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(回答先: インド人は頭がおかしい 投稿者 中川隆 日時 2020 年 3 月 11 日 18:45:34)
【写真特集】騙されて子宮を奪われるインドの農民女性たち
2021年04月03日
https://www.newsweekjapan.jp/picture_power/2021/04/post-42.php
10キロ以上のサトウキビの束を頭に載せて運ぶ17歳の少女。過去に2度の流産を経験し、現在も妊娠5カ月。過酷な肉体労働と妊娠と流産の繰り返しで体調に不調をきたした女性をカモにする医師たちがいる
<かつて医師の稼ぎの中心は中絶手術だったが、避妊が容易になったことで子宮摘出が新たな儲けの手段になっている>
2019年4月、インドのマハラシュトラ州のサトウキビ農園で働く数千人の女性たちが不必要な子宮摘出術を受けさせられている事実が発覚し、スキャンダルとなった。女性たちが十分な知識を持たないことに付け込み、健康診断などの際に子宮摘出が必要だと信じ込ませていたという。
かつて医師たちの稼ぎの中心は中絶手術だったが、避妊が比較的容易になったことで、子宮摘出が新たな儲けの手段になったようだ。その標的として、農園の女性は最適だった。大規模農園の多くは法規制を無視した違法状態にあり、労働組合や社会・医療保険もない。また過酷な肉体労働で、医師を頼る機会も多かった。
農園の請負業者にとっても、月経を止めて生産性を向上させる子宮摘出は都合がいい。こうした虐待行為は、インド経済の民営化と自由化で、過剰な利益追求が広がるにつれて多く見られるようになった。
同地の貧困問題は深刻で、劣悪な労働環境ながら人々には農園での仕事以外の選択肢がない。また事件後も、政府は具体的な法律や処罰を制定しておらず、金儲けのために女性の体が傷つく状況が改められる見通しは暗い。
29歳の彼女は14歳の頃からサトウキビ農園で働いている。重い生理痛に悩んで病院を訪れたところ、子宮摘出手術を受けさせられたという。診療記録は一切なく、身体の不調は手術後も改善しなかった
子宮摘出の手術を行う医師。マハラシュトラ州では現在、手術の前に保健当局の認可を取ることを医師たちに求めている。しかし運用は厳密ではなく、女性の40%近くが子宮を持たない村もある
2年前に受けた子宮摘出手術の痕が今も生々しく残る。彼女の農園労働の賃金の半分は手術の合併症の治療に消えてしまう。執刀した医師はカルテを残さず、術後のケアは一切拒否している
請負業者の彼は毎年、マハラシュトラ州で250人以上を集め、6カ月間の労働のために遠隔地の農園に送り込む。子宮摘出の費用として賃金を前借りさせ、法外な利子で女性の自由を奪うことも多い
10代の少女たちの母親は4年前に子宮を摘出され、現在は自宅から遠く離れた農園で働いている。だが健康状態が著しく悪化したため、娘たちは学校をやめて仕事を手伝いに行くことになった
洗濯をする女性労働者。古着などで作った生理用ナプキンも仕事の合間に急いで洗うが、生理はタブー視されているため外には干せない。これが炎症や感染症の温床になり、医師が子宮摘出を勧める口実となる
30トンにもなるサトウキビの束を載せて、農園から精製所に向けて出発するトラック。何度も往復するトラックへの積み込み作業のため、夜を徹して作業をしなければならない労働者も多い
サトウキビの収穫時期である10月半ば、労働者として雇われてトラックで遠く離れた農園に連れていかれる女性たち。農園を転々と移動する彼女たちの働き方は、規制による保護を一層難しくしている
次の農園に向けて出発する準備をし、雇用主から呼び出されるのを待つ夫婦。妻は8年前に子宮摘出手術を受けさせられたという。夫婦は1組の労働者と見なされ、給料はまとめて夫に支払われている
農園で両親の仕事を手伝う少女。子供が農園で働くことは心身の発達を阻害し、教育の機会を奪う児童労働と搾取につながる。その結果、成長しても低賃金の肉体労働にしか就けないことにもなる
Photographs by Chloe Sharrock
撮影:クロエ・シャロック
1992年、仏シャモニー生まれのフォトジャーナリスト・ビデオグラファー。リヨンの大学で美術史を、パリ第8大学で映画制作を学び、現在は中東を中心に紛争社会、平和の構築におけるジェンダー問題をテーマに取材。仏ル・モンド紙や独シュピーゲル誌などの主要メディアで作品を発表している
<本誌2020年12月15日号掲載>
https://www.newsweekjapan.jp/picture_power/2021/04/post-42_2.php
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