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海外から逆流、水際決壊 感染者は10倍ゲームで増えていく
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/271096
2020/03/28 日刊ゲンダイ
すでに感染者数は爆発的に増えている可能性は否めない(安倍首相と小池都知事)/(C)日刊ゲンダイ
世界中が見えない敵に震え上がっている。
米ジョンズ・ホプキンス大学システム科学工学センター(CSSE)の集計によると、新型コロナウイルスの感染者数が27日(日本時間28日早朝)の時点で、世界で累計59万人を突破したという。
米国が、中国(約8万2000人)を抜いて10万1000人超で、世界最多となった。次いで多いのは欧州で、イタリア(約8万6000人)、スペイン(約6万5000人)、ドイツ(約5万1000人)など、欧州だけで全体の約半数(30万人以上)になる計算だ。
CSSEによると、世界の死者の数は2万7000人超に達し、イタリア(約9100人)、スペイン(約5100人)、中国(約3300人)、イラン(約2400人)、フランス(約2000人)、米国(約1500人)の順に多い。
「すべての国が積極的な措置を取らなければ、何百万人もが死亡する可能性がある」
「私たちを引き裂く恐れがあるウイルスとの戦争状態にある」
WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長は、26日に行われたG20(20カ国・地域)の緊急テレビ電話会議で危機感をあらわにして訴えていたが、感染拡大に歯止めがかかる見通しはまったくない。むしろ、事態は深刻度を増すばかりだ。
都内では最悪800万人が感染
日本国内でも感染者数の急増が目立ってきた。とりわけ、緊迫感が増しているのが東京都だ。
都の発表によると、27日も新たに40人の感染が確認され、26日(47人)に続いて3日連続で40人台となった。
北海道大学の西浦博教授の試算によると、国内の人口10万人の都市でオーバーシュート(爆発的患者急増)が起きた場合、何も対策が講じられなければ、感染者1人当たり2・5人にうつすといい、流行50日目には1日当たりの新規感染者が約5400人に増え、最終的に人口の約8割が感染するという。人口1000万人都市の首都でオーバーシュートが発生すれば、単純計算で新規感染者数も100倍になるわけで、最終的に約800万人が感染する最悪の事態になるだろう。10倍、100倍……とネズミ算式に増えていくわけだ。
こうした状況を受け、小池知事は27日、新型コロナウイルス対策本部を開き、「感染爆発の重大な岐路だ」と強調。都民に対して来週以降も週末の不要不急な外出を控えるよう要請するとともに、夜間の外出自粛を求める意向を示したのだが、すでに感染者数が爆発的に増えている可能性は否めない。というのも、厚労省クラスター対策班が21日にまとめた推計では、同日から25日までに都内で増加する患者数は51人とみていたが、実際は80人を超えるなど推計値を大幅に上回る事態となっているからだ。
対策班は次の1週間で159人、翌週に320人の感染者が報告されるとみているが、実際はこの推計を大幅に上回る可能性は極めて高いだろう。
元東京都衛生局職員で、医事ジャーナリストの志村岳氏がこう言う。
「中国・武漢で感染拡大していたにもかかわらず、春節の中国人観光客の受け入れを止めなかった。あの対応の失敗がすべてで、今さら対策の打ちようがない。感染者の数は今後もどんどん増えていくでしょう。外出自粛を要請したり、感染爆発などと危険性を訴えたりしても何の抑止にもならない。国や都がやるべきことは、どこに気を付けるべきなのか、どういう症状が見られるかなど、新型ウイルスについて細かく情報開示することです」
武漢のように恐れていた事態に…(C)ロイター=共同
ウソばかりの安倍政権に新型コロナ対策はムリ |
都の対策本部が強い姿勢で外出自粛の要請に動いた背景には、感染者の中に経路不明なケースが増えているからだ。18〜24日の感染判明者(69人)のうち、どこで感染したのかが分からない「経路不明」は33人と最多。経路不明の感染増加は、政府の専門家会議でも「爆発的な感染拡大につながりかねない」として恐れていた事態だ。
東京は人口が多いだけではなく、近隣県から通勤・通学で1日約280万人の往来がある。しかも、4月以降は入学や入社で上京する人の流れが加速。感染しても症状の出ない「無症状感染者」が増えれば各地にクラスター(感染集団)を発生させるなど、ウイルスを拡散する危険性が出てくるのは間違いない。
まさに一極集中の巨大都市が抱える恐怖のリスクが表面化しているわけだが、都内の感染者で「経路不明」と同様に増えているのが「海外からの帰国者」だ。24日までの8日間の感染者約80人のうち約4分の1は帰国者で、今後、帰国者が感染拡大を引き起こす要因になりかねない。
政府は入国制限の対象を中国や韓国、イラン、エジプト、欧州へと広げてきたが、今や感染地域は世界中に広がる。しかも、厚労省は27日、米シカゴから成田空港に到着した全日空機の乗員乗客計92人について、自宅などでの2週間待機や公共交通機関の利用自粛を要請しないまま入国させたと発表。つまり、“野放し状態”だったわけで、これでは海外からの感染者は流入し放題。水際はとっくに決壊だ。
米国・デトロイトは2週間で感染者1000人
「五輪が1年延期となった瞬間に、いきなり40人も増えた。今までちゃんと検査していなかったのかと思うし、違和感がある」
立憲民主党の安住淳国対委員長は新型コロナウイルスの感染者数が都内で急増したことに対し、こう首をひねっていたが、同様の疑問を抱いている国民は少なくないだろう。安倍首相は27日の参院予算委で、都の外出自粛要請について「仮にロックダウン(都市封鎖)のような事態を招けば、わが国の経済にさらに甚大な影響を及ぼす」「小池百合子都知事と同じ危機感を持って対応していきたい」と答弁していたが、ロックダウンの危機意識がありながら、小中高の一斉休校を解除したのは何だったのか。
そもそも、日を追うごとに事態が深刻化している欧州などの感染状況を見ていれば、安倍も小池ももっと早く動くべきだったのは言うまでもない。それなのに予定通りの東京五輪開催に固執し、後手後手の対応をしてきたのは政府や都だろう。そろって「五輪延期」の号砲を聞いて慌てて動き始めたが、韓国のようにPCR検査の充実を図り、感染患者の受け入れ態勢を整えていれば、少なくとも今のような泥縄状態ではなかったはずだ。
この日の参院予算委では、都による野外の宴会自粛要請が出ていた今月下旬、安倍の妻・昭恵氏が都内で花見をしていたと週刊誌で報じられたことも取り上げられ、安倍は「レストランで知人と会合を持った」などと説明していたが、総理大臣の妻でさえ、この程度の緩〜い認識だったわけだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。
「東京五輪を控えていたことや、さまざまな政治的思惑から、安倍政権は新型コロナウイルスの対策に真正面から取り組んでこなかった。そのツケが今、如実に表れている。そして今まで散々、ウソをついてきた安倍政権は何を言っても国民に信用されないし、対応もできないでしょう」
米ミシガン州デトロイトは、2週間前にはゼロだった感染者が今や1000人近くに膨れ上がったが、東京でも同じ状況になりかねない。そうなれば社会・経済への影響は計り知れないだろう。「阿鼻叫喚の地獄」に今から備えたほうがいいかもしれない。
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