報じられない「タリバンによるアフガニスタン制圧の裏と陰謀」! 麻薬ビジネス、ゴールド、ペド、ディープステート…ジェームズ斉藤が解説! 2021.08.21 https://tocana.jp/2021/08/post_218619_entry.html【連載:某国諜報機関関係者で一切の情報が国家機密扱いのジェームズ斉藤(@JamesSaito33)が斬る! 国際ニュース裏情報】 ──先日タリバンが首都カブールを陥落させてアフガニスタンを制圧しましたが、実際はどうなっているんですか? ジェームズ 一言でいうとバイデン政権によるアフガンの「ポイ捨て」です。ポイ捨てした理由はいろんな利権の再分配が終わったためで、アフガン自体が必要なくなったからです。その利権の一番の要が麻薬貿易です。アフガンはアヘン、大麻の生産量が世界トップでアフガン経済のほとんどが麻薬経済に依存している状況だったんです。 ──アフガン戦争中でもそうだったんですか? ジェームズ そもそも戦争中、アメリカ兵たちが何をしていたのかというと「アフガン民主化と復興」という聞こえのいい大義名分の下でアヘン畑のパトロールですから。それは原住民の生活の糧である畑を守るという名目で行われていたんですけど、それは表向きでした。ただし、米軍がアヘン貿易の甘い汁を吸っていたのかというと、それも違うんですよ。米軍は関係ありません。関係していたのは諜報機関でした。 ──CIAですか? ジェームズ そうなんです。まさに、そこがディープステートなどのいろんな勢力の闇に繋がっていくんです。ですから、アフガン問題はいまのアメリカの闇と直結していますので、少し長くなりますが、説明させてください。 まず、アフガン戦争ですが、意外に多くの人がソ連・アフガン戦争とアメリカのアフガン侵攻がゴチャゴチャになっていますので、そこを整理しましょう。いわゆるアフガン戦争は大きく分けて4つあります。 ・19世紀にイギリスと3度戦って最後には完全独立を果たした戦争がひとつ。 ・1978年から始まった内戦にソ連が介入してきたいわゆるソ連・アフガン戦争が10年間あります。 ・1989年にソ連が撤退してからは内戦が起こって、97年からタリバンが政権を奪取します。 ・そして2001年からは9.11を受けたアメリカの侵攻が始まります。 ただし、アメリカは9.11以前からアフガンに関わっていました。CIAは、アフガン戦争をソ連にとってのベトナム戦争にしようと目論んで、ソ連・アフガン戦争に介入していたんです。ソ連・アフガン戦争を泥沼化してソ連の崩壊の引き金にしようとしたわけです。そのためにCIA主導で、アフガンでムジャーヒディーン(聖戦を遂行する者)を集めて彼らに武器と資金を提供していました。これがCIAによる「サイクロン作戦」です。ただし、あまり表に出ていない話をすれば、この時の資金提供は麻薬の販売によるものでした。アフガンで採れる質のいい麻薬をCIAが買い取っていたのです。要は麻薬ビジネスをしていたんです。また、これらの活動を現地で支援していたのが、我々諜報機関関係者の間では最悪のテロ支援組織として恐れられているパキスタンの軍統合情報局(ISI)でした。 ──CIAは買った麻薬をどうしたんですか? ジェームズ 中南米を経由してアメリカに持ってきたんです。CIAが監視下に置いている中南米の麻薬王、パブロ・エスコバルはその代表格でサイクロン作戦にはかなり貢献しましたが、彼らを中継ぎにして、メキシコの不法移民を使って、アフガン産の麻薬やコカインをアメリカ国内に持ち込んだんです。 ──CIAが麻薬のディーラーだったんですか!? ジェームズ そうです。イギリスのMI6なんかもそうでした。なので、ヨーロッパにも販売路はあり、ほとんどがオランダのアムステルダム等で消費されていました。アメリカの場合は黒人の居住区に売ったんです。それが原因で黒人街がスラム街と化して黒人ギャングのグループができて、いまのロサンゼルスやデトロイト等の「インナーシティー化(大都市周辺の低所得地帯)」した都市部が大量に発生したんです。特にロサンゼルスのダウンタウンは発展途上国レベルのスラム街となっており、コンプトン(全米最悪の犯罪都市のひとつ。ギャング犯罪率は全米平均の8倍)のようなギャングの巣と化したインナーシティは報告されているだけでも平均で毎日4人は銃弾に倒れるという、特殊作戦の専門用語で言う「低強度紛争」の前線と化しています。つまりアフガンに深入りしすぎたためにあろうことか米国の一部が麻薬とギャングが支配する「アフガン化」の様相を呈してしまったのです。ちなみにこれらの社会問題の頂点に君臨するのが民主党で、以前も話しましたが、カマラ・ハリス副大統領はカリフォルニア州検察総長時代に麻薬ギャング利権を牛耳っていたことで有名です。 ◆アメリカがアフガン戦争を長引かせたかった理由
