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「首相答弁と改ざんは関係ある」 森友事件・赤木さん妻に財務省幹部が語った音声公開
https://bunshun.jp/articles/-/37103
「週刊文春」編集部 文春オンライン 週刊文春 2020年4月16日号
森友学園問題をめぐる財務省の公文書改ざん事件に関連し、2018年3月7日に自ら命を絶った財務省近畿財務局の上席国有財産管理官・赤木俊夫さん(享年54)。その妻の昌子さん(仮名)に対し、財務省で当時、調査報告書を取りまとめた秘書課長が「安倍首相の答弁と改ざんは関係あった」と説明していたことが新たに判明した。昌子さんから音声の提供を受けたのは、相澤冬樹氏(大阪日日新聞記者)。音声は、財務省が調査報告書を公表した約4カ月後の2018年10月28日に録音されたもので、調査のとりまとめ役だった伊藤豊秘書課長(現・金融庁監督局審議官)と昌子さんの会話がおさめられている。
「再調査しない」と国会で答弁している安倍首相 ©共同通信社
これまで改ざんが始まるターニングポイントと指摘されてきたのが、安倍首相の次の国会答弁だ。
「(認可あるいは国有地払い下げに)私や妻が関係していたということになれば、まさにこれはもう私は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということははっきりと申し上げておきたい」(2017年2月17日、衆議院予算委員会)
これについて、安倍首相は赤木俊夫さんの「手記」が公表された直後の今年3月下旬にも国会で、「決算文書の改ざんについては財務省の調査報告書で『国会審議において森友学園案件が大きく取り上げられる中で、さらなる質問につながる材料を極力少なくすることが主たる目的だった』とされている」と、起点となったとされる自身の答弁には触れずに、再調査を否定した。
麻生財務大臣 ©文藝春秋
だが、伊藤氏は1年半前に昌子さんにこう語っていた。
「安倍さんがああやって『関知してたら辞めてやる』っておっしゃったのが2月17日なんですけれど、あれでまぁ炎上してしまって。で、その〜まぁ理財局に対する色んな野党の『アレ出せコレ出せ』っていうのもですね、ワーって増えているので、そういう意味では関係があったとは思います」
昭恵夫人 ©JMPA
安倍首相は、これまで国会でも「それ(2017年2月17日発言)が起点であるということでは私は全くないんだろうと、このように思います」(2018年5月28日の参院予算委員会)などと繰り返してきた。麻生太郎財務相も「ご指摘の答弁が影響を与えたとは考えておりません」(2018年3月16日の参院本会議)とかばってきた。だが、調査報告書のとりまとめ役を務めた財務省幹部自身が、首相答弁と改ざんとの関連性を認めていることが明るみに出たことで、改めて安倍首相や麻生財務相の認識が問われることになりそうだ。
昌子さん(仮名、左)と俊夫さん
4月9日(木)発売の「週刊文春」では、相澤氏が5ページにわたって伊藤氏が赤木昌子さんに語った「真相」について詳報、相澤記者と伊藤氏の一問一答、読者からの反響の紹介も含め、7ページにわたって森友問題を伝えている。
【動画】「安倍首相答弁と改ざんは関係ある」 財務省幹部音声入手
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