「行者ニンニクは生活習慣病の予防効果が高い」2009年2月18日(水) 10:40先日とはまた別に農学博士 西村弘行教授よりいただきましたレジュメをここで紹介させていただきます。 今回も行者ニンニクの薬効のすばらしさが研究報告されています。 報告の中には、 •インフルエンザなどへの抗菌作用 •胃潰瘍や十二指腸潰瘍、ガンの予防・改善 •脳梗塞や心筋梗塞など動脈硬化症の予防効果 •血糖値を低下させる作用 •ダイエット効果 •高脂血症や動脈硬化、糖尿病、また脳梗塞から回復 •発ガン予防効果や各種のアレルギー症状の解消 など数多くの効能が報告されています。 北海道は薬効高い野草の宝庫 「行者ニンニクは生活習慣病の予防効果が高い」
北海道東海大学工学部教授 西村弘行 清冽な水と寒暖の差の大きい北海道は薬効高い野草の宝庫
春(といっても、北海道では三月の末ごろからですが)、山野で雪が融け始め、春の陽光がさんさんと地面を照りつけるようになると、これまで眠っていた野草が一斉に目を覚まします。北海道の冬は厳しいですが、北方系の植物たちにとっては事情が違います。冬の間は植物たちの多くが眠っていますから、雪の下の大地も眠っています。植物たちが眠り、大地も休息している間に土の中では微生物たちが活躍します。微生物たちは、秋に落ちた枯れ葉や枝を分解して土にかえします。この分解物こそが植物たちにとって最高の栄養源になります。 雪の下のほぼ半年間、微生物たちによってこの作業が繰り返され、春の陽光で目覚めるころの大地は、たっぷりの栄養源とたっぷりの雪解け水とで大きくふくらんでいます。そこへ暖かな春の陽光が降り注げば、その温度で雪解け水が水蒸気化し、水蒸気の上昇とともに土がほぐされ軟らかくふっくらしてきます。これが微生物や陽光によって作られた滋養豊富な大地なのです。 北海道は自然に恵まれ、植物の種類も多く、食べられる山菜がたくさんあります。私たちが食べるフキノトウ、カタクリ、ウド、モミジガサ、タランボ、行者ニンニクなどの山菜は香りが高く、各種の健康機能を持っています。 牛肉や豚肉、卵、牛乳、お茶、野菜、果物…これらの食物は、人間が改良して作ったもので、本来ある野生の原種ではありません。山菜は数億年の昔から命をつないできた生命力あふれる気の強い食物です。「春の味覚」、山菜を食すことは健康を維持するばかりではなく、季節の食生活にうるおいを与えてくれます。 北海道は野草の宝庫ですが、その中でも、人気度、味、薬理効果などの面からみても北海道を代表する野草で、まさに「健康野草の王様」行者ニンニクについてお話しましょう。 行者ニンニクの血液浄化、代謝改善作用はすごい! 行者ニンニクはユリ科ネギ属の多年草で、その仲間にはタマネギ、ニンニク、ニラ、長ネギ、ラッキョウなどがあります。見るとスズランのような茎葉部の形をしており、根はノビルやアサツキの根に似ています。日本では北海道に多く自生し、修行僧、すなわち行者が隠れて食べては体力をつけていた…という逸話と、匂いがニンニクに近いことから「行者ニンニク」の名が付けられたといわれています。 主要成分は各種の硫黄を含んだ化合物(含硫化合物)で、二次代謝産物として薬効が豊富です。まず、非常に強力な抗菌作用が判明しており、インフルエンザ、膣炎などの炎症を抑制あるいは防止する効果があるとされています。さらにアリシン及びアリシン由来の関連物質には、腫瘍細胞の増殖を抑制したり、アルコールによる胃粘膜の損傷を予防したりする効果があることが明らかになっています。 つまり、アリシンは細胞の再生に寄与し代謝を活性。胃潰瘍や十二指腸潰瘍、ガンの予防・改善に有効と認められています。アリシンから由来する成分、トルスルフィド類やビジルジチイン類も注目の生理活性物質でしょう。これら含硫化合物は、血液を濁らせる酸化型悪玉コレステロールや血栓の生成を抑制するなど血液の浄化作用に優れています。すなわち脳梗塞や心筋梗塞など動脈硬化症の予防効果が高いと考えられます。 また、行者ニンニクの匂い成分である含硫化合物のなかには血糖値を低下させる作用を持っています。同じ薬効は行者ニンニク中に元々含まれる含硫アミノ酸にもあることが確認されています。 さらにこれら含硫化合物には脂質代謝改善効果があり、行者ニンニクを食べることにより体脂肪の燃焼効果によって、運動持続性を増したり、ダイエット効果も期待されます。 