制になっている。マフィアやヤクザの会合が議事録を残さないのと同じです。専門家会議が単に利権獲得の場になっていた可能性もあるし、仲間内で非科学的な話が飛び交っていたと勘繰られても仕方ない。会議に陪席した官僚は必ず録音やメモを残していますから、その気になれば議事録を作成できるのに公表しないのは、よほど不都合なことがあるからでしょう」(上昌広氏=前出)
データと文書を軽視してきた
その専門家会議は29日、感染のピークは4月1日ごろで、緊急事態宣言前だったことを明らかにした。それなら、宣言は不要だったのか? 何を根拠に、どういう議論があって宣言を発令するに至ったのか。議事録がなければ、安倍が世界に誇る「日本モデル」がどんな対策なのかも判然としない。
無症状者にも2週間の病床占拠を義務付けたのは誰なのか。加藤厚労相は、「37・5度以上の発熱が4日以上」が受診の目安というのは「誤解」と言ったが、女優の岡江久美子さんのように、4日間の待機を守って亡くなった人もいる。この指針は、専門家会議でどういう位置づけだったのか。
今年3月10日、政府は新型コロナ対策を「歴史的緊急事態」に指定した。国民の生命、財産に大規模かつ重大な被害が生じる事態において、政府会議の記録作成が義務付ける制度だ。国会答弁でも「しっかり記録に残す」と明言していた。
「東日本大震災の原発事故対応でも議事録が残されていなかったことが批判され、とりわけ当時、野党だった自民党は民主党政権を責め立てたものです。その反省から『歴史的緊急事態』が制定された経緯がある。議事録は将来世代も含めた国民の共有財産なのに、責任回避で自分たちの身を守るために公表しないというのは許されません。この政権は、ことごとく公文書を軽視してきた。桜を見る会の名簿も文書記録がない、黒川前検事長の定年延長も口頭決裁だという。情報公開請求に応じて黒塗りの文書を出すことさえ嫌がり、記録を残さないようになってしまった。緊急事態宣言の発令や解除についても、科学的根拠を示してくれないと、政府の対策すべてが信用できなくなります」(山田厚俊氏=前出)
この政権は、国民生活より安倍を守ることに腐心している。うまく行けば自分の手柄で、失策を他人のせいにするには、科学的データも文書もない方が都合がいいのだろうが、それは国会機能の破壊に等しい。
法もガバナンスも無視して、我が物顔に振る舞う権力者が、ブルーインパルスを飛ばし、手を叩いて喜ぶ。その光景には、空恐ろしいものを感じずにいられない。
ブルーインパルス 医療従事者に敬意と感謝の飛行
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