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田中宇 従属先を軍産からトランプに替えた日本
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/279.html
投稿者 中川隆 日時 2020 年 8 月 28 日 23:35:59: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: トランプはユダヤのエージェントでキリスト教原理主義のネオコンだった 投稿者 中川隆 日時 2020 年 5 月 28 日 02:49:20)


従属先を軍産からトランプに替えた日本
2017年2月14日   田中 宇
http://tanakanews.com/170214abe.php

 まず本文執筆前の予定要約。トランプ政権の最大の目標は、軍産複合体による世界支配(米単独覇権)を終わらせることだ。目標達成のため、有権者からの支持を維持し、再選を果たして8年やりたい。それには雇用拡大、経済成長、貿易赤字の低減、金融危機再発の先送りが必要だ。トランプは、NAFTAやTPPを潰して2国間貿易体制に替えることで、貿易相手国が軍産でなくトランプ自身に対して貢献するよう、構造転換した。トランプは、英国のメイ、日本の安倍、カナダのトルドーの順に招待して首脳会談し、軍産とトランプとの戦争で軍産でなくトランプの味方になると約束させる見返りに、同盟国として大事にするという言質を与えた。(対照的に、トランプの味方をしたがらない豪州やドイツは敵視されている) (ニクソン、レーガン、そしてトランプ) (米国に愛想をつかせない世界) (Why Abe Is So Nervous Ahead Of His Meeting With Trump)

 戦後ずっと「対軍産従属」だった日本政府(官僚独裁+自民党)は、トランプ当選までクリントン=軍産だけを応援していた。トランプ当選後、急いで方向転換してすり寄ってきた安倍に、トランプが提案したのは「俺が再選して軍産潰しを続けられるよう、経済で協力しろ、そうすれば日本が切望する対米従属を続けさせてやる」ということだ。安倍は、この提案を了承した。今後、米国の対日貿易赤字を減らすため、円高ドル安が容認されていく。日銀は、米金融システムを支えるQEを続けつつ、これまでQEの副産物としてあった円安効果を殺していくことを迫られている。実体経済面では、日本車の米国内での生産比率の引き上げが求められそうだ。TPPより日本に不利な2国間貿易協定も提案されてくる。日本がこれらを拒否すると、トランプのツイートに日本への非難が再び交じるようになる。 (Can Japan Get A Better Deal Than The TPP?) (Here's who's counting on Trump to make Japan trade deals)

 トランプの目標は米単独覇権の解体なので、最終的には、対米従属(=官僚独裁、日本官僚機構が、米覇権の傀儡として振る舞うことで、日本の国会より上位にある状非民主的な体制)の大黒柱たる在日米軍もいなくなる。だが、それまでの軍産とトランプの戦いが続く最大8年間、日本は、経済でトランプを支援する見返りに、在日米軍に駐留し続けてもらえる。 (トランプ革命の檄文としての就任演説) (Why dealmaker Trump won’t get one up on Abe’s yen policy)

 トランプは、東アジアより先に中東や欧州での覇権転換を進め、東アジアには貿易面でトランプの加勢をしてもらう策を優先することにしたようで、安倍訪米の直前にトランプは、習近平と電話して「一つの中国」を承認し、米中間の対立を緩和した。トランプは以前「中国が対米貿易を均衡させる気がないなら、一つの中国を承認しない」という趣旨を言っていた。トランプが一つの中国を承認したことは、中国がトランプの提案を受ける形で米国との貿易交渉に入ることを了承したという意味が感じられる。要約ここまで。以下本文。 (米欧同盟を内側から壊す) (Why Shinzo Abe Is Banking on a Bromance with Trump)

