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精神論と戦力の逐次投入ばかり コロナ司令塔は誰なのか
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/272256
2020/04/22 日刊ゲンダイ
誰が司令塔かわからない(C)日刊ゲンダイ
またもやドタバタ騒ぎである。新型コロナウイルス対策で厚労省が妊婦向けに配布した布マスクに汚れが付着するなどの不良品が混在していた問題で、加藤厚労相は21日、配布のいったん停止を表明したのだ。不良品は21日午前の段階で、143市町村で合計7870枚にも上ったという。まったく何をやっているのか。全世帯に配布が始まったアベノマスクも、大丈夫なのか。国民はますます呆れ顔だろう。
20日にようやく閣議決定された補正予算案の組み替えもグダグダ。急転直下、「1人10万円一律給付」となったが、“迅速給付”と喧伝されているものの、その手続きは知れば知るほど気が遠くなる。
4月27日に住民基本台帳に記載されているすべての人(外国人含む)が対象。市区町村から送られてくる申請書に世帯分をまとめて記入して郵送すると、世帯主の口座に給付金が振り込まれる。申請には本人確認のための免許証のコピーの他、通帳やキャッシュカードのコピーの添付が必要だ。
つまり、自宅にコピー機がなければ、外出自粛中でもコンビニなどに出かけてコピーをしなければならない。マイナンバーカード保有者ならオンライン手続きが可能だが、カード普及率はわずか15・5%だ。DV(ドメスティックバイオレンス)など事情があって世帯主とは別の場所で暮らす人については、安全に受け取れる仕組みをこれから検討するという。
失業や休業などで明日の生活もままならない人たちを助けるための政策なのに、これではいつになったら現金が振り込まれるのか。大新聞は「来月にも給付開始」などと前向きに報じているが、高市総務相の20日の会見での認識は「人口規模が小さくて準備が整っていれば5月からの給付も可能だ」である。要は、東京や大阪など大都市では、来月の給付は限りなく絶望的だということ。「緊急事態宣言」が解除された後に給付なんて、冗談みたいな話が現実になりかねない。
トップに覚悟がない
結局、政府はできる限り国民にカネを渡したくないのだ。10万円給付に否定的だった麻生財務相が「手を挙げていただいた方に給付する」とフザけた発言をしたのが象徴的。コロナ担当の西村経済再生相は「休業補償や一定の割合の損失補填を行う考えはない」の一点張りだ。
その一方で、“自主的”な外出自粛や休業ばかりを要求する責任転嫁。厚労省クラスター対策班の北海道大・西浦教授の「対策を何も行わなければ、国内での重篤患者数が約85万人に上り、半数の約42万人が死亡する」という試算は、専門家としての危機感だろうが、「何も行わなければ」という前提からして国民への“脅し”だ。
緊急事態宣言から2週間が経過した21日、安倍首相がぶら下がり取材に「より一層のテレワークなどで協力をいただきたい」と訴えていた。どこまでも精神論で済まそうとする。そして、西村は同日、休業要請に応じない施設・店舗について、公表を含む強権発動に言及した。補償をしないくせに商売するなとは、死ねと言っているようなものだ。
海外では英国が8割の所得補償をしているし、米国やドイツではスピード給付で既に現金の振り込みが実行されている。かたや日本は給付の法案審議がこれからで、振り込まれるのは早くても1カ月先だ。なぜこんなに違うのか。恐るべき緊張感の欠落と怠惰ではないか。
政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。
「結局、日本の政治は『危機管理の何たるか』が分かっていないし、研究もしていないのです。法律にのっとって、国民みな平等のような官僚的な仕事しかできない。有事の時は法律を超え、平等の概念を崩してでも『命』を最優先しなければならない。それは官僚的な発想では無理で、政治的な決断が求められる。『後で責任は取る』という覚悟と決断ができるかどうか。有事のトップはそこが試されているのです」
国民の苦境を理解できず、責任も取れない無能首相はその任にあらず、ということだ。そんな亡国政権だから、これから補正予算の審議に入ろうかという段階で、もう2次補正の動きが自民党内から出てくる。だったらどうして一度にやらないのか。戦力の逐次投入ばかり。最低最悪である。
