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強行突破でいいのか 国民が怯える「呪われた五輪」の不安
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/269511
2020/02/25 日刊ゲンダイ
新型肺炎の拡大はとどまるところを知らない…(C)日刊ゲンダイ
新型コロナに関する政府説明の信憑性が、また崩れた。大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」から下船した栃木県在住の60代女性の感染が確認された。
女性は船内検査で「陰性」となり、政府は「新型コロナウイルスに感染している恐れはないことが明らか」とのお墨付きまで与えた。公共交通機関を使った帰宅も許したが、下船後の感染が判明すると大慌て。
保健所には他の下船した乗客約980人にも下船後14日間は毎日、検温や体調を聞き取る電話連絡を入れるように要請し、症状がない人にも公共交通機関の利用を避けるよう求めた。相変わらずの朝令暮改、後手後手対応の繰り返しである。
女性の船内検査の実施は下船5日前の14日。21日に発熱し、22日に再検査で陽性と認められた。WHOによると、ウイルスの潜伏期間は最長12・5日。船内検査が感染直後で体内のウイルスの量が少なかったにせよ、感染が検査後にせよ、政府が船内隔離の感染防護策を施した5日以降に感染した疑いは濃厚だ。
船内のズサンな感染管理については、感染症専門医で神戸大の岩田健太郎教授の告発を受け、船内に入った別の複数の医療関係者からも懸念の声が上がっている。検査の結果待ちの乗客たちがデッキを歩き回り、人との接触が多い乗員への感染予防指導も徹底されていなかったという。
実際、5日以降に業務のため乗船した内閣府や厚労省の職員が次々と感染。船内検査では陰性で感染者との濃厚接触がなかった豪州の乗客2人もチャーター機で帰国後、陽性が確認された。専門家の多くは船内での2次、3次感染の発生を指摘しており、乗員・乗客のいた各国政府もその指摘を念頭に対応を急ぐ。
米、英、イスラエル、台湾は帰国した乗客に下船日を起算日とし、14日間の隔離措置をとる。乗員の感染が判明したインドネシアの保健省幹部は「船内の感染率は中国・武漢を超え、新たな震源地になった」と指摘。帰国後の経過観察期間を従来の倍の28日間に延長する。
世界中の政府が船内隔離後の集団感染を確信しているのに、その可能性をかたくなに否定しているのは当事国の日本政府のみ。23日の会見で加藤厚労相は、女性が5日以降に船内で感染した可能性について「判断材料を持ち合わせていない」とシラばっくれた。
安倍マリオ(2016年リオ五輪の閉会式での安倍首相)/(C)日刊ゲンダイ
旧日本軍さながらの被害を小さく見せる発想 |
感染防止策が不十分な船内に乗客や乗員をとどめ置き、政府職員を出入りさせたことで感染が拡大したのは明白なのに、安倍政権はその誤りを一切、認めようとしない。これでは、ようやく下船し、日常生活に戻れた乗船客も気の毒だ。
24日付の朝日新聞は「自分が感染源になることだけは避けたい」「いつか発症するんじゃないか不安」「まわりの人も不安に思うのはもっとも」と下船した人々の声を伝えていた。彼らが肩身の狭い思いを強いられているのも、全ては安倍政権の無為無策のせいなのである。
そればかりか、国の職員の感染後も、船内で一緒に業務にあたった厚労省職員の多くはウイルス検査を受けずに職場に復帰。陽性者が多く出た場合の業務への影響などを懸念したそうだ。省内や他省庁への感染拡大への懸念を無視する“暴挙”が報じられると、慌てて検査の実施を決めたが、乗客の最も近くで活動した医師や看護師は検査対象から外したままだ。
確かに検査を受けさせなければ、感染者の数は増えない。検査への消極性は感染者数を低く抑える狙いがあるのではないのか。改ざんも隠蔽も朝飯前の政権だけに、そこまで疑う必要がある。高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言った。
「3万以上の一般人がウイルス検査を済ませた韓国に対し、この国は1000人以下。検査対象は重症者に限られ、不安を覚える一般の人々は拒まれてしまう。どう考えても日本の対応は諸外国に比べて、おかしい。今年は安倍首相にとって念願のオリンピックイヤー。既に破綻した水際対策を含め、トップダウンの場当たり対応は本をただせば東京五輪が念頭にあるのでしょう。五輪成功、それに伴うインバウンド需要と、国民の命の安全を常にはかりにかけているとしか思えません。その上、この政権の特徴は都合の悪いことに耳を貸さず、遠ざけること。見せかけのクルーズ船の感染終息を急ぎ、感染者数を小さく見せるため、適切な助言を与える専門家を排除している可能性は高い。恐らく対策本部も『これはマズイ』と言えない雰囲気が漂っているに違いありません」
