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どうでもいい話なのだが、しばらく遠ざかっていた阿修羅での投稿を再開したワケを少し説明させて貰いたい。
その前に、表題にした「カルロス・ゴーンは逃亡したわけではなく日本政府による国外追放処分でレバノンに」の説明からしたほうがいいのだろう。
昨年12月、暮れも押し詰まった29日に、日産自動車などの元会長で辣腕経営者として名を馳せながら逮捕・起訴されてしまったカルロス・ゴーン氏(被告)が密出国というかたちで国外に逃亡したという事件が大きく報道された。
この出来事もわずか4ヶ月足らず前に起きたことだが、すでに多くの人が関心を失っているようだ。
「国外逃亡ではなく、日本政府がカルロス・ゴーン被告を国外追放」というワケは簡単な話で、保釈中でそれなりに“自由な行動”を認められていたお利口なゴーン被告が、発覚すれば確実に再収監され大きく自由を失ってしまう「逃亡」を選択することは絶対にないからである。
才覚もあり判断力もあるゴーン氏が、確実に国外に脱出できる方法はないだろうかと考えることはあるとしても、100%確実にできる国外逃亡なぞないことは自明なのでバカな企ては実行しない。
ハリウッドのB級映画もどきに元グリーンベレー隊員が“出演”したが、元グリーンベレー隊員が仕組めば、保証付きで楽器の箱に入って確実に密出国できるというわけではない。
ゴーン氏が考えるとしたら、権力的コネを使うことで、なんとか国外に出られないのかということだけだ。
仮に、報道されているような経緯で国外逃亡に成功したとしても、それは事前に保証されたものではなく、あのときはとてつもなく“運が良かった”というだけでしかない。
けっこう自由な行動ができていた保釈中の身で、頭も切れるゴーン被告はそのような方法を選択しない。
日本政府がゴーン被告を“国外追放”処分にしたというのは、ゴーン被告が逃亡後に、「日本でまったく加担してくれる人なしに日本から出られると考えるのなら、それは幻想だ」と語ったことからもわかる。
彼が言う“加担してくれる人”がどういう人かと考えれば、出国管理をくぐり抜けしかるべき航空機に搭乗できる段取りを付けられる権力機構の上位にいる人以外にいない。
マクロン大統領が、ゴーン被告について、安倍首相に配慮をお願いしてきたいきさつがあり、逃亡直前の昨年秋には、サルコジ元大統領が日本を訪れたとき、取り上げられてパスポートを持っていないゴーン被告にフランス政府発行のパスポートを渡したとされている。また、外務省の政務官が、昨年の夏から秋にかけてレバノン政府(大統領)と話し合いの場を設けている。
このような動きは“国外追放”の準備作業だったと考えている。
「COVID19騒動」に較べればたいした話ではないので、日本政府は、まもなく裁判が始まる予定だった刑事被告人ゴーン氏をなぜ“国外追放”処分にしたのか説明したい。
これも、簡潔に言えば、“面倒なことから逃れたい”からである。
元々、逮捕自体が“国策”である。
2018年11月の逮捕の理由となった有価証券報告書の不実記載は、ゴーン氏らの罪と言うより、ゴーン氏を含む取締役全員さらには決算を承認した会計事務所の罪である。(ゴーン氏が有価証券報告書をかってにまとめて提出したわけではない)
しかも、ストックオプションに関する記載は解釈がいろいろなされているから、どのように記載して報告するかは会計事務所の責任が大きい。
実際のところはどういう話かわからない私的な資金流用も、ゴーン氏が勝手に日産口座から預金を引き出して自分のものにしたわけではなく、正規の手続きを経て出金が行われたはずだから、それを承認した他の取締役の責任も免れない。
こんなかたちの逮捕劇だから、ゴーン氏が有能な弁護士を雇い裁判で争えば、司法取引した検察と日産幹部の醜い側面が露わになったうえで無罪になってしまう可能性も高い。
いずれにしろ最高裁までもつれる事案なので、長期に亘って、検察や日産自動車の暗部や恥部が取り沙汰されることになる。
日本政府及び残った日産経営幹部としては、ゴーン氏をとにかく追放すれば“ことは成就”という案件なので、罰を与える目的の“つまらない”というか“危険な”裁判に巻き込まれたくないのである。
日産とルノーの統合を望むフランス政府が、ゴーン逮捕の3年ほど前になる15年、ルノーへの支配力を強めることができる法律の改正に動いた。政府所有株のように長期保有(2年以上)の株式は議決権を2倍付与するというフロランジュ法の施行である。
これにより、15%を出資しているフランス政府が20%ほどの議決権を得るようになった。(他の株式85%すべてが2年未満だとすると、26%ほどの議決権)
さらに、2017年夏頃フランスのニュースで活発に報じられていたのが、ルノーと日産の統合を模索するフランス政府の動きである。
自動車産業は、一大転換期を迎えているが、先進国の重要な基幹産業であることに変わりはない。
日本政府(経産省)が、フランス政府の動きに、日産がルノーに統合されてフランスの会社になり、下手をすれば、電気自動車の技術を持って行かれるだけでなく、生産拠点もフランスなどに持って行かれかねないと危惧したとしても当然だろう。
それを阻止する大きな手立てが、ルノー出身のゴーン氏を日産から追放してしまうことだった。
経産省出身の日産の社外取締役がどのような役割を果たしたかわからないが、日産の西川社長に、ゴーン氏らが報酬を過少に報告していることや会社資金の私的流用疑惑があると告発させることで逮捕に動いた。
元々、経営不振に陥った日産の旧経営幹部や経産省がゴーン氏に期待したのは、それまでの労使関係から旧経営陣では踏み切れなかった2万人の首切りを断行することだけだったとも言える。
話題は変って、これもたいした話ではないが、「国外逃亡ではなく日本政府がカルロス・ゴーン被告を国外追放」というネタの投稿はスルーしてもなんの躊躇もなかったが、「COVID19騒動」に関してはどうしても看過できなかったワケに触れたい。
数年間さらには数十年かけて徐々に明らかになっていくというか感じられていくものだと思っているが、「COVID19騒動」は、ニューヨーク同時多発テロ9.11がもたらした世界の変容を遙かに超える変化を今後の世界にもたらすと考えている。
過去の私の投稿をお読みいただいた方はご記憶されているかと思うが、9.11は、イスラム諸国と非イスラム国とりわけいわゆる西側諸国との関係性を大きく変えてきた。
より言えば、ムスリムと非ムスリムとの関係性というか、お互いが相手に抱くイメージを大きく変えた(欧米人の主流グループがイスラムに対し潜在的に持っていたイメージをさらに強め徹底化した)。
9.11以降、イスラム(ムスリム)は、狂気を孕んだ危険な宗教で、何をしでかすかわからない異様な集団だという意識が、より濃厚に非イスラム圏の人々のあいだに充満したように思える。
(わかりやすくたとえると、日本人の相当割合が北朝鮮に抱くイメージ(狂気・悪・危険・人権抑圧など)だと思えばいいだろう)
「COVID19騒動」は、日本を含むいわゆる先進諸国の社会・経済・政治をこれから先根底から変えていく牽引力になると思う。
自国政府機関からとんでもない仕打ちを受けた米英仏や医療崩壊という混乱の極みに陥った伊や西そして中国武漢市の人々には恐縮だが、それほどたいした感染症ではない「COVID19」の危険性が扇情的に取り上げ続けられることで、「権力機構がどんな規制や管理をしようとも、いのちには替えられないから受け容れる」という雰囲気が醸成されている。
(なお、ほんとうに危機的状況なら、権力機構が打ち出す“超法規的措置”でさえやむを得ないと考えている)
日本のみならず多くの国で毎年繰り返されている感染症の流行がある。
日本では毎年“1万人”ほどの死者が出ているインフルエンザである。
(米国の17-18年インフルエンザシーズンではなんと6万人もの死者が出ている。猛威を振るっているCOVID19では今のところ53,449人の死者)
そのようなインフルエンザの感染が拡大しているからといって、デパートや映画館などの商業・サービス施設が自粛休業を求められたことはかつて一度もない。(学級閉鎖その拡大の学校閉鎖はあっても)
病原ウイルスが未知ということはあるが、インフルエンザと比較すれば、10分の1程度の感染力しかなく日本では死者数も30分の1程度の死者(累計死者数でインフルピーク時の1週間分の数より少ない。亡くなったご家族には実に恐縮な話だが)のCOVID19の感染流行で、生活必需品以外のほとんどの商業・サービス活動が自粛という名のもとで休業してしまう事態に陥っている。
(念のため、野放図にしていいとか、スウェーデンのようにほとんど規制せず個人に委ねるほうがいいとは思っていない)
このような奇妙な状況を“政治的異常事態”と言わずして、どのようなことを政治的に異常な状況というのだろうか。(安倍のスキャンダルとは別次元)
その他のことは機会があればおいおい書くとして、この騒乱のなかで、商店やサービス業を営む個人事業主(自営業者)の多くが廃業の憂き目に遭うと思う。「土方殺すには刃物はいらぬ。三日も雨が続けばいい」ではないが、3ヶ月も収入が途絶えるか激減すれば、家賃など固定費の重みで続けられなくなる。
その結果、それらが、この騒乱のなかでも無傷どころかより収益を高めている“eコマース事業会社”に安く買い叩かれることになるだろう。
今でも、飲食店は多店舗展開している大手資本が増えているが、店舗名としては表に出なくても、名を知られたIT企業が実店舗でも勢力を拡大すると予測する。
冗談だが、アパホテルなどの宿泊事業経営者も、全国各地のめぼしい宿泊設備を買収候補としてリストアップしていることだろう。
「ソーシャルディスタンス」というおぞましい言葉も駆け巡っている。
この程度ならほとんど感染しないから、お互いに感染しないよう感染させないよう気をつけてつながりをもとうという話で十分なのに、人との距離は2mとれと英語で“強迫”されている。
(お店でも、お互いがマスクをしていながら客とのあいだに防護用のビニール幕が張られており、お金もトレイでやり取りかたちになっている)
権力機関に言われるがまま相互の関係を対立的ないし希薄なものにしていってバラバラになった個人は、自治体を含む権力機構への依存心を高めていかざるを得なくなるだろう。やがて、政治権力への従属が自然なもの当たり前のことになってしまう。
とんでもない惨状に見舞われたイタリアやスペインは、家族の絆を大切にする生き方を重視してきたが、それがCOVID19感染拡大の一つの要因だったという総括に至れば揺らぎかねない。
イタリアやスペインにおける家族観がどう変化していくのかそれとも変わらないですむのか注目したいと思っている。
(日本は、独居老人が多いことや家族間の関係が希薄になっていることで感染拡大が抑制されている可能性がある)
「COVID19騒動」は、国家社会の変容・個人の価値観の変化という点で、20世紀に起きた二つの世界大戦に匹敵する強烈なインパクトをこれからの世界にもたらすものと考えている。
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- 5.のコメントへ:説明不足かも知れないので補足します。 あっしら 2020/4/27 19:04:29
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