──CIA&民主党が自ら国内の治安の悪化を煽ったと。 ジェームズ そうです。彼らが国内の麻薬販売網を強制的に作って黒人をターゲットにしたんです。CIAの論理は、「ソ連との戦いに勝つにはこれしかない。それには犠牲は付き物だ」という論理です。その論理の裏側には「黒人の犠牲だったらいいだろう」という人種差別が無意識のレベルであります。ですから、いまのアメリカが抱える社会問題は、ソ連・アフガン戦争でCIAが行ったサイクロン作戦に起因していることがとても多いんですよ。 ──アフガン問題ってアメリカの国内問題の元凶だったりするんですね。 ジェームズ そうです。であるのに、その後、アメリカは再び、アフガンに介入します。それが2011年の9.11以後に起きたアフガン侵攻です。ただし、ここでおかしなことが起きるのです。11年の12月にトラボラの戦いというのがあったんですが、この戦いでアメリカのデルタ・フォースが9.11の首謀者であるビンラディンを見つけているんです。半径100メートル以内にビンラディンがいるから空爆か、自分たちが攻撃するので指示してくれと上層部に連絡しているんですよ。ところが、上層部は「なにもするな」と言ってビンラディンを見逃しています。つまり、本当ならばアフガン侵攻は2カ月程度で終わらせることができたのです。 ──長引かせたい理由があったんですね。 ジェームズ その理由がさきほど言った麻薬ビジネスです。ソ連がアフガンから撤退し、アフガンは一時内戦になったのですが、97年にタリバンが政権を取ります。この時、彼らがなにをしたのかというと麻薬の撲滅です。彼らが本気だったのは、アフガンの麻薬の国内生産量が一年で約90%減少したことでもわかります。当時はアフガン産のアヘンが世界シェアの70%以上を握っており、それほど世界はアフガンの麻薬に頼っていたんです。しかし、これで焦ったのがCIAです。一番重要な収入源が消えようとしていたんです。それがアフガン侵攻の直接の原因であることは諜報機関関係者の間では常識です。実際、アメリカのアフガン侵攻直後から麻薬の生産量が増加し、数年経たないうちに00年以上になっているんです。 ──つまり、アフガン侵攻って麻薬確保の戦争だったってことですか? ジェームズ はい、そうです。はっきり言えば、CIAの麻薬ビジネスです。ですから、今回のバイデン政権によるアフガンのポイ捨ては純粋に戦略面で考えると賢いことをやったんです。いやむしろ、9.11直後の2002年にアフガン復興関連法案を作り、アフガン関連の利権の窓口を務めたバイデンだからできたことだと思います。なぜかというと、アフガン戦争はアメリカにとってフェイクな戦争だったからです。表向きテロとの戦いと言いながら、本当にやっていたのは麻薬ビジネスでした。もうひとつは軍産複合体のための武器の消費でしかありませんでした。こんな戦争をやる意味はありません。つまりバイデンこそが米国のアフガン利権のトップに君臨し、今回大統領となり利権を再配分して「アフガンポイ捨て」を決めたのです。 もうひとつ、いまアフガンの中央銀行の金庫が空っぽなんですよ。一部マスコミではガニという国外逃亡した超腰抜けの大統領が持ち逃げしたと言われていますが、それはムリです。ゴールドを大量に持ち出すのに1日2日では出来ないんです。しかも彼は報道では160億円程度しか持ち出していません。国家レベルでゴールドは兆単位で貯蓄されます。ゴールドを持ち逃げしたのは米軍です。タリバン侵攻後、米軍が5000人単位でアフガン人の救助、米国大使館スタッフの救助のために表向きには送り込まれたんですけど、彼らのメインのミッションはアフガンの中央銀行の中にあったゴールドを持ち出すことだったと見ています。 ◆アメリカがアフガンのゴールドを持ち去った!? ──それは火事場泥棒じゃないんですか。 ジェームズ そうです、泥棒です。いや、それが戦争の本質です。日本が100年前のシベリア出兵で撤退時にドサクサに紛れ、以前ロシア皇帝が持っていた大量のゴールドを持ち帰ったこと、太平洋戦争後にGHQが日本の隠し金をさらっていったのと全く同じことが今回アフガンでも起こりました。そもそも、アメリカはずっとQE(量的緩和)を行って大量にドルを刷っているじゃないですか。あれは実は兌換紙幣(金と交換できるお札)だという話があって、アメリカのFRB連邦準備銀行の金庫を調べてみるとゴールドはもうスッカラカンなんですよ。日本銀行の黒田総裁の所にも最近FRBが頻繁にゴールドを分けてくれと頭を下げに来るという話は国際金融関係者からよく聞きます。ですから、今回のアフガン撤退の目的は戦略論でもあるんですが、ゴールドがないからゴールドを奪いに行ったというのもあるんです。アフガンでは麻薬だけでなく、金もよく採れるんですよ。そもそも、利子を取ることが禁じられているイスラム教圏のアフガンで、国家に借金をさせることがビジネスの中央銀行が存在する自体間違っています。やはり、9.11以降誕生した米国傀儡のアフガンはその存在自体がフェイクでした。 ◆中国崩壊の足音 ──聞けば聞くほどなんのための戦争だったのかと思ってしまいますね。 ジェームズ そうですね。20年間で2万人のアメリカ人の死傷者が出ていますが、なにもかも無駄だった可能性はあります。だからこそ、今回、アメリカは正しいことをしたと思っています。その最大の理由は中国がタリバンとアフガンの面倒を見る形で撤退したからです。これは大きいです。アフガンは「帝国の墓場」と呼ばれ、歴史的に見てアフガンに手を出した大国はすべて崩壊するか、力を落としています。マケドニア王国、モンゴル帝国、大英帝国、ロシア帝国、ソ連、アメリカがその例ですが、そこに「中華帝国」を目指す中国が加わることになりそうです。まあ、無神論でしかもウイグル問題を抱える中共が、イスラム過激派のタリバンを手懐けることはほぼ不可能なので、長期的にはアフガン問題で中国の崩壊も十分ありえますが。 ──アフガンのバックには中国がついたんですね。 ジェームズ それを裏付けるように7月28日に中国の外務大臣の王毅がタリバンと会っていますから。なので、どの角度から見ても、今回のタリバンの首都奪還とアメリカの撤退は予定されていたことです。驚くことはなにもないですし、前述のバイデンの戦略に戻りますが、アフガンを中国に「朝貢」することで、中共に墓穴を掘らせたという点でむしろ現政権の外交政策は評価されるべきだと思います。また、アフガン国民にとっては良い方向になっていくはずです。 ──マスコミの論調だとアメリカがいなくなるととんでもないことが起こるみたいな話ばかりですが。 ジェームズ それはアフガンをよくわかっていない人たちの妄想です。そもそもアフガンは多民族国家で多数派はパシュトゥーン人です。彼らの一部がタリバンで、さきほどお話したようにソ連・アフガン戦争が終わったあとアフガンは内戦状態のカオスになっていたんです。そこで伝統的なマドラサ(イスラム神学校)に通う生徒(タリバン)に通う人たちを集めて作ったムーブメントがタリバンなんです。その指導者がオマル師で、タリバンがなぜ人々の人気となったのかというと、実はペドに関連してくるんです。アフガンという土地は何世紀にも渡ってずっとペドが行われてきた国なんです。中年のおじさんが10歳ぐらいの少年とかを寝取りに来るんですよ。 ◆タリバンが支持を得た裏に「ペド」