これは行者ニンニクの強力な血液浄化力を裏づけるエピソードなのですが、あるとき少年が行者ニンニクを十五本食べて鼻血をだしてしまいました。なぜかといえば、血液がサラサラとなり勢いよく流れすぎたため。そのときは、いや、さすがに行者ニンニク、もの凄い血液浄化力だと感心したものです。 行者ニンニクは生でよし、煮てよし、焼いてよしの山菜です。お花見のジンギスカンに入れると最高ですが、食べる量は五本以下が最適です。これだけでも、かなりの効果が期待できるでしょう。事実、行者ニンニクをよく食べるようになったことで、高脂血症や動脈硬化、糖尿病、また脳梗塞から回復した例があると聞きます。また、免疫賦活活性や抗アレルギー活性が高いため、行者ニンニクを食べると発ガン予防効果や各種のアレルギー症状の解消に役立つケースも多いそうです。 こうした薬効も二次代謝産物という北の大地からの贈り物があればこそ。「北海道の野草には薬となる成分がぎゅーっと詰まっている」との評判から、近年、行者ニンニクを筆頭に北の野草の病理学的研究や機能性食品の開発が盛んです。新たな「薬食同源」の供給地として、今後、北海道への関心、注目が高まることは間違いありません。 http://www.mytokachi.jp/ktpr/entry/8 西村弘行 私とギョウジャニンニクとの出会いは、1969(昭和44)年4月に北海道大学農学部農芸化学科の助手として札幌に赴任して以来でした。 私には、神奈川県で寺の住職をしている叔父がいまして、その叔父は俳人でもあり全国の文学者とお付き合いがありました。その叔父から、北海道へ行くならと、今は亡き詩人・アイヌ民族研究家の更科源藏氏を紹介いただいたのです。 更科先生は、私が植物学を勉強していることを聞き、アイヌ民族の植物に対する考え方などを詳しく話してくださいました。 私は感動し拝聴しましたが、アイヌ民族が食用にする珍しい野草にひかれました。「アイヌネギ」と言っていましたが、どんな野草なのかわかりませんでした。さっそく大学の図書館へ行って牧野富太郎先生の植物図鑑で調べました。しかしその時は、その野草の実態がわかりませんでした。 結局、山菜の本で調べたところ、正式な名称を「ギョウジャニンニク」ということがわかりました。その名の由来は、昔、修行僧である行者たちが雪解けの頃、山野で修行中にこっそり食べて体力をつけたといわれており、行者が食べるニンニクに近い匂いのする植物にちなんで、牧野富太郎先生が付けられたのだそうです。 このようにしてギョウジャニンニクと出会った私は、その後もギョウジャニンニクを中心に、北海道に自生する薬効性のある植物について研究を続けてきました。1986(昭和41)年には、北大農学部の八鍬利郎名誉教授を会長に、私と北大付属農場の中嶋博教授が事務局を担当し、「ギョウジャニンニク研究会」を発足しました。その二年後に、広く北海道内に自生する薬効性のある野草、あるいは北方冷涼地域に適した外来作物についても扱うことにして、名称を「北方系機能性植物研究会」に変更しました。 この「北方系機能性植物研究会」は、超高齢化社会を迎える今日的状況から、一般消費者が望む「安くて」「安全で」「おいしい」健康維持食品の開発が大きな課題になるという視点で、産学官が総合的に取り組んでいるものです。北海道の一次産業にどう付加価値をつけるか、生産者と加工業者が一体となった一・五次産業の確立に貢献することを目的としています。 さて、北海道は自然に恵まれ、植物の種類も多く、食べられる山菜がたくさんあります。一説によると、その種類は600種以上あるだろうと言われ、現在はそのうちの一割弱40〜50種類ぐらいは食べているようです。 このように豊富な野草の中で、北海道を代表する山菜はどれかと問いますと、北海道の人たちなら、ためらうことなく「ギョウジャニンニク」と答えます。 ギョウジャニンニクは数ある野草の中でも、人気度、味、薬理効果などの面からみても、北海道を代表する健康野草で、まさに「健康野草の王様」といっても過言ではありません。 ギョウジャニンニクの薬効をあげていけば、まず脳梗塞・心筋梗塞などの動脈硬化症の予防です。血液をサラサラにしたり、血管を丈夫にする働きがあります。中性脂肪・コレステロールの低下、血糖値の上昇を抑制する効果も明らかになっています。 これは、臨床実験でも明らかで、毎日100gのギョウジャニンニクを食べさせて3日おきに採血して検査したところ、抗酸化力が高まっていました。