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古賀茂明「安倍疑惑隠しだった?今井首相秘書官の術中にはまった野党」〈週刊朝日〉
3/10(火) 7:00配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200309-00000011-sasahi-pol&p=1
安倍晋三首相による「突然の」一斉休校要請で日本中が大混乱に陥った。何の準備もないままの強硬策に、巷の評判は散々。桜を見る会などのスキャンダルで支持率急落の窮地に立たされた安倍政権が賭けに出て大失敗したとさえ言われる。
では、安倍首相の最側近として、今回の要請を強力に推し進めたとされる今井尚哉首相秘書官はどう考えているのだろうか。
実は、「まずまず」だと感じているのではないか、というのが今回のテーマだ。
2月29日の安倍首相の記者会見を見て思い出したのは、アメリカで人気の政治ドラマだ。スキャンダルで危機に陥った大統領が、防御だけではじり貧で窮地に追い詰められるという場面で反転攻勢に出ようと、自ら別の危機的状況を作るというお決まりの展開だ。
桜を見る会や検察官の定年延長問題で野党にやられっ放しの安倍政権が、批判や混乱は覚悟のうえで、あえて「戦略的に」休校要請に打って出たと見ると、意外と筋が通る。
こうした場合、批判されるリスクは問題ではない。致命傷を負った安倍首相だからこそ、「致命的でない」批判はいくらでも甘受できる。そのために新型コロナウイルス問題をどう使うかだ。今井氏はこう読んだ。
──まずは、テレビがコロナ一色になることを狙う。そのために一斉休校ならインパクト十分。必ず、野党はこれに食いついてくる。実は、野党のほうにも、桜を見る会ばかりやっていると、「そんなことよりコロナのほうが大事だ」と国民から批判されるという不安感がある。また、コロナのほうがテレビ受けが良いなら、コロナをやって露出を高めたいという誘惑もある。そんな野党に対しては、むしろ批判の材料を与えたほうが良い。批判できるとなれば渡りに船で、野党のほうが、桜を見る会からコロナへのシフトを進めたくなる──
結果は、今井氏の読みどおりだ。野党議員は、休校批判が受けるのを知って、喜んでコロナ問題に集中するようになった。パフォーマンス好きは安倍首相だけではないのだ。桜や検察の話題は完全に霞み、今井氏の目的はかなりの程度、達成されたように見える。
野党は、「国民の命に関わる一大事だ」と強調した手前、対策策定で政府に協力する姿勢を示すなど、「カッコよく」振る舞うしかないから、今後は大きな問題はない。安倍政権は、野党の要求をどんどん取り入れる抱き付き作戦に移るはずだ。野党が主導権を握ったようにも見えるが、対策実施のたびに、首相の「決断」「リーダーシップ」と安倍首相の宣伝に使える。提案段階から巻き込まれた野党は今後、この問題で強く政府を批判することはできない。今国会は6月17日閉会だが、コロナ終息にはまだ時間がかかるから、安倍政権はこの問題で相当程度、時間稼ぎができるだろう。
五輪がなくなれば、五輪で一連のスキャンダルリセットという元々のシナリオは崩れ、誤算ではある。しかし、7月5日には東京都知事選という一大政治イベントがある。そこで、小池百合子東京都知事を推して与党圧勝となれば、反転攻勢の第1段ロケットに点火だ。秋にはコロナ終息後の反動による景気回復という第2段ロケットも期待できる。そうなれば、秋に衆議院解散総選挙というオプションもあり得る。
何もしなければ死に体必至だった安倍首相とすれば、「まずまず」の展開。今井秘書官はそう考えているのかもしれない。
※週刊朝日 2020年3月20日号
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