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(回答先: 100人に1人はサイコパス。私たちは人生のどこかで必ずサイコパスと出会う 投稿者 中川隆 日時 2020 年 12 月 20 日 19:00:05)
刑務所は福祉施設 _ 一生刑務所にいたい、無期懲役で万歳三唱、反省しない犯罪者の心理とは
「無期懲役で万歳三唱」 反省しない犯罪者の心理とは
2019年12月30日掲載
https://www.dailyshincho.jp/article/2019/12300800/?utm_source=yahoo&utm_medium=http&utm_campaign=link_back&ui_medium=http&ui_source=yahoo&ui_campaign=link_back&all=1
謝罪の気持ちは「一切ない」と言い切り、さらに「一生刑務所にいたい」「死刑は怖い」と身勝手このうえない主張を展開
東海道新幹線内で3人の乗客を殺傷した事件の被告、小島一朗の裁判での言動は、過去類をみないようなものだった。
謝罪の気持ちは「一切ない」と言い切り、さらに「一生刑務所にいたい」「死刑は怖い」と身勝手このうえない主張を展開。要するに、一生刑務所で暮らすために人を殺したのであり、下手に反省の気持ちを示すと、無期懲役にならない可能性があるので、謝罪もしない、というのだ。望み通り、無期懲役の判決を言い渡された時、彼は万歳三唱までしたという。小島被告は、死刑にならず無期懲役になるくらいの罪を意識して、1人殺し、2人を傷つけたのだ、と「週刊新潮」に寄せた手記の中で告白している。そこには改悛の情はまったく感じられない。
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彼の言動は、一般人の常識をはるかに超えている。が、現実の受刑者には、このように常識の外の思考様式を持つ者は少なくない。小島被告の場合はある意味で計算づくで反省を放棄し、それをアピールまでしたのだが、そもそも反省する能力に欠けている、犯した罪や自身についてきちんと認識できない、という犯罪者は珍しくないのだ。
数多くの少年犯罪者たちと接してきた精神科医、宮口幸治氏の著書『ケーキの切れない非行少年たち』には、自らの犯した罪についての認識ができない非行少年たちの姿がリアルに描かれている(以下、引用はすべて同書より)。
宮口氏は非行少年たちとの面接に際して、常に罪を犯した自分のことをどう思っているか聞くようにしていたという。自分のことを正しく知ることが更生へのスタートだからだ。
そこで最初に聞くのが、
「自分はどんな人間だと思うか?」
という質問だ。
少年院に入ったのだから、それなりの罪を犯している。普通の感覚であれば、「反省しています」「バカなことをした」と答えるところだろう。現実には、「相手が悪い。僕ははめられました」という少年もいるが、そのくらいは想定内だという。しかし、宮口氏はまったく別のパターンの回答があまりに多いことに衝撃を受ける。
「私が驚いたのは約8割の少年が『自分はやさしい人間だ』と答えたことでした。どんなにひどい犯罪を行った少年たち(連続強姦、一生治らない後遺症を負わせた暴行・傷害、放火、殺人など)でも同様でした。当初、私は耳を疑いましたが、どうやら本気で思っていたのです。
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ある殺人を犯した少年も、『自分はやさしい』と答えました。そこで『どんなところがやさしいのか?』と尋ねてみると『小さい子どもやお年寄りにやさしい』『友だちからやさしいって言われる』と答えたりするのです。“なるほど”と思いました。そこでさらに私は『君は〇〇して、人が亡くなったけど、それは殺人ですね。それでも君はやさしい人間なの?』と聞いてみますと、そこで初めて『あー、やさしくないです』と答えるのです。
逆にいうと、“そこまで言わないと気付かない”のです。いったいこれはどういうことなのか。これではとても被害者遺族への謝罪などできるはずがありません。逮捕されてから少年院に入るまでひと月以上は経っており、その間に自分の犯した非行が十分に分かっているはずなのに、です」
こうした少年犯罪者について、モラルの欠如を嘆き、道徳教育の徹底を叫んだところで効果は期待できない。こうした「反省以前の子ども」は、現在の基準では障害とはされないものの、知能に何らかの問題を抱えた「境界知能」である可能性が高い、と宮口氏は指摘している。こうした事情を抱えていると、認知力が弱く、そのせいで場合によっては非行や犯罪に走ってしまうことになる、というのだ。その場合、いきなり「反省しろ」「謝罪しろ」といったアプローチをしてもあまり意味がないことになる。宮口氏は経験をもとにこうした少年犯罪者らの認知能力を向上させるためのトレーニング方法を開発し、実践し続けている。その結果として認知能力が改善されていくケースも珍しくないという。罪を犯した者を厳しく罰するのは当然として、社会全体で犯罪が起きる可能性を下げるための取り組みも急務だろう。
デイリー新潮編集部
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