★阿修羅♪ > 近代史4 > 746.html
 ★阿修羅♪
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
「雨の匂い」は森に住む生き物の行動を変化させる
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/746.html
投稿者 中川隆 日時 2020 年 4 月 09 日 10:43:17: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 屈斜路湖・阿寒 投稿者 中川隆 日時 2020 年 2 月 26 日 16:34:03)


「雨の匂い」は森に住む生き物の行動を変化させる


2020年04月09日
「雨の匂い」の原因物質が森林に住む生き物の行動を変化させるために利用されていることが判明
https://gigazine.net/news/20200409-springtail-love-smell-of-rain/


雨が降ると湿った土のような独特の匂いを感じることがあり、この匂いは「ペトリコール(Petrichor)」と名付けられています。雨の匂いの主成分である化学物質は微生物によって放出されていることもわかっていますが、この化学物質が「森林に住む生き物の行動を変化させて微生物の繁殖に利用されている」ことが新たに判明しました。

Developmentally regulated volatiles geosmin and 2-methylisoborneol attract a soil arthropod to Streptomyces bacteria promoting spore dispersal | Nature Microbiology
https://www.nature.com/articles/s41564-020-0697-x

Love The Smell of Rain? There's an Ulterior Motive Behind The Lure of Petrichor
https://www.sciencealert.com/that-rain-smell-turns-out-we-re-smelling-the-circle-of-life



雨の匂いは複数の化学物質によって構成されており、大気中のオゾンの匂いも混ざっているとのことですが、主成分となるのは「ゲオスミン」という揮発性の有機化合物です。このゲオスミンは、真正細菌の一種であるストレプトマイセス属が死んだ時に放出されるものだとのこと。

しかし、ストレプトマイセス属が死ぬ時にゲオスミンなどの有機化合物を放出する理由や、微生物が放出する有機化合物が森林の土壌環境で果たす役割についてはわかっていませんでした。そこでスウェーデンやイギリスの研究者からなる国際的研究チームは、微生物が放出するゲオスミンや2-メチルイソボルネオールなどの化合物が、森林の土壌に生息しているトビムシに与える影響を調べる実験を行ったそうです。トビムシは世界中で3000種以上が確認されている非常に一般的な節足動物で、日本でも360種が報告されています。

森林でトラップを仕掛けてトビムシの捕獲数を調べたり、研究室内で化学物質への反応について調べたりした結果、トビムシはストレプトマイセス属の一種であるStreptomyces coelicolor(ストレプトマイセス・セリカラー)のコロニーを使ったトラップに強く引きつけられ、触覚でゲオスミンや2-メチルイソボルネオールを検出することが可能だと判明。トビムシはゲオスミンや2-メチルイソボルネオールの「大ファン」であり、これらの化学物質を放出する微生物を好んで食べているそうです。


by Ryszard

ストレプトマイセス属が匂い物質を放出してトビムシに食べられる可能性を高めている理由について、研究チームは「自身の生息範囲を広げるため」だと考えています。ストレプトマイセス属は糸状菌と同様に、繁殖準備ができると胞子を作り出して新たな細菌を広範囲に広める性質を持っています。細菌であるストレプトマイセス属は自分で長い距離を動き回ることができないため、胞子を広めるために他の生き物に頼る必要があるとのこと。

そこで役に立つのが、ストレプトマイセス属をエサにするトビムシです。トビムシがストレプトマイセス属を食べたり胞子が体の表面に付着したりすることで、胞子がトビムシと共に移動することができるため、ストレプトマイセス属はゲオスミンなどの化学物質でトビムシをおびき寄せていると研究チームは説明しています。

また、ゲオスミンに敏感な生き物はトビムシだけではなく、人間もゲオスミンの匂いに対して非常に敏感であることが知られています。たとえ10億分の1に希釈しても人間はゲオスミンの匂いに気づくことができるそうですが、一体なぜ人間がゲオスミンの匂いに敏感なのかという理由は記事作成時点でもわかっていないとのことです。

https://gigazine.net/news/20200409-springtail-love-smell-of-rain/  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
1. 中川隆[-13029] koaQ7Jey 2020年4月09日 10:53:36 : a5eHrddNZM : WlhULzcuUTlLR2M=[4] 報告
2018年07月30日
雨が降った時にふと感じる独特の匂いの正体は一体何なのか?
https://gigazine.net/news/20180730-rain-soil-smell/



雨天時に屋外に出ると、湿った土のような匂いを感じるとがあります。なぜ雨が降ったときに独特の匂いが辺りを漂うのか、BBCが解説しています。

Petrichor: why does rain smell so good? - BBC News
https://www.bbc.com/news/science-environment-44904298

1964年にオーストラリア連邦化学産業研究機構(CSIRO)のイザベル・ジョイ・ベア氏とリチャード・トーマス氏が、「乾燥した地面に雨が降ることで立ち上がってくる香り」を「ペトリコール(Petrichor)」と名付けました。ペトリコールはギリシャ語で石を意味するペトロ(petro)と、「神々の静脈を流れる液体」を意味するイコール(ichor)を組み合わせた造語です。

ペトリコールには、雷が空気を切り裂いた時に発生するオゾンの臭いも含まれますが、主成分となるのは「ゲオスミン」と呼ばれる物質です。ゲオスミンは、健康な土壌中に多く生息するストレプトマイセス属の細菌によって生み出されます。雨が降って、地面に雨粒が当たると、「エアロゾル」と呼ばれる微小な水の粒子が発生します。本来土壌中に含まれるゲオスミンが空気中に放出されるのは、このエアロゾルが大きく関係しています。

地面に落ちた水滴からエアロゾルが飛び散る様子を、マサチューセッツ工科大学が250分の1というスロームービーで撮影しています。

Rainfall can release aerosols, high-speed video shows - YouTube




左がアルミ板、右が乾いた土に水滴を落とす様子です。



水滴が地面にぶつかり、形が大きくひしゃげます。よく見ると、落下地点の上にエアロゾルが見えます。



風を当てるとエアロゾルが流れていく様子がよく分かります。



エアロゾルは土壌中のゲオスミンを含んだ状態で雨滴から空気中に飛び散ります。ゲオスミンを含んだエアロゾルを嗅覚でキャッチすることで、私たちは雨が降った後の独特の匂いを感じるというわけです。

また近年では、植物や昆虫が産生する生体物質「テルペン」が、空気中のゲオスミン含有量に関連している可能性も科学者から指摘されています。何日も日照りが続くと、植物の代謝が遅くなりますが、雨が降ることで代謝も早くなり、それと共に植物からテルペンが放たれるそうです。テルペンは他の物質と化学反応を起こし、ゲオスミンに変化する場合があります。イギリスのキュー王立植物園で主任研究員を務めるフィリップ・スティーブンソン教授は「植物の葉にある毛が水滴によって傷つけられて、植物内で生成されているテルペンが放出されることがあります」と語っています。



ゲオスミンは無毒ではありますが、ミネラルウォーターやワインにわずかでも含まれると異臭と判断され、捨てられてしまいます。オールボー大学のイェッペ・ニールセン教授によると、人間はこのゲオスミンに対して非常に敏感で、たとえ10億分の1に希釈しても検出することが可能だとのことですが、なぜ人間がゲオスミンの臭いに対して敏感であり、マイナスに感じてしまうのかは分かっていないそうです。

なお、ベア氏とトーマス氏は、1960年代にインドで販売されていた香水にゲオスミンが主成分となっているものを発見し、50年経った今ではゲオスミンが香水に含まれるのは一般的になっています。調香師のマリーナ・バルセニラ氏によると、ゲオスミンはまさに「雨が降った後のコンクリートのような香り」がするとのことです。

https://gigazine.net/news/20180730-rain-soil-smell/
2. 中川隆[-13028] koaQ7Jey 2020年4月09日 10:56:23 : a5eHrddNZM : WlhULzcuUTlLR2M=[5] 報告
2015年01月21日
雨上がりに発生する独特のにおいの原因をハイスピードカメラで水滴を観察することで科学的に解明
https://gigazine.net/news/20150121-rain-smell-mechanism/



MITの学者が水滴が地面に落ちる様子をスローモーションムービーで撮影して解析することで、大雨が降った後に独特のいやなにおいがするメカニズムを突き止めています。

Rainfall can release aerosols, study finds | MIT News
http://newsoffice.mit.edu/2015/rainfall-can-release-aerosols-0114

雨粒から発生するにおいの原因は以下のムービーで解説されています。

Rainfall can release aerosols, high-speed video shows - YouTube




雨が降った後、晴れて気温が上がってから独特のにおいが漂うことがよくあります。



MITのカレン・ブイー博士は、この香りが漂う現象のメカニズムを解明しました。それは、気体を溶媒として微粒子が漂うエアロゾルが原因でした。



シャンパンの泡のように、液体溶媒に気体が漂うのがゾルですが、溶媒が気体・溶質が固体の組み合わせのものはエアロゾルと呼ばれます。



ブイー博士は、ハイスピードカメラを使って雨水が多孔質のアルミナ表面に落下したときにどのような現象が起こるのかを観察しました。



着地した水滴は波紋を広げながら形を変えます。



波紋が収まると、波打った表面が次第に平らになってきます。



そして、波紋が消えるとともに極小サイズの泡の粒「エアロゾル」が表面から出てくることが確認できました。



水滴を拡大するとこんな感じ。左が多孔質アルミナに、右が多孔質な土に落ちる水滴です。



落下。



アルミナよりも凹凸の多い土のほうが水滴は乱雑に広がるようです。



そして、アルミナ・土の両方でエアロゾルが発生。



雨粒が落下して発生したエアロゾルが自然環境では風によって流され漂うとのこと。そして、雨が降った後のいやなにおいの原因は、エアロゾルの溶質として土壌の微生物が空中に放出されるからだとブイー博士は考えています。



このエアロゾルが空中を漂うメカニズムによって、病原性大腸菌の発生を説明できる可能性があるとのことです。



ブイー博士は機械工学が専門で微生物学は専門外とのこと。しかし、ブイー博士によるエアロゾル現象の発見は、日常生活の何気ない現象にも自然法則が作用しているはずと考えそのメカニズムを調べてみることで、まったく違う新たな知見が発見されるという良い例と言えそうで、科学者の持つ旺盛な探求心には思わず脱帽してしまいます。

https://gigazine.net/news/20150121-rain-smell-mechanism/

▲上へ      ★阿修羅♪ > 近代史4掲示板 次へ  前へ

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 近代史4掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
近代史4掲示板  
次へ