▼在日米軍をそのままにしてやるから、俺と軍産との戦いで俺に味方しろ。円高を甘受しろ

 トランプは選挙戦以来、日本の米軍駐留費の負担不足、日本当局による円ドル為替の不正操作、日米間の貿易不均衡、日本車メーカーが米国内で十分な製造をせずメキシコなどからの部品輸入が多すぎること、などを批判してきた。トランプが、2月10日に訪米した安倍に対し、これらの不満を表明して対立するのでないかと予測されていたが、実際には何の対立もなく首脳会談が終わった。円ドル相場をめぐる対立は先送りが表明され、貿易不均衡の是正のため日本側が譲歩して円高が容認される先行きが見えてきた。経済は日本が譲歩させられる。だが、日本政府が最も懸念した安保面は全く問題にされなかった。 ("No News Is Good News") (Japan's trade mission: Get through to Trump)

 トランプの、選挙戦から今までの言動を見ると、彼の最大の目標は、米国の権力を握ってきた軍産複合体を潰し、世界を米国の覇権から解放することだ。日本の権力構造は、官僚が軍産複合体の傀儡として機能することで国会(政治権力)よりも上位に立つ官僚独裁機構であり、日本の権力機構はトランプが潰そうとしている軍産複合体の一部だ。トランプが安保面で日本に厳しい姿勢をとるのは納得できる。この見方に立つと、トランプが安倍との会談において安保面で日本に満額回答を与えたのは意外なことになる。 (世界と日本を変えるトランプ) (Golfing With Abe Was Easy; Now Comes The Hard Part)

 しかし、少し見方を変えて、日本側が、トランプと軍産の戦いにおいて、選挙戦中のように軍産(=クリントン)に味方するのでなく、トランプの味方をしますと宣言したらどうだろう。トランプは喜び「わかった。それなら当面、在日米軍はそのままにしてやる。その代わり、安倍君は僕に何をしてくれるかな」という話になる。安倍がトランプに対して与えられるものは、米国の雇用増や、米企業の儲けなど、経済面でトランプを優勢にすることだ。こういう筋で日米が話を進め、安保面が先送りされ、まず経済の話になり、日本が経済でトランプに無限の譲歩をする姿勢をとったのが、今回の安倍訪米だろう。 (Trump says U.S. committed to Japan security, in change from campaign rhetoric) (米国を覇権国からふつうの国に戻すトランプ)

 トランプ(やその後継政権)がいずれ軍産を潰した後、在日米軍の撤退など、日本が対米従属できない新世界秩序が立ち上がる。対米従属によって権力を維持してきた日本の官僚機構は(かつて鳩山小沢が試みたように)権力を日本国会に奪われる可能性が高まる(311以後の「防災独裁」=国民の役所依存体質の強化など、官僚が対米従属以外の権力構造を構築し、間抜けな国民や政治家を出し抜いて権力を維持する可能性も高い。政界も官僚あがりに席巻されており、日本の民主化はたぶん永久に無理だが)。 (民主化するタイ、しない日本)

 だから日本の官僚機構は、軍産でなくトランプの味方をすることに不満だろう。だが、米国で軍産が「野党」になってしまっている以上、日本が軍産と組み続けることは「対米反逆」になる。官僚たちは、安倍がトランプにすり寄るのを看過せざるを得ない。この点で安倍と官僚、特に外務省は一枚岩でない。トランプが、ニクソンのように軍産に弾劾されると、安倍も田中角栄のように引きずり降ろされるかもしれない。官僚は、この先何十年も日本の権力を握るつもりだが、安倍はあと数年の権力維持が目標だ。トランプが権力を握る限り、安倍は日本官僚を迂回できる環境にいる。 (American cars have a hard time in Japan)

 ミスター円の榊原英資やJPモルガンなどは、トランプの要求を受けて今年末までに1ドル100円を切る円高になると予測している。アメ車の魅力を高めて日本人が買いたくなるようにするには(もし可能だとしても)十年以上かかる。日米の貿易不均衡を是正するには、為替をいじるのが手っ取り早い。米国の食肉業界などは、大いに期待している。 (Japan's Mr Yen says dollar could fall below 100 yen by end-2017) (Trump-Abe Rapport Won’t Stop Yen From Passing 100, JPMorgan Says) (Meat groups urge Trump to push for trade deal with Japan)

