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私たちの命を守らない安倍内閣という災厄
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2020年2月21日 植草一秀の『知られざる真実』
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客で、新型コロナウイルスの感染が確認されて入院中だった80代の男女2人が死亡した。 2名とも最初のPCR検査の対象から外されていた。 横浜での検疫を実施する際に、全員に対するPCR検査の迅速な実施の方針を定めていれば避けられた惨事である。 安倍内閣の判断力の欠如、行動力の欠如がもたらした惨事だ。 能力の高い政権を持たない国民は不幸である。 危機管理能力を持たない内閣を放置していると今後も災厄が国民に降りかかる。 安倍内閣は内閣の責任を回避するために自己弁護の言説をまき散らすことに全力を注ぐが、責任回避の為でなく、国民の生命と健康を守るために全力を注ぐべきだ。 新型コロナウイルスの船内での感染が懸念された。 船内での感染拡大を防ぐには、直ちに全員に対するPCR検査を実施し、陽性反応者と陰性反応者を区分することが必要だった。 陽性反応者を直ちに下船させ、医療機関に収容すべきであったことも当然だ。 とりわけ、既往疾患のある人、高齢者の検査を優先することが必要だった。 的確な対応が取られていれば、死亡する事態を回避できた可能性が高い。 安倍内閣の責任は重大だ。 安倍内閣はF35の147機爆買い、イージスアショアの2機購入など、必要性のない米製兵器購入に巨大な税金を投入するが、国民の生命と健康を守るためへの財政資金投入を渋る。 全員に対する検査を実施する方針を決めなかったのは財政資金投入を渋ったからである。 危機に際して、国民の命と健康を守ることに全力を注がない内閣に存在意義はない。 存在する資格がないと言ってよい。 こんな内閣を長期にわたって存続させてしまっていることを、主権者である国民自身が反省する必要がある。 こんな内閣を存続させてしまっている最大の原因は、主権者の半分が参政権を放棄してしまっていることにある。 安倍内閣与党に投票している主権者は全体の4分の1に過ぎない。 25%の人は安倍内閣から何らかのかたちで利権を手に入れている人々だ。 「今だけ、金だけ、自分だけ」の人々が安倍内閣与党に投票し、自分たちの利権を守っている。 しかし、その政治は特定の利権関係者への利益供与を行うもので、国民全体の利益を追求するものでない。 安倍内閣が推進する経済政策は経済の弱肉強食化を推進するもので、大多数の国民にとっては有害無益だ。 一人当たりの実質賃金は減少の一途を辿り、所得の少ない階層に過酷な消費税大増税が強力推進されている。 ウイルスの感染拡大という危機に直面するなかで、誠に残念なことに安倍内閣には国民の命と健康を守るための迅速な判断を下す能力も、適切な行動を実行する能力もない。 この現状を打破するには、政治を変えるしか道はない。 安倍内閣は進退窮まって内閣総辞職に追い込まれる可能性が高い。 安倍首相は自分の影響力を残そうとして岸田文雄氏に政権を禅譲する可能性が高い。 自民党総裁を任期満了まで務めると党員投票を実施する総裁選を実施しなければならなくなる。 これを避けるため、任期満了前に辞任して、国会議員のみによる投票で次の総裁を選出することを狙うだろう。 他方、衆議院任期満了は2012年10月で、これまでのいずれかの時期に衆院総選挙が実施される。 次の総選挙に向けての対応を急がねばならない。 政策連合=オールジャパン平和と共生 は、次の三つの政策を明示する候補者を各選挙区でただ一人支援する枠組みの構築に着手する。 三つの政策とは 1.消費税廃止または5%への引き下げ 2.最低賃金全国一律1500円政府補償制度確立 3.原発稼働即時ゼロ である。 政党は問わない。 政策基軸、超党派、主権者主導で統一候補を選定する。 この公約を明示する議員が衆議院過半数を占めれば日本政治を刷新できる。 ガーベラ革命の実現に向けて市民の力を結集しよう。 |
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