「抗体検査」の早期実施が突如浮上(C)日刊ゲンダイ
ゴタゴタ続きで「安倍1強」の空疎を露呈 |
初めてのコロナ感染者が国内で見つかってから3カ月、安倍政権の対応はやることなすこと迷走している。疑問に思うのは、一体、この国の司令塔は誰なのか、ということだ。
朝日新聞が18、19日に実施した世論調査で、コロナ対策について安倍が指導力を発揮しているかどうか聞いたところ、「発揮していない」が57%に上り、「発揮している」は33%だった。国民も安倍が司令塔になっていないと、うすうす感じているということだろう。
それが表面化したのが、“官邸崩壊”の報道もあふれる「10万円給付」決定を巡るゴタゴタだ。当初安倍は、側近の今井補佐官から進言されるがままに「所得減世帯への30万円給付」を決めたものの、自民党・二階幹事長のちゃぶ台返しと公明党・山口代表の恫喝に動揺。世論の悪評も相まって、前代未聞の予算組み替えに舵を切り、陳謝した。
混乱の背景に、安倍と菅官房長官の確執も囁かれる。これまで危機管理の要は官房長官だったが、安倍はコロナ禍の担当大臣に経済財政政策担当の西村を指名。国民の命より経済優先政権の“面目躍如”とも言えるが、その西村は経産省(旧通産省)の先輩の今井と麻生の間で、決定権も存在感もない。
「今度のことで『安倍1強』が極めて表層的なものだったことが露呈しました。『政高党低』という政府と与党との関係の中で、まずは内閣で決定し、党はそれに追随するということでやってきたが、ここへきて与党が反乱を起こした。かつて阪神大震災の時、初動が遅れた村山首相を叱ったのは後藤田正晴(元官房長官)さんでした。そういう人が安倍首相の周りにはいない。お友達ばかりで厳しい意見を言う人がいない。本来、こういう時こそまとまるのが1強政権のはずです。それが逆にバラバラになってしまう。いかに見せかけの1強かということです」(鈴木哲夫氏=前出)
能力がないなら首相を辞すべし
政権がこんな体たらくだから、安倍がPCR検査を1日2万件体制にすると旗を振ってもなかなか拡充されない。保健所はパンク状態のうえ、病院は医療崩壊寸前で、しびれを切らした自治体が独自に検査施設の設置に動いているのが実情だ。
そんな中で、先週、加藤が「抗体検査」の早期実施に向け検討を急ぐ考えを明らかにした。体内にウイルスの抗体があるかどうかを判定するのが抗体検査だ。つまり、「感染済み」を調べるわけで、クラスター潰しの既定方針を根本から転換する考え方。PCR拡大に転じたのもそうだが、コロナ感染の実態把握にようやく乗り出したということで、結局、これまで何も分からず、やみくもに自粛を要請してきただけだったという証左である。
そこには戦略も戦術もない。そんな「戦争」に勝てるわけがない。政治評論家の森田実氏がこう断じる。
「安倍政権は右往左往するばかりで酷い状態です。首相動静を見ても、お友達が毎日、官邸に集まっています。爺さんが偉い人だっただけの苦労知らずのわがまま2人が総理と副総理になって、その周りで、出世狙いのゴマスリ官僚が忖度してワッショイしている。これでは過去の常識が根底から崩れるような緊急事態に対応できないでしょう。加えて、こういう時こそ、首相はまっすぐ国民の方を向いて自分の信念を語らなければならないのに、相変わらず会見ではプロンプターを見て官僚原稿を棒読み。能力がないのなら、首相を辞するべきです」
司令塔不在の国家に未来はない。
精神論と戦力の逐次投入ばかり コロナ司令塔は誰なのか|日刊ゲンダイDIGITAL https://t.co/n9LbPJZVjC @tim1134
— 桃丸 (@eos1v) April 22, 2020
【精神論と戦力の逐次投入】この国では誰がコロナ司令塔なのか ようやく補正の組み替えが閣議決定したが、10万円支給に郵送、申請、振り込みと何週間もかかる摩訶不思議 もう2次補正の声が出ている恐るべき緊張感の欠落と怠怠惰 トップに覚悟がない 能力がないなら首相を辞すべし(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/VgH1XqsRQa
— KK (@Trapelus) April 22, 2020
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