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米国ファーストのトランプ政権と自分ファーストの安倍政権 日本外交と政治の正体
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/268365
2020/01/31 日刊ゲンダイ
両者には大きな違いが…(C)ロイター
米国の有識者層の政治判断レベルは高い。
トランプ政権が誕生した2017年当時、イギリスの作家ジョージ・オーウェルが1949年に書いたSFディストピア小説の「1984年」がベストセラーになった。
「1984年」は架空のビッグ・ブラザーが支配する世界であり、ここでは2+2は4ではない。ビッグ・ブラザーが2+2=3と言えば3、そして突然5と言えば瞬時に5となる独裁社会である。トランプ政権が発足した時点から、米国の有識者層は、トランプが詭弁や虚偽で特定層の国民の支持を得ていく姿を見事に予測していたのである。
日本の安倍首相もトランプと同様、虚偽と詭弁で常に40%台の支持層を掌握しているのだが、両者に大きな違いがある。
トランプ政治の特徴は内政も外交も米国ファーストである。それは今年の大統領選挙に勝つための政策であることは事実だが、少なくとも国民の約4割が支持している政策である。
ところが安倍首相は違う。自分の利益ファーストの政治である。
例えば、学校法人森友学園に実質タダで国有地を提供しようとしたのは、理事長だった籠池泰典氏が自分の思想に共鳴していると考えたからである。ところが、その後、安倍政権に反旗を翻した籠池氏は補助金不正受給事件で夫妻そろって逮捕されてしまう。
愛媛県今治市に獣医学部の新設が認められた加計学園の加計孝太郎理事長は安倍首相と親密な関係にある。
「桜を見る会」では自分の選挙区の有権者を優遇した。なぜ、そうしたのかと言えば、地盤固めと選挙のためである。
地元の山口県の選挙区では、安倍家と、同じ自民党議員である林芳正参議院議員の林家が激しく対立してきた。文科、農水、防衛大臣などを歴任した林議員は総理候補と言われるが、参議院議員であることが障害とされる。林議員の支持者は衆議院への鞍替え立候補を熱望しているが、その選挙区は安倍首相の選挙区である。
公選法違反の疑いで広島地検から事務所が家宅捜索を受けた河井案里参議院議員に対し、党本部が選挙資金として通常候補の約10倍にあたる1・5億円を提供していたことが分かったが、この件も安倍首相の個人的な思いによるところが大きいとみられている。
各候補に提供する選挙資金の金額を判断できる立場にあるのは総裁(総理)か幹事長である。参院選で河井議員とともに自民党候補として出馬したのは、落選した溝手顕正・元防災担当相だった。溝手氏は第1次安倍政権が2007年の参院選で大敗した際、安倍首相の責任を言及。さらに下野時代には安倍首相を「過去の人」と発言した人物である。
一連の政治スタイルを見ていると、安倍首相が重視しているのは「自分の利益になるのか」「自分の味方か」という視点に尽きる。そういう意味では、残念ながら米国ファーストのトランプ政権の方がまだマシだろう。
孫崎享 外交評論家
1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。
【日本外交と政治の正体/孫崎享】米国ファーストのトランプ政権と自分ファーストの安倍政権 https://t.co/tsVpxKOMfn #日刊ゲンダイDIGITAL
— 日刊ゲンダイ (@nikkan_gendai) January 30, 2020
米国ファーストのトランプ政権と自分ファーストの安倍政権
— KK (@Trapelus) January 30, 2020
一連の政治スタイルを見ていると、安倍首相が重視しているのは「自分の利益になるのか」「自分の味方か」という視点に尽きる。そういう意味では、残念ながらトランプ政権の方がまだマシだろう
日本外交と政治の正体 孫崎享(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/3JqUx57P0O
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