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【コロナ禍 資本主義を破壊の衝撃】もはや、日銀もFRBも打つ手なし 世界中の金利がつかなくなったことで、突如、終わりを告げた資本主義。加えて、いくら流動性を確保するために資金供給したところで、経済が回っていないのだから一時しのぎにもなりゃしない(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/VwxMAmALl2
— KK (@Trapelus) March 17, 2020
中央銀に打つ手なし コロナウイルスが資本主義を破壊する
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/270550
2020/03/17 日刊ゲンダイ
異例の対応に踏み切るも、何のための緩和策だったのか(安倍首相と黒田日銀総裁=右)/(C)共同通信社
日銀は16日の金融政策決定会合で、約3年半ぶりに追加金融緩和を決定した。
ETF(上場投資信託)の買い入れの年間上限額を6兆円から倍増させて約12兆円とするほか、Jリート(不動産投資信託)の購入上限も、約900億円から約1800億円に増やすのが柱だ。
日銀が定例会合の日程を繰り上げるのは1998年の新日銀法施行以来、初めて。最長1年、金利0%で民間金融機関に貸し出す特別なオペレーション(公開市場操作)を導入するほか、9月末まで、中小企業などの資金繰りを支援する金融機関に資金を供給する。また、大企業の資金調達手段であるコマーシャルペーパー(CP)や社債についても、2兆円の追加買い入れ枠を設ける。
日銀が18日から開く予定だった金融政策決定会合を16日に前倒しし、異例の対応に踏み切ったのは、世界規模で広がる新型コロナウイルスの感染に対して動揺が続く金融市場の安定に向け、決意を示す必要があったためだ。
米FRB(連邦準備制度理事会)は15日、臨時の連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、今月3日に続く緊急利下げの実施を決定。2008年のリーマン・ショック後に導入した実質ゼロ金利を約4年ぶりに復活させたほか、米国債を少なくとも5000億ドル(約53兆円)、住宅ローン担保証券(MBS)は同2000億ドル買い入れる量的緩和策の導入も決めた。
「黒田バズーカ砲」は不発に終わった
英イングランド銀行は11日に0・5%の緊急利下げを実施。翌12日にはECB(欧州中央銀行)が量的金融緩和の拡大に動くなど、主要中央銀行が緩和策を相次いで打ち出す中、日銀は、対応が遅れれば、大幅な円高や株安を招きかねないと考えたわけだが、そんな日銀の意向に反して市場の反応は冷ややかだった。
16日の東京市場の日経平均株価は緩和発表の直後こそ上昇の兆しを見せたものの、その後は急落。一時は1万7000円を割り込む展開となり、結局、終値は前週末比429円安の1万7002円に。これでは一体何のための緩和策だったのかサッパリ分からない。言えることは「黒田バズーカ砲」はまったくの空振りであり、不発に終わったということだろう。
もっとも緩和策の効果が乏しかったのは米国も同じだ。FRBが「サプライズ効果」を狙って緊急策を公表したにもかかわらず、15日のダウ工業株平均の先物価格は急落。前週末比で一時1000ドル超の下げ幅となり、値幅制限(5%)に達したことから取引停止に追い込まれ、16日のNY市場のダウ工業株も下げ幅が一時過去最大の3000ドルを超えた。こうなると、もはや、日銀もFRBも打つ手なし。お手上げの状態だ。経済評論家の斎藤満氏がこう言う。
「日銀が追加緩和策を公表しても株価が下落したということは、対策が的外れだったということ。そもそも、アベノミクスによる異次元緩和にどっぷりと漬かってきた今の日銀には、効果が期待できる手だてはもう残っていません。それでも、『何もしないよりは、何か動いているように見せたほうがいいだろう』と考えたのでしょう。安倍政権と同じ『やっているフリ』ですが、世界規模で新型コロナウイルスの感染が拡大し、景気の先行きの不透明感が強まる中、利下げや量的緩和による小手先の対策では限界があるのです」
