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5月 23, 2020 日々雑感(My impressions daily)
<新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言下で営業していた東京都内の飲食店に対し「火付けるぞ」と脅したとして、警視庁巣鴨署は22日までに、威力業務妨害の疑いで、豊島区役所職員の男(63)=同区=を逮捕した。逮捕は20日。22日に釈放している。
巣鴨署によると「感染者が増えていた恐怖から、間違った正義感を持ってやってしまった」と容疑を認めている。
逮捕容疑は4月14日午前5時ごろ、豊島区南大塚の飲食店2店舗のドアに「営業するな!火付けるぞ!」と書いた段ボールを貼り、営業を妨害した疑い。2店舗ともその後、一時営業を休止した>(以上「共同通信」より引用)
自粛警察が各地で暗躍していたという。それは自粛「要請」に従わない飲食業者や、他府県ナンバーの車両などに嫌がらせや器物破産などの行為を働く、という不法行為だ。
自粛「要請」に従わないのは「悪」だという思い込みがそうさせているのだろうか。それとも「要請」に従わない「越境者」が武漢肺炎を感染拡大させている、という被害者意識がそうさせているのだろうか。
自粛はあくまでも「要請」だった。「要請」だから従うも従わないも個人の自由だ。それを「要請」に従わないのは不埒だ、という安物の正義感から仕出かした所業だろうか。
政府も自粛「要請」を出すからには、「要請」に従えば閉店や営業時間短縮による損失を「補償」する制度を設けてから実施すべきだった。そうすれば店主たちも自身の店が感染爆発を招くのを嫌っているから「要請」に素直に従ったはずだ。政府は「要請」だから「補償」義務はない、という理屈で「賠償責任」から逃げようとした。それが間違いの元だ。
しかし日本国民はいつでも戦前・戦中の「隣組」を再結成する下地があることが判った。緊急事態法を制定してはならないことが明確になった。緊急事態法を制定すれば全国に自粛警察を名乗り出る者が溢れて、勝手に説教したり罵る者が噴出するだろう。
それは想像しただけでも飛んでもない社会だ。豊島区役所職員の男(63)が新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言下で営業していた東京都内の飲食店に対し「火付けるぞ」と脅した、という。もちろん放火は重罪だし、脅した威力業務妨害も犯罪だ。しかし自粛警察を笠に着れば許されると勘違いしたのではないか。それが安物の正義感と書いた理由だ。
政府は自粛「要請」した業種に対して、営業を自粛した日数に応じて速やかに補償金を支払うべきだ。複雑怪奇な申請手続きをすれば「支払ってやる」という事であってはならない。手厚い「補償」があれば、自粛警察が暗躍するまでもなく、業者は率先して自粛したのではないだろうか。
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