──少年ですか? ジェームズ 少女も当然狙われるんですけど、日本の衆道に近いものもあるんです。織田信長と森蘭丸に近い関係があったんです、アフガンにも。タリバンはそれを潰したので人気を集めたんですよ。ペドの中年のおじさんたちを処刑しまくって、子供たちを親のもとに返しているんです。それで民衆の支持を得て、オマル師こそ真の指導者だということで人気が出たんです。さらにパキスタンの諜報組織ISIの援助もあってタリバンのジハードを行うムジャハディーンも増えていって、一大ムーブメントになったんです。それが政権を作るまでになったのが97年です。 ──しかし、タリバンってイスラム原理主義者ですよね? 原理主義者って普通あまり民衆の支持を得られないと思うんですが。 ジェームズ そこがイスラム教に無知な西側諸国の誤解しているところです。タリバンの考え方はイスラム教徒としては当たり前のことばかりなんです。 そもそも「原理主義(ファンダメンタリズム)」とは啓典を文字通り解釈することで、戒律が無いキリスト教にしか通じない用語です。イスラム教とは、「宗教の戒律」、「社会の規範」、「国家の法律」が全て同じで、経典解釈及び実践が非常に明快になっている宗教です。要は、タリバンの理念はコーランに書かれていることを忠実に守った暮らしをしようということです。これはイスラム教徒なら真っ当な姿勢です。それが過激主義と言われる大きな理由は、我々の感覚からすると極端な男尊女卑や首切り等の残虐行為をやっているからです。それは現代社会ではあってはいけない行為です。しかし、彼らは宗教の中で生きているのです。イスラム教ではモハメッドが最後の預言者なので、彼らはいまでも7世紀時代の中東の論理から脱却出来ていないのです。 ──だからこそ、近代化って話になるんでしょうけど。 ジェームズ ところが、彼らにとってそれは堕落なんです。しかも、「近代化だ、民主主義だ」と言ってる西側先進国がやっていることの中身は、大麻ビジネスで自国をスラム化していることです。タリバンたちはそれを間近で見ているんですから説得力なんかありません。 ──善悪ははっきりしているけれど、簡単じゃないと。 ジェームズ そういうことです。また、タリバンとアルカイダを同じものだと見ている人も多いと思いますが、ゴールが違います。 イスラムを信奉するという本質はともに同じなのですが、アルカイダのゴールは中東全体に真のイスラム教を取り戻すことです。彼らからすると、中東のサウジアラビアやアラブ首長国連邦等は、米国の傀儡政権でしかなくフェイクなイスラム国家なのです。アルカイダたちはフェイクなイスラム国家を潰し、カリフ制を敷き、アラブ人のオサマ・ビンラディンが全イスラム世界のカリフ(預言者の後継者)を名乗り、ウンマ(イスラム共同体)の頂点に立つことでした。 一方、タリバンはそこまでは想定していません。タリバンはパシュトゥーン人の集まりで、パシュトゥーン人主導のアフガンでイスラム教を実践しましょうという人たちです。なので、彼らは基本的に祖国アフガンにしか興味がないんです。アルカイダのような全中東をイスラム化することまでは考えていません。 ──ということはタリバンとは、いま日本のマスコミで言われているほど凶悪な人たちではないんですね? ジェームズ いえ、凶悪なのは確かで日本や欧米の感覚だと「悪」かもしれませんが、そのような特徴のみではタリバンの全体像は見えません。タリバンは政権奪取後、「我々は国民とアフガニスタンのサーヴァントだ」という声明を出しました。これはタリバンのプロパガンダですが、一応彼らの思想の根本であるパシュトゥーン民族主義を反映しています。これは宗教やテロとはなんら関係がなく、純粋な愛郷心の発揚です。 確かに、アフガン国民はこれからシャリーア法の下で自由度ゼロの窮屈な生活が待っています。しかし、治安は回復し、米軍占領下でも全く統制が効かず腰抜けの支配層が汚職まみれになり毎日のようにテロが起こっていたような時代は過去のものになるでしょう。いま、身の危険を感じると騒いでいるのは米軍の協力者、人権団体関係者、そして麻薬ビジネスに協力して甘い汁を吸っていたアフガン人の可能性が高いです。彼らは西側とのパイプを持っていますから、そういう話だけしかこちらには伝わってこないだけで、これからアフガンは少なくとも国民のものにはなると思います。 ──ということはバイデンの撤退はいまいろいろ批判されていますけど、悪いことではなかったと。 ジェームズ バイデンの戦略でもバイデンの手柄でもないですけど、結果的にそうなります。そもそも、タリバンとの手打ちはバイデン政権で始まったことではなく、トランプ政権時代から始まっていたことですから(笑)。実はタリバンを大統領の保養地であるキャンプデービッドに招く予定もあったんですよ。 ──公式にですか? ジェームズ そうです。