動脈硬化症の予防だけでなく、一度こうした病気になった人の病後食としてもいいでしょう。 ギョウジャニンニクの主要成分は、におい成分のもとになっている含硫アミノ酸で、特に量的に多いのが、エネルギー代謝に重要なアリインです。含硫アミノ酸のアイリンは、酵素アリナーゼの作用でアリシンが作られ薬理活性物質に変化していきます。アリシンは強い抗菌作用があり、その抗菌性によって肺結核、インフルエンザなどを防止する効果があるとされています。 さらにニンニクやギョウジャニンニクのがん予防効果が注目されています。新鮮なニンニクには、胃がんに対する予防あるいは胃のがん細胞の増殖を阻害することが科学的に明らかにされています。アリシンをはじめとした硫化アリル類が、発がんを予防したり、がん細胞の増殖を抑えることは、さまざまな研究によって報告されています。 昔から言われている疲労回復・滋養強壮作用は、ビタミンB1と結合することによってさらに効果が高まるので、肉や卵と合わせるとさらに効果を持続させます。 滋養強壮はもちろん、がんの予防・抑制にも効果があるギョウジャニンニクは、まさに驚異の野草といえるでしょう。 http://www.genki-e.jp/prevention/prevention03.html 行者にんにく(キト、プ草)
『キトは食糧、背骨といってトゥレプと共にアイヌにとって大事な食べ物です。 体にとにかく様々な効能効果があります。 虚弱体質の方にはたくさん食べさせます。 また風邪薬にもなるし、便秘、脚気、肺病、なでも効ききます。 山のものは神さんが人間のために地上に降ろされた食べものであり、薬なんです。だから神様に感謝して、食べる分だけいただき、 また来年もここに授けてくださいってお祈りして、根は必ず残して撮るんですよ。』 日当たりのよい斜面のキトは、太くておいしいのです 生で食べたり子のみの長さに切って おハウ(お汁)にいれ、塩味で食べます 青葉のない冬の保存食としても最高です。 クキが少し固くなった五月の下旬〜六月にかけて花も葉も根元から一緒に大量にとり、洗わずにザクザクと1.5cmくらいに刻みます 1.5cmぐらいに切ったキトを乾燥させてサラニャにいれてブに蓄えておきます 起用するときはざるにいれて一晩水につけて戻し、おハウに放つのです またご飯を炊いたとき後に上にのせ、まぜるときに熊の油をいれるのはイオマンテに欠かせない大御馳走なのです キトは別名プ草と呼びますが、キト、キトビロは北海道北部および樺太でのことですが、日本語でいう『祈祷びる』からきているともいわれています また、和名を『行者にんにく』となづけたのは植物学者牧野富太郎博士で、行者が荒行に耐えるため食べたと解するのかもしれません キトの別名フラルイキナ(烈しい匂い)とは独特のにおいのあるところから来ています。実際のこれを食すると2日間はニンニク臭の強烈版の匂いで周囲の方を圧倒してしまいます。 アイヌの人々は、キトの強くて烈しい刺激臭に病魔も近づけぬと信じ、伝染病が流行したときに、必ず戸口や窓につるしたのです 癌予防、冷え、感染症予防にとても効果があると言われています。 今回のアイヌ薬草採りで、死ぬ思いをしたのは、このキトの群生がほとんど断崖絶壁にあるためだったのです http://wagoiryou.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/11-a586.html http://wagoiryou.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/12-7d9b-1.html http://wagoiryou.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/13-df85.html http://wagoiryou.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/14-fad7.html http://wagoiryou.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/15-5023.html
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