 日銀が14年末から急拡大して続けているQE(債券買い支え)は、リーマン危機後、延命しているだけで蘇生していない米国の金融システムの再崩壊を防ぐために必要不可欠だ。「債券の神様」ビルグロスは最近、日欧の中銀によるQEがないと米経済は不況に再突入すると指摘している。日銀のQEは円売りドル買いを誘発し、日本政府が希求する円安を実現する手段でもあった。だが今後はトランプの意向を受け、日銀はQEをやりつつ円安にしないような動きを強いられる。大規模なQEは日銀のほか、ユーロ圏のECB(欧州中央銀行)もやっているが、ユーロ圏は今年、崩壊感を強める。 (US would sink into recession without ECB and BOJ QE says Gross) (米国と心中したい日本のQE拡大)

 フランスは、5月の大統領選挙でルペンが勝ったら、ユーロを離脱してフランに戻る国民投票をやる可能性が高まる。ユーロ離脱後に作るフランは為替が急落し、フラン建ての仏国債は実質的な価値が急縮小し、フランスは財政赤字を減らせるが、同時に仏国債は債務不履行(デフォルト)とみなされ、これが世界の債券金利を上昇させ、リーマン危機再来の懸念が強まる。すでに危険なギリシャやイタリアなども、ユーロ離脱や国債の債務不履行へと動きかねない。ルペンの優勢は、英国のユーロ離脱や米国のトランプ当選の影響を受けたものだ。トランプは、ルペン当選=ユーロ崩壊を煽っている。 (Economists: Le Pen Victory Would Lead To "Massive Sovereign Default", Global Financial Chaos) (President Le Pen – small risk, big shock) (Italy’s Banking Crisis Is Even Worse Than We Thought)

 ユーロ圏の金融が崩壊して金利が上がると、もはやECBに米国中心の世界金融システムの安定役を期待できない。米国の金融システムを延命させてくれる米国外の最大勢力は日銀になる。その意味でも、トランプは安倍を厚遇し、安保面で日本が望む現状維持を(当面)了承する代わりに、金融と経済の面で貢献させようとしている。(ユーロ崩壊という、これまでより一段と規模の大きな国際金融危機の前に、すでにQEが限界に達している日銀に、この先どこまで無理をさせられるか大きな疑問ではあるが) (Draghi Takes QE Case to Brussels as Politics Keeps Risk High) (米国の緩和圧力を退けた日本財務省)

▼東アジアはまず経済面でトランプに貢献させられる

 トランプは、安倍と会う直前に習近平と就任後初の電話会談を行い「一つの中国」(台湾を国家とみなさない姿勢)を承認した。安倍の訪米前に日本に来たマティス国防長官は「尖閣諸島は日米安保条約の範囲内だ」と宣言し、その宣言を出し渋ってきたオバマ前政権からの態度変更を行った。一つの中国承認と、尖閣の日米安保範囲内の宣言は、いずれも日本が米国にやってほしいことだ。 (Trump embraces Abe after moving to heal rift with Beijing) (Trump opposes undermining Japan's control of disputed islands: U.S. official)

 日本は、米国が台湾問題で中国と敵対するのを好まない。米国が日本に「台湾の面倒を日本が見ろ」と言いかねないからだ。いずれ米国の覇権崩壊と中国の台頭が進み、日本が米国の後ろ盾なしに中国と対峙した時に、日本が台湾を抱えていると、中国との協調関係(対中従属)に移行できない。日本の中国敵視は、あくまでも対米従属のためのものだ。日本は中国と本気で対決する気などない。だから日本は米国に、台湾でなく尖閣で中国と対峙してほしい。理想主義的なオバマは、日本の対米従属根性が嫌いだったが、トランプは、対米従属させてやるから俺を応援しろという現実主義で動いている。一つの中国も尖閣も、米国側は、口を動かすだけですむ。 (Are the Senkaku Islands Worth War Between China, Japan and America?) (Trump Will Use Abe Visit to Soothe Worried Asia-Pacific Allies)

 一つの中国から尖閣への対立点の移動は、中国にとっても利得がある。中国は、台湾問題を国際紛争にするのを認められない。対照的に、尖閣(や南シナ海)は、中国も認める昔からの国際紛争だ。トランプが台湾問題で折れたのは、中国側とのこれまでのやり取りで、貿易紛争である程度以上の譲歩を引き出せる感触を得たからだろう。それと、北朝鮮問題もある。 (Trump And Abe Joint Press Conference: Highlights And Live Feed) (Mattis visit unlikely to calm Trump-rattled allies)

 北は最近、トランプと新たな交渉をしたいと考えて、世界を慌てさせるため、原子炉の再稼働やミサイルの試射を繰り返している。北を何とかするには、まず中国に動いてもらう必要がある。トランプは以前から「北の問題は中国に責任がある」と言っている。中国は「いやいや、北の若大将は、うちでなくトランプさんと会いたくてミサイル撃ってるみたいですよ」と言ってくる。東アジアより先に中東や欧州の問題を片付けたいトランプは「そんなこと言わずに中国が動いてくれ。一つの中国を承認してやるから。いいだろ?」と習近平に持ちかけた感じだ。北朝鮮をめぐる外交が動き出す気配はまだないが、北の問題がトランプにとって東アジアの安保問題での最優先課題である感じはする。 (US launches review of North Korea policy) (North Korea restarts nuclear reactor used to fuel weapons program)

http://tanakanews.com/170214abe.php  

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コメント
1. 2020年8月28日 23:36:52 : yWkPitUkps : cDdWS0x3bXNDTHM=[19] 報告
安倍辞任の背景にトランプの日米安保破棄?
2020年8月28日   田中 宇
https://tanakanews.com/200828abe.htm


8月28日、安倍首相が辞意を表明した。持病の悪化が理由だという。たしかに安倍は最近、何度も検査のために病院に行っている。しかし、安倍は検査後も、話したり歩いたりできているわけで、急に首相としての任務がこなせなくなったわけではない。安保面の日米関係が、安倍とトランプの個人的な関係に依存してきたことを考えると、安倍が辞めてしまうのは日本の安全保障にとってまずいことだ。安倍以外に、気難しいトランプと親密な関係を持っている政治家は日本にいない。日米安保の円滑な維持を考えると、安倍は病気を悪化させないようにしつつ続投するのが筋だ。対米従属派の全体がそう思っているはずだ。 (従属先を軍産からトランプに替えた日本)

しかし、もしトランプが日本と安倍に対する態度を変えており、安倍とトランプの関係が終わりになっているとか、トランプが安倍に在日米軍の撤退や日米安保の破棄を言ってきたなら、話は別だ。最近の記事に書いたように、11月の米大統領選挙は、マスコミのバイデン優勢の報道と裏腹に、トランプが再選される可能性が高い。2期目のトランプは、日本や韓国からの駐留米軍の撤退を具現化していきそうだ。すでにトランプは安倍に対して冷淡になっている可能性がある。日本側が米軍を引き留めようとすると、トランプに意地悪される。トランプは筋金入りの覇権放棄屋・隠れ多極主義者なので、トランプを翻身させる日韓からの米軍撤退をやめさせるのは不可能だ。 (米大統領選挙戦を読み解く)

安倍は、今後の米軍撤退を引き留めようとしてトランプから意地悪されて人気を下げるより、その前の今のタイミングで辞めることにしたのでないか。病気を理由に辞める話を作ることにして、何度も病院に検査に行き、何時間も病院に滞在して病気の演技をしたのでないかという感じもする。 (加速するトランプの世界撤兵)

トランプ以前は、米国の覇権と安保の戦略を軍産複合体(諜報界)が牛耳っていた。日本の外務省は軍産の手下であり、米軍産と日本外務省との組織的な関係によって日米関係・日本の対米従属が維持されていた。トランプは、軍産に喧嘩を売って就任し、ロシアゲートなど軍産からの攻撃を跳ね返して逆におおむね軍産を退治して今に至っている。2016年のトランプ当選後、日本外務省は米国の新たな権力中枢と親密にできるルートを喪失した。外務省が呆然としているところに安倍が訪米し、個人的にトランプに会って親分子分の契りを結んでしまい、外務省や軍産を経由しない日米の同盟関係を作った。それ以来、日本で米国の権力中枢つまりトランプと最もつながっているのは安倍である。安倍以外の政治家は、トランプとの強い関係を持っていない。安倍はトランプとの関係性をテコに、日本で独裁的な権力を維持してきた。 (世界と日本を変えるトランプ) (ロシアゲートで軍産に反撃するトランプ共和党)

安倍の今回の突然の辞任は、トランプと安倍の関係、もしくは日米の安保関係が終わりになったのでないかという疑念を抱かせる。安倍は、トランプに何らかの形で日本との関係を切ったので辞めるのでないか。そうでなければ辞める必要などない。従来の日本にとって最重要なことは、米国との同盟関係だ。病気がちでも、トランプからの電話を受けられれば首相をつとめられる。 (Pentagon Gives Trump Options For Cutting Troop Levels In South Korea)

トランプは、世界からの撤兵を加速している。ドイツ駐留数を大幅に減らし、アフガニスタンやイラクからの撤兵も進めている。「これらはトランプが勝手に言っているだけで、国防総省は実際の駐留の減員をやっていない」という指摘がある。そうかもしれない。それでも事態は大して変わらない。実際の駐留米軍数でなく、トランプが各国からの米軍撤兵を言い続けていることが、米国の覇権を低下させ、同盟諸国が安保面で米国と米軍に頼らなくなり、撤兵したのと同じ効果を持ち、最終的な撤兵へとつながる。 (US Troops Withdraw From Major Iraqi Base) (Trump Confirms 4,000 US Troops To Withdraw From Afghanistan By November Vote)

日本と韓国について、トランプは従来、いつか撤兵したいと言うだけで、実際の撤兵計画まで至っていなかった。もしかするとトランプは今後、11月3日の米大統領選挙の投票日までに、日韓からの具体的な撤兵計画を言い出すかもしれない。世界からの撤兵を主張した方が有権者の受けがいいからだ。いまだに軍産に絡め取られている民主党のバイデン陣営も、実際の撤兵を言わないまま、戦争はもうしないと言っている。そう言った方が人気が出るからだ。 (Trump And Democrats Both Promise End To ‘Forever Wars’)

トランプが選挙対策として9-10月に日韓からの撤兵を従来より強く言い出すつもりなら、それより前の8月末の今のタイミングで安倍が辞任を表明するのは合点がいく。しかし、トランプがそこまで言うかどうかはわからない。トランプはすでに在韓米軍の減員について検討している。 (Okinawa: Will The Pandemic Transform US Military Bases?) (Pentagon considers 'adjustments' to US troop levels in S Korea)

日米の安保関係は、今年6月に安倍政権が米国から買った地上イージスのミサイル防衛システムを途中でやめることにしたあたりから、ぎくしゃくしている。7月には、在日米軍の新型コロナウイルスへの対策が不十分だと日本政府が苦情を表明し、日米の安保関係がさらに齟齬をきたしている。これらは、トランプが日本から米軍を撤退しようとしていることに対する日本側からの不満の表明なのかもしれない。トランプは軍産を退治した筋金入りの覇権放棄屋なので、不満を表明されても米軍を撤退していくし、不満を表明する奴には倍返しで意地悪する。 (Japan: US military coronavirus policy has multiple problems) (トランプ、安倍、金正恩:関係性の転換)

日本が米国の言うことを聞きたくなくなっているもうひとつの分野は、コロナ対策としての自粛・経済停止を米国から強要され続けていることだ。日本は、世界的に見ても新型コロナに感染発症しにくい国民であり、すでに集団免疫にも達しており、米国から強要される経済停止策など必要ない。スウェーデン式の方が良い。米国から無意味な経済停止を強要され続けるほど、日本経済の自滅がひどくなり、すでに経済を成長の状態に戻している中国にどんどん抜かれていく。日本はコロナ対策の面でも、そろそろ対米従属をやめねばならない。 (米中逆転を意図的に早めるコロナ危機)

今後、後任首相の選定になるが、対米従属の色合いが強い人が次期首相になると、トランプからのいじめがひどくなり、短命に終わるか、対米従属からの離脱を余儀なくされていく。安倍は従来、米国との関係を維持しつつ中国との関係を強化してきた。トランプの米国が安保面で日本を見捨てる傾向を加速しそうな今後、日本側は、米国との関係を軽視して中国との関係を強化する親中国派を次期首相にする可能性もある。この場合、トランプが望む在日米軍の撤退に、日本はそれほど反対せずに事態が進む。 (Trump Has Damaged the U.S.-Japan-South Korea Alliance—And China Loves It)

今後注目すべき点は、安倍がやめた理由が、トランプの日本に対する態度が変わったからなのかどうか、トランプの言動からうかがえるかもしれないことだ。安倍の辞任が、トランプの覇権転換策と全く関係ないとは考えにくい。だが、その確たる証拠もないのが現状だ。

https://tanakanews.com/200828abe.htm

2. 中川隆[-9643] koaQ7Jey 2020年11月24日 10:41:18 : s0KWgdgip6 : Wm12b1o3YzVJYms=[9] 報告
2020.11.24
バイデン政権を見据え、米国務長官がサウジで同国皇太子やイスラエル首相と会談
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202011240000/

 アメリカの大統領選挙でドナルド・トランプは敗北を認めていないものの、支配層の内部ではジョー・バイデンを次期大統領にすることで合意しているのだろう。年齢の問題やスキャンダルを抱えていることもあり、いつまで持つかは不明だが、とりあえず大統領に就任しそうだ。

 バイデンの大統領就任はイギリスが中東に作り上げたふたつの国、イスラエルとサウジアラビアに影響を及ぼすことになる。

 まず、トランプのスポンサーとして知られているラスベガス・サンズの会長兼CEO、シェルドン・アデルソンはイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に大きな影響力を持っている人物。アデルソンはウクライナ系ユダヤ人で、1988年、55歳の時にカジノの世界へ入り、ラスベガスのほかペンシルベニア、東南アジアのマカオとシンガボールでカジノを経営している。​2013年にはイランを核攻撃で脅すべきだと主張​しているが、その年に彼は来日、自民党幹事長代行だった細田博之に対して東京の台場エリアで複合リゾート施設、つまりカジノを作るという構想を模型やスライドを使って説明、議員たちは動き出している。

 ベンヤミン・ネタニヤフは父親であるベンシオン・ネタニヤフは修正シオニズムの創始者とも言える人物はウラジミール・ヤボチンスキーのアメリカにおける秘書だった。米英の金融資本と近いシオニストであるネオコンとは人脈に違いがある。そのネオコンに担がれているのがバイデンだ。

 サウジアラビアの政策を決めてきたのは皇太子のムハンマド・ビン・サルマンだと言われている。この人物が皇太子になったのはトランプが大統領に就任した直後の2017年6月のこと。

 前任者のムハンマド・ビン・ナーイフはヒラリー・クリントンに近い人物で、彼女が次期大統領に内定したと言われている2015年の4月から皇太子を務めていた。クリントンが大統領になるという前提の人選だったと見られている。

 バイデンが次のアメリカ大統領になると、ネタニヤフとビン・サルマンの立場は揺らぐ可能性がある。そうしたこともあるのか、マイク・ポンペオ国務長官は中東を訪問、イスラエルが併合しつつあるヨルダン川西岸、イスラエルが不法占拠しているゴラン高原を訪問してパレスチナやイスラエルを挑発、その後でサウジアラビアへ入った。イスラエルでの報道によると、そこで​ポンペオはビン・サルマンとネタニヤフに会っている​。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202011240000/

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