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(回答先: 東電福島第一原発汚染水の太平洋への放出の影響 投稿者 中川隆 日時 2021 年 4 月 14 日 10:54:29)
脱炭素政策で天然ガスの価格が暴騰
サマーズ氏: エネルギー価格を高騰させる脱炭素政策は健全ではない
2021年10月18日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/16442
引き続きBloombergによる経済学者ラリー・サマーズ氏のインタビューである。今回は気候変動とエネルギー価格高騰に関する部分を紹介したい。
エネルギー価格の高騰
サマーズ氏は次のように始める。
現在エネルギー価格が急上昇しており、このエネルギー価格の急上昇は世界でもっとも貧しい人々に与える被害を含め、様々な害を生んでいるのを憂慮している。
何故エネルギー価格が上がっているのか? これはヨーロッパのリベラル派やアメリカのバイデン政権が推し進めた、いわゆる脱炭素政策によるものである。
地球温暖化は人間の活動から生じているという考え方から、彼らは原油や天然ガスなど化石燃料の採掘に制限を掛け、いわゆる再生可能エネルギーにシフトするように人々を誘導しようとした。
しかし実際にはどうなったかと言えば、採掘量に制限がかかったために化石燃料が足りなくなり、原油や天然ガスの価格が高騰し人々が困っている。原油価格は次のように推移している。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2021/10/2021-10-18-wti-crude-oil-chart.png
天然ガスにいたっては半年前から倍になっている。
これはアメリカの天然ガス価格だが、自身が世界最大級の産出国であるアメリカとは違い、輸入に頼るヨーロッパではそれ以上に上がっている。それで電力価格が高騰し社会問題となっているのである。
脱炭素政策による電力価格高騰
この状況についてサマーズ氏は次のように述べている。
化石燃料への資金の流れを政策によって強制的に停止するという考え一般にはかなり懸念がある。化石燃料への供給を止めるのではなく、需要を減らすよう努力するべきだろう。そういったやり方は健全ではない。
火力発電を否定していわゆる再生可能エネルギーだけでやろうとした時点で電力不足は見えていた。ヨーロッパで脱炭素政策を特に推進しているのは「緑の党」が世論調査で首位に立ったこともあるドイツであり、ドイツは原子力発電も否定しているのでもう本当にどうにもならない。
これは日本にとっても対岸の火事ではない。自民党の菅氏や小泉氏が同じようなことを推進しようとしたのであり、アメリカのような産油国ではない日本が本当に同じことをしようとすれば、ヨーロッパと同じことがすぐに日本でも起こるだろう。
こう言うのは申し訳ないが、本当にリベラル派の人々はろくなことを考えない。彼らが政治的であることを止めれば世界は平和になるだろう。
ちなみに不動産バブル崩壊が懸念されている中国では電力不足ももっと深刻であり何度も停電が起こっているが、歴史的にも様々なものを発明してきた中国人はこの状況においても発電所に頼らない画期的な解決法を発見した。
中国、電力不足深刻化でろうそくが大人気
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/16155
電力価格高騰で苦しむヨーロッパの人々も、方針を転換しなければいずれ中国に続くことになるだろう。そして日本も例外ではない。「気候変動のための政党」さえ誕生し、「気候変動のために食肉を減らす」「気候変動のために中央銀行は動くべき」と主張するヨーロッパ人の異常さに日本人は早く気付くべきである。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/16442
フランス、インフレ対策で現金給付へ
2021年10月26日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/16682
アメリカが現金給付による物価上昇で苦しんでいる時にまさかの現金給付を検討している日本の更に斜め上を行く国が世界には存在した。フランスである。
天然ガス高騰で苦しむヨーロッパ
そもそもヨーロッパはアメリカ以上にインフレが深刻である。その原因は現金給付ではなく、アメリカとは違って産油国でもないのに脱炭素政策を強行したために天然ガスの価格が世界でも飛び抜けて上がっており、日本よりも寒い冬をヨーロッパ人は暖房なしで過ごさなければならなくなるリスクを負っている。
サマーズ氏: エネルギー価格を高騰させる脱炭素政策は健全ではない
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/16442
ヨーロッパ人は世界でもっとも脱炭素政策を好む人々だから、自分で望んだことが実現しただけのことである。それでもこの状況をどうにかしたかったのか、フランスの首相であるジャン・カステックス氏は奇策を思いついた。現金給付である。
ここの読者ならば何を言っているのか全然分からないと思うが、フランスは本気である。インフレ対策で現金給付を行う。燃料価格が高騰しているのを申し訳なかったとして低所得者に100ユーロ(1万3,000円程度)を給付するらしい。
説明の必要はないと思うが一応説明しておくと、ものの価格は需要と供給で決まる。現金給付とはお金を配ることであり、お金を配れば需要が活性化されるため、ものの値段は上がる。アメリカでは現に現金給付によって物価がかなり上昇している。
ポール・チューダー・ジョーンズ氏: インフレはどんどん酷くなる
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/16629
天才的なフランス
フランス人のやることは常に意味が分からない。「寛容さ」の精神から「かわいそうな」イスラム系の移民を呼び寄せておきながら、国内でのブルカ着用(何の害があるのだろうか?)を禁止したり、しかもコロナ後はその「顔を覆うもの」禁止法にマスクの着用が抵触したり、イスラム教の教祖ムハンマドの下らない風刺画を描いた新聞社を擁護したマクロン大統領は、自分をヒトラーになぞらえた風刺画を描いた人物を裁判所に訴えた。
そして今度はインフレ対策で現金給付である。まさに天才の所業ではないか。フランス人の考えることだから、きっとインフレ問題は解決するだろう。楽しみに見ておこう。
結論
いつものことである。移民政策の時もそうだった。愚かな行いはヨーロッパ大陸から始まり、ヨーロッパ人はそれを世界に押し付け、その後でそれが愚かだったことが世界に知れ渡る。この流れはもはや恒例行事となってきた。
選挙前の日本の読者にもう一度聞きたい。本当に現金給付が欲しいだろうか?
ポール・チューダー・ジョーンズ氏: インフレはどんどん酷くなる
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/16629
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/16682
- 国際金融資本は有り余った投機マネーの投入先として、「脱炭素」を掲げて再生エネルギーや電気自動車、半導体などで利潤追求し… 中川隆 2021/11/12 16:43:16
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