★阿修羅♪ > 近代史5 > 1531.html
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ ★阿修羅♪
ダーチャ(家庭農園)の薦め
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1531.html
投稿者 中川隆 日時 2022 年 3 月 16 日 19:46:40: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: ロシア人に美人が多い理由は、第二次世界大戦にあった?! 投稿者 中川隆 日時 2021 年 8 月 25 日 09:26:08)

ダーチャ(家庭農園)の薦め
2022年03月16日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1796.htmlゴリ : 未分類

 すでにソ連時代のダーチャ(農園)について、何回もブログに書いている。

 ダーチャとは?
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%A3

 【第二次世界大戦中から大戦後の食糧不足の対策として、市民に対し土地を与えるように州政府や国に要求する運動が起こり、1960年代にフルシチョフ政権が一家族に最低600ソートック(平米=181坪)の土地を与えるよう法制化したものである。】

 https://vid1.ria.ru/ig/infografika/kafidov/Sputnik/jap/dacha/page2164519.html

 https://globe.asahi.com/article/13066308

 https://www.nishinippon.co.jp/item/o/18272/

 ダーチャが一躍世界に知られるようになった理由は、1991年ソビエト連邦崩壊時に、2200%というハイパーインフレが起きたことで、一般庶民が、あらゆる物資や食料を購入できなくなり、食料を生産自給するしか生きる術を失った大混乱によってである。
 https://www.alterna.co.jp/4008/

 そのとき、人々にはソ連共産主義の数少ない「良き遺産」であった180坪の個人農園があった。
 ほとんどの市民が、ダーチャで馬鈴薯を生産し、農業共同体だったコルホーズが官僚主義による崩壊によって機能しなかった隙間を埋めて主食を供給した。
 人々は、20〜30倍のハイパーインフレを、ダーチャの農産物によって、辛うじて生き延びることができた。

 ソ連政府崩壊によって経済が疲弊して治安が悪化し、極度のインフレや給料の遅配などで家計が行き詰まる中、市民が食料を自給し、テロと飢えから身を守る最後の砦がダーチャだった。
 当時、ロシア国内で生産されるじゃがいもの90%、野菜や果物の70%以上をダーチャが占めていたとの統計もある。

 今回のロシアによる軍事侵攻を受けて、すでにアメリカなど西側諸国から大規模な経済制裁を受けて、さまざまな物資が入手困難になっていることから、ロシアの民衆は政府を当てにせず、再び、ダーチャだけが自分たちを救ってくれると信じて、現在、一生懸命、開墾と種まきに勤しんでいると思われる。

 今回の食糧危機は、戦争当事者のロシア・ウクライナだけではない。何せ両国併せて、世界の食糧の4割を供給してきたので、ロシアの交易が停止され、ウクライナでは農業生産が軍事的に阻害されていることから、その影響は地球規模である。
 わが日本でも、小麦価格の倍増が予想され、すでに、たくさんの値上がりが始まっていることを、すでに何回も書いた。

 もし、このまま核戦争に進めば、ウクライナだけでなく、ロシアの農業も報復核攻撃により壊滅的打撃を受ける可能性があり、この場合は、ロシアの農地も数年間は生産不能になるだろう。残留放射能の影響も半端ではない。
 そして、ロシア・ウクライナ産穀物を当てにして生活してきた中東や北アフリカ諸国では、極度の食料インフレと、貧しい地域で大規模な飢餓が発生するのは確実だ。

 日本に生きている我々は、自給率40%という自民党政権・日本政府の農業政策によって、やはり、半分以上は外国産穀物を食べてきたわけで、暴騰した食料を買えない貧しい人々に、直接の飢餓が訪れる可能性が強い。
 近未来における、この食糧危機を前にして、我々は何をなすべきか?

 日本版ダーチャシステムへの期待は、相当前からあった。
 農地付住宅「ダーチャ」が日本を救う?
 https://www.alterna.co.jp/4008/

 https://www.inakabukken.com/column/russia/2/

 だが、日本では竹中平蔵らによる新自由主義の思想的影響が強まっていて、利己主義、個人主義の社会を求める若者の割合が大きくなっている。
 ダーチャは、こうした新自由主義によって支えてゆけるのか? 否だ!