トランプ大統領はタリバンの全権団と会うことになっていたんですけど、当時の政治状況でドタキャンになってしまってポンペイオ国務長官がタリバンのトップと会って、アフガン和平合意のロードマップとしてトランプ政権がガニ政権によって収容されていた5000人のタリバンの囚人を釈放することに合意しているんです。だから、撤退は数年前から予定されていたことなんです。アメリカの国民の世論もアフガンと永遠に戦争をするのは反対だったんですよ。 確かに民主化したアフガンの方が良いですが、それは空想論です。結局、アフガンの民主化は国内が売国奴だらけになり、米国の麻薬ビジネスや軍産複合体だけが儲かるだけでした。20年に及ぶ対テロ戦争も結局イスラムテロはおろか、最近では極右・極左テロも撲滅できない始末です。究極には米国自身が疲弊し、「アフガン化」するという笑い話にもならない状況になっています。そういう中で消去法でアフガンをタリバンに任せることになったのですが、どう考えてもこの選択肢しかないと思います。 ちなみに私は詳しくは言えませんがどちらかと言うと「反タリバン」のアフガン人脈と繋がっておりタリバンを一切認めていません。私の人脈は同じイスラム教徒でも過激主義やテロを嫌い、果敢にタリバンに立ち向かった真のムジャヒディーンです。しかし、その私でも安全保障上の理由で非常に残念ですが、今回生まれたアフガンの新しい現実を受け入れるべきだと思います。ただ、アフガンが二度とテロリストの拠点にならないよう、アフガン国外ではタリバン及びイスラム過激派とは徹底抗戦を継続するべきです。米軍撤退後も「対タリバン工作」をするために現在のカオスのドサクサに紛れて諜報員をアフガン入りさせておくべきでしょう。いずれにせよ、今回お話ししたようなイスラム教やタリバン等に関する基礎知識は今後の未来を考える上でも必須ですので長くなりましたがお話しました。 ──日本の報道ではまったく見えてこないアフガン情勢がやっと見えてきました。ただ、ひとつ気になるのが、今回のジェームズさんの話を聞いてると9.11は誰がやったんだ?という疑問が芽生えるんです。まるでCIAが麻薬ビジネスのために何らかの画策をしたように感じたんですが、どうなんですか? ジェームズ いえ、さすがにそれは違います(笑)。ただし、トカナ読者ならばご存知のように9.11はあまりにも不可解なことが多すぎるんです。そして、当然ながら9.11はアフガン問題と大きくリンクしています。次回はそのことについて、あまり表に出ていない案件も話も含めてお話しましょう。 ▲△▽▼ 【タリバンと陰謀】アフガンの次は日本が米国にポイ捨てされる! 麻薬ビジネス、大麻解禁…もうすぐ残酷すぎる“大粛清”も!ジェームズ斉藤 2021.08.22 https://tocana.jp/2021/08/post_218621_entry.html
【連載:某国諜報機関関係者で一切の情報が国家機密扱いのジェームズ斉藤(@JamesSaito33)が斬る! 国際ニュース裏情報】
ジェームズ アフガン情勢の続報です。タリバンが米軍の生体認証を収集する機器を入手したそうです。HIIDE(Handheld Interagency Identity Detection Equipment)と呼ばれる装置で、虹彩スキャンや指紋などの識別用バイオメトリックデータ、および経歴情報が含まれており、大規模な集中データベースにアクセスすることもができるようです。
──つまり、どういうことが起きるんですか? ジェームズ アフガンに残っている米軍協力者の個人の特定ができるようになったということです。そもそもHIIDEは、連合軍のために働いている現地人を識別するためのバイオメトリクスIDツールとして使用されていたので、ここにデータが残っている人間はすべてアメリカに協力したという決定的な証拠となってしまいます。つまり、これから米軍協力者の大量粛清が起きるということです。 ──結局、大虐殺が始まるんですね。 ジェームズ トカナでも米軍の飛行機にしがみついて振り落とされている人々の記事がありましたが、国に残ったらどうなるか、わかっているからです。 ──しかし、国内で粛正を始めたら国際社会から非難されるんじゃないですか。アフガンという国をどこも承認しなくなると思うんですが。 ジェームズ それは大丈夫です。中国とロシアが支援するