2020年05月03日 安倍政策がGDP低下を招いた(2) 構造改革を止めろ女性が輝いて国は滅ぶ 引用:http://img.chess443.net/S2010/upload/2014121000001_2.jpg 改革する首相にはうんざり
日本はもう30年も緊縮財政でお金を節約してきたのに、やればやるほど財政悪化しました。 安倍首相はさらに財政緊縮していますが、より一層日本経済は悪化し財政赤字も増えました。 安倍首相はかっこいい言葉やキャッチフレーズが大好きで、一番好きなのが「○○改革」です。 不思議な事に日本の景気が悪化し始めたのと、日本が改革路線に転換したタイミングは一致しています。 海部俊樹首相あたりから20年以上「○○改革」をやっていますが、やればやるほど日本経済は悪化しています。 1990年頃の日本では「公共事業や土木工事のせいで日本は莫大な借金を抱えている」という言い方がブームでした。 このままでは日本は破産するというので緊縮財政を始め、あらゆる支出を切り詰めたのが「構造改革」でした。
構造改革とは社会を効支出を切り詰めることと言い換えても良く、お金をばら撒く改革はありません。 ところが1990年ごろの日本政府の借金は、今考えると微々たる物で、放置しても良いレベルでしかなかった。 1980年の債務残高は124兆円、1990年の債務残高は300兆円でしたが、2000年には730兆円になり、2010年に1000兆円を超えました。
これが1972年に総理だった田中角栄のせいだとか、1987年まで総理だった中曽根康弘のせいだとか嘘も大概にして欲しい。 日本が公共事業にお金を使っていた1990年頃まで日本財政は健全で、構造改革をやり始めて悪化しました。 構造改革で支出を切り詰めた途端、雪だるま式に借金が膨れ上がって、今では1000兆円を超えたと財務省は言っています。
財務省は「財政赤字が増えたから構造改革している」と言うが、事実は構造改革すればするほど財政赤字が悪化しています。 構造改革が日本をダメにした
政府が支出を減らせば減らすほど税収が減って財政赤字が増えたのですが、経済的には不思議な現象ではありません。 GDPは個人消費が最大で、次に民間投資が占め、ついで公共投資が占めていて、公共投資とは政府が使うお金の事です。 民間投資は政府投資に連動するので、政府が支出を増やせば増え、減らせば連動して減ります。 民間消費も民間投資に連動して上下するので、結局政府が支出を減らすと民間消費も減少します。
何故そうなるかと言うと、政府が仕事を発注して初めて企業は、生産設備や人材確保に投資します。 企業の投資は労働者の給料になるので、政府が支出を増やせば給料が増え、減らせば給料も減るのです。 こうして日本政府が緊縮財政に転換したのが原因で、1990年ごろから日本はマイナス成長を続けてきました。
政府が支出を減らすとGDPがマイナスになるので税収も減るが、財政赤字の分は赤字国債などで補填しています。 赤字国債を発行したり景気悪化で補正予算を組むので、支出を減らしたのに支出が増えたという、喜劇のような政策を30年やっているのです。 もっともこの政策を安倍首相が始めた訳ではなく、小泉首相もやっていたし、中曽根首相の頃からやっていました。
問題は歴代の首相が何も検証せずに同じ政策を続けている事で、緊縮財政の結果財政赤字が増えている現実を見ようとしません。 安倍首相は財政支出を減らすために、医療費や福祉予算、公共事業費を減らしましたが、その結果GDPは低成長を続けています。 実質賃金低下は安倍首相が原因
「政府が支出を減らせばGDPはマイナスになる」のだから、緊縮政策が上手くいかないのは当然です。 安倍首相は緊縮財政以外にも、多くの間違った経済政策を続けていて、マイナス成長の原因を作っています。 例えば女性の社会参加と外国人労働者の導入ですが、これで日本が経済成長する事はありません。 日本は未だにデフレが続いていて、その大きな原因の一つが実質賃金が低下し続けている事です。
賃金が低下する原因は政府が支出を減らしたからですが、労働者の増加も影響しています。 日本は人口が減っているのに、女性の社会参加と外国人労働者のせいで、労働人口は戦後ずっと増え続けています。 消費者の人口が減ったのに労働者だけ増やし続けている訳で、実質賃金が減るのは当たり前の現象です。
安倍首相は女性の社会参加が本当に大好きで、公務員に女性登用ノルマを設けたりしています。 だが単純な話、今まで100人で働いていた職場に毎年一人の女性労働者が増えれば、一人当たりの賃金は減るのです。 欧米諸国はサミットやG7などで、事あるごとに日本に構造改革を要求してきました。
政府の支出を減らせとか、女性を働かせろとか、公務員を民営化しろとか、自由化で価格競争しろとかです。 ところがそう言っている欧米諸国自身は、これらを何一つ実行しては居ません。 「構造改革」を辞めれば経済は良くなる
例えば不祥事を起こしたドイツのVWは、政府が経営に参加している公的企業で、フランスのルノーも同じです。 労働者の解雇は事実上禁止されていて、労働時間や労働条件も国が規制して悪化しないようにしています。 それで居ながらドイツやフランスは日本に「労働市場を自由化して解雇しやすくしなさい」と要求しています。 アメリカも同様で、世界最大の役所である米軍を絶対に「構造改革」しようとはしません。
アメリカ軍自体が膨大な雇用と経済効果を生み出しているので、下手に縮小したらアメリカ経済が自滅するでしょう。 そしてアメリカも欧州も、農家の所得の50%から90%が政府補助金ですが、日本にだけ「自由競争しろ」と要求しています。 こうして見ると欧米諸国が日本に構造改革を要求してくる理由は単純明快で「日本経済を破壊するため」です。
国際社会は競争なので、日本経済などこのまま落ちぶれたほうが都合が良く、だからIMFや世界銀行の欧米人は「構造改革」を要求します。 そんなに改革したいならアメリカ軍を解体して「自衛隊」にしたり、農家補助金を廃止すれば良いのだが、自国では絶対にやりません。 欧州も日本にだけ構造改革を要求し、VWのような公営企業や農業補助金を改革しようとはしません。
構造改革とは支出を減らす事なので、GDPを下げる作用を及ぼします。 成長している時にやればバブルを冷やしますが、デフレの時にやったら経済が自滅して日本のようになります。 構造改革で合理化をすると、長期的には社会が効率化して新たな成長が起きますが、そんなのは数十年後の話です。
日本はデフレなのに経済を悪化させる政策ばかりしたから30年不況なので、改革を辞めれば自然に回復します。 日本がやるべき事は「改革をしない」と宣言して、社会にお金をばら撒く事だけです。 http://www.thutmosev.com/archives/48092832.html
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