日銀策効果ナシ(C)日刊ゲンダイ
新型コロナで日本経済も限界に近づく |
日銀やFRB、ECBなど世界の主要6中央銀行は16日(日本時間)、国際金融市場の安定に向け、ドル建ての資金を市場に供給する枠組みを拡充することで合意したと発表。金融市場の混乱でドル資金の需要が高まっているため、協調して対応するのが狙いだ。カナダ銀行やイングランド銀行、スイス国立銀行も参加。各中銀がドル資金を民間金融機関に貸し出す際に適用する金利を引き下げるほか、貸し出す期間についても従来の1週間だけでなく、3カ月を追加することも決まったが、世界中で金利を引き下げ、流動性を確保するために資金を供給したところで、新型コロナウイルスの終息は見えず、資金需要に乏しい状況は変わらないのだからどうしようもない。
日銀が13日に実施した、国債を担保に金融機関に一定期間の資金を貸し出す「国債買い現先オペ(公開市場操作)」でも、予定額5000億円に対して応札額は5億円にとどまり「札割れ」。日銀は3日も国債買い現先オペを行っているが、この時も予定額5000億円に対して応札は1500億円だった。要するに「カネが回らない=経済が回らない」状況下では、どんな緩和策を講じたところで一時しのぎにもならないのだ。
「リーマンの時は株価が3分の1ほどまで下落しましたが、今回もそれぐらいで済むのか。見えない敵だから対策の打ちようがない。そこで金融機関は苦し紛れの対応策として金利引き下げに動いているのですが、これは資本が生み出す金利というリターンを失うことを意味するわけで、コロナ禍による資本主義の破壊、終わりとも言えます」(斎藤満氏=前出)
株価に一喜一憂している場合ではない
黒田日銀の異次元緩和によって市場にあふれた大量のカネは株と大企業の内部留保に流れたほか、首都圏を中心とした不動産バブルを招いたわけだが、債券や株価の下落が長引けば、間もなく決算期を迎える企業の財務体質の悪化は避けられず、その余波は必ず不動産へと向かうだろう。つまり、アベノミクスによる不動産バブルの崩壊が始まるわけで、そうなれば、ただでさえ、コロナ・ショックが直撃している企業は目も当てられない状況に陥るだろう。
東京商工リサーチが2〜8日に1万6000社を超える企業に行ったアンケート調査によると、回答した94・6%の企業が「新型コロナウイルスの影響がある」と答え、2月の売上高を尋ねる質問に対して、実に約7割(67・6%)が、「前年同月より落ち込んだ」と答えていたから、日銀がCPや社債の買い入れ枠を設けたところで、このまま新型コロナウイルスの感染拡大が長引けば効果は全く期待できない。
当然、連鎖倒産もあり得るし、開催が懸念され始めた東京五輪がいよいよ中止なんて事態になれば、五輪バブルだって一気に逆回転だ。あちこちで不良債権が発生し、銀行経営を直撃するのは容易に想像がつく。誰もが恐ろしくて語ろうとしないが、経済破綻の最悪のシナリオが現実味を帯びてくるわけだ。
経済ジャーナリストの荻原博子氏がこう言う。
「リーマンやアジア通貨危機など、これまでも経済危機はありましたが、『今、踏ん張れば何とかなる』という希望や期待がありました。しかし、今回は違います。新型コロナウイルスの感染拡大が、いつ終わるのかまったく分からず、不安が募る一方だからです。内部留保をため込んでいる大企業はともかく、資金繰りに余裕のない中小企業は今後、バタバタ潰れる可能性があります。倒産が倒産を招き、やがて金融機関の破綻につながりかねない。乱高下する株価に一喜一憂している場合ではありません。政府は今の経済危機をもっと深刻に受け止めるべきです」
日銀が打ち出した政策があっという間に市場でそっぽを向かれた状況から見ても分かる通り、今の日本経済もいよいよ限界に近づきつつある。
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