五輪成功のため、感染終息に焦るほど、弥縫策のボロが出て、かえって海外の信頼を失う始末。「急がば回れ」の故事など念頭になく、五輪に暗雲を引き寄せるとは実に皮肉な展開である。
「おもてなし」に削られる庶民の日常
五輪招致の成功から7年。思えばリオ五輪の閉会式でマリオに扮した安倍のために、どれだけ国民の生活は五輪に振り回され、犠牲にされてきたことか。
「復興五輪」とは名ばかりで、公共事業は五輪優先。工事や人員は東京に集中し、東日本大震災や豪雨災害の復興は後回し。共謀罪や築地市場移転まで五輪にかこつけて押し通し、再開発で立ち退きや閉店を余儀なくされた飲食店など個人商店は数多い。
今や都心の各駅構内は五輪に間に合わせるかのように改装ラッシュ。エスカレーターや階段の一部が使えず、ただでさえ狭い通路の混雑は激しさを増す。感染防止のために人ごみを避けろと言われても、人為的に人だまりを作り出されたら、どうしようもない。
来月末には五輪開催を足掛かりとした航空需要拡大を見込み、羽田空港の新ルート運用が本格化する。
ジャンボジェット機が都心の上空を急角度で降下。品川区の大井町駅付近では地上330メートルと高層ビルをかすめるように着陸していく。低空飛行による騒音や危険性など、お構いなし。まさに感染対策にも通じる「そこのけそこのけ五輪が通る」の狂騒曲で、日常生活が「おもてなし」に削られる思いだ。
「安倍首相は『2020年に憲法改正の施行を目指す』と豪語するなど、五輪開催を散々、政治利用してきただけに、もはや後には引けない心境なのでしょう。表面を取り繕うだけで嘘を重ね、ゴマカすのは毎度のことですが、新型コロナは国民の命に関わる。五輪成功のため、国民に真相を伝えず、被害を小さく見せたいという発想は戦前の軍部と変わりません。『私はマスクをしないで最後まで頑張る』などと発言した五輪組織委の森喜朗会長を含め、軍部と同じ精神論がまかり通るようになれば、おしまいです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)
無理に無理を重ねて五輪開催の強行突破を狙う政権の姿は、いつか見た歴史の光景と酷似。それでなくても今大会には「呪われた五輪だ」という不安がつきまとう。
経費は招致段階の3倍増、3兆円を超える勢い。国立競技場の「ザハ案」白紙撤回、旧エンブレム盗作騒動、土壇場でのマラソン・競歩コースの札幌変更など誤算続き。くすぶる裏金捜査もいつ火を噴くかも分からない。極め付きが今回のコロナ騒動で、消費税増税の影響も加わり景気は悪化。観光地やホテルは閑散としている。
「そもそも安倍首相の原発汚染水『アンダーコントロール(制御下にあり)』演説で招致に成功した大会です。あの成功体験を忘れられず、再び首相がウイルスも『アンダーコントロール』と言い張りかねないから、国民も怯えているのです。そんな強弁を許せば世界の非難を浴び、五輪を危機に追いやるだけです」(五野井郁夫氏=前出)
もはや神頼み政権に感染対策を任せている限り、全てが杞憂に終わることを祈るしかない。
【写真ギャラリー】「ダイヤモンド・プリンセス」号から下船はじまる
日刊ゲンダイ
— 但馬問屋 (@wanpakuten) February 25, 2020
【新型コロナ 変異 突然死】
『それでなくても呪われた五輪という不安』
「だから国民は怯えている」
「新型肺炎の拡大はとどまるところを知らないが、政府の後手後手対応、検査への消極性は本を正せば、五輪も念頭にあったのだろう」
「いつか見た歴史の光景と酷似」
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強行突破でいいのか 国民が怯える「呪われた五輪」の不安 https://t.co/M9oOPnK9HE #日刊ゲンダイDIGITAL
— ストップ・アベ被害!!。私はダマされない。 (@mk2andy) February 25, 2020
【だから国民は怯えている】それでなくても「呪われた五輪だ」という不安 新型肺炎の拡大はとどまるところを知らないが、政府の後手後手対応、検査への消極性は本をただせば、五輪も念頭にあったのだろう 「おもてなし」に削られる庶民の日常(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/bRTP2d3U1n
— KK (@Trapelus) February 25, 2020
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