 個人主義による農業は、社会全体が流通システムによって生産を保証できる体制が不可欠であって、個人主義農業を保護するための仕組みが必要である。
 だが、来たるべき食糧危機は、大都会の貧しい民衆を直撃するため、制度の保護政策が存在していない。都市の住民が農地を取得することさえ、極めて困難が伴うのだ。

 自民党政権=日本政府が、大都市住民のためにダーチャを提供するような味な真似をできるだろうか? 新自由主義=利己主義の思想に貫かれた日本政府は、「カネで権利を買う」以外の発想ができない。
 だから、我々が現行政府の管理下でできることといえば、過疎の田舎の放棄された農地を購入して、個人的農園を開設することくらいなのだ。

 だが、農業は経験が大きく物言う分野であり、土いじりをした程度では、どうにもならない。「百姓」というのは「百の仕事をする」という意味である。
 https://diamond.jp/articles/-/101749
 それは、農業を通じて、地球や宇宙の本質を学ぶということであり、たくさんの経験をしなければならない。

 そこで、都市の住民が、ダーチャを確保して、持続可能な未来を切り開けるとするなら、それは農業共同体しかない。
 コルホーズや人民公社は規模が大きすぎて、官僚権力が発生したため腐敗して失敗した。しかし、20名程度までの小さな共同体なら、分業や、それに伴う権力の固定が成立しない。構成員は、すべての仕事をこなさなければならないので分業など無理なのだ。

 日本では、奈良時代から農業共同体の模索があった。制度として強固に機能したのは、家康が定めた「五人組共同体」である。
 
五人組共同体 2021年05月16日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1496.html
 この場合は、総人数が20名程度で、共同体内での権力上下関係は成立できず、官僚も育たない。
 ただし、幕府権力との接点として寺があり、五人組毎に管理する僧がいた。この僧が寺小屋教育機関や、葬儀など祭祀を司った。他に神社神道もあったが、両者は習合していることが多かった。

 もしも、我々が新しい農業共同体=ダーチャを目指すなら、五人組制度の良い点を学び取るしかない。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%94%E4%BA%BA%E7%B5%84_(%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2)

 https://trc-adeac.trc.co.jp/WJ11E0/WJJS06U/1242605100/1242605100100010/ht040970

 上のリンクには、五人組制度の負の側面ばかり指摘されているが、実際には、冠婚葬祭から介護、子育てまで、共同体として強固に社会を支えた側面がある。
 だから、新しいライフスタイルは、五人組的な共同体要素をもった単位で、共同でダーチャを所有するという形が、食糧危機や孤立、介護子育てなど生活負荷に立ち向かってゆける理想的な姿ではないだろうか?
 https://karuchibe.jp/read/11854/

 具体的には、都市住民は、数家族単位で、ダーチャ農場を共有し、共同して農産に当たる。最初は、都市に住んでいても、やがてダーチャが充実してくれば、おそらく、みんながダーチャ付近に移り住むようになるだろう。
 芋類を生産すれば一町歩(1ヘクタール)もあれば、20名程度の一年分の主食を確保することができる。
 
 ダーチャ農園の規模を2町歩程度と考えると、初期投資はどのくらい必要かというと、
 例えば、我が家の近所で土地を求めると以下の広告が出ている。
 https://house.goo.ne.jp/buy/toukai_la/area_gifu/21206.html

 中津川駅から徒歩40分程度の瀬戸地区で、500平米(150坪)200万円が見えているが、直接地主と交渉して、司法書士に登記してもらうと、はるかに安く、一反(300坪)200万円程度。実際には放棄農地を借りることもできる。

 一町歩なら500万円程度で楽に手に入り、五軒なら各家分担は100万円程度だ。これなら軽自動車一台分の負担である。
 もし、共同体が嫌なら区分所有方式にすればよい。
 この共同所有者は共同体に発展し、やがて共同生活を行い、介護や教育、保育、葬祭なども共同することになる。
 無理に共同体と名付けなくとも、実質で、助け合い単位として機能すればよい。

 こうしたビジョンが、これからやってくる恐ろしい飢餓社会を救ってくれるだろう。
 大都会に近いと、盗難などのトラブルが多いが,中津川の過疎地帯、山の中なら、それほど心配する必要はない。
 山羊や鶏など、たくさんの動物を飼育して、子供たちと一緒に生活させることもできる。

 私も、そろそろ、持続可能な未来を生み出せる共同体社会建設に乗り出す必要を感じていて、いろいろな場所を視察し、ビジョンを整理しているところだ。
 問題は、利己主義=新自由主義に洗脳されて自分勝手になっている若者たちを利他主義に導けるかどうかだ。

http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1796.html  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲上へ      ★阿修羅♪ > 近代史5掲示板 次へ  前へ

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
最新投稿・コメント全文リスト  コメント投稿はメルマガで即時配信  スレ建て依頼スレ

▲上へ      ★阿修羅♪ > 近代史5掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
近代史5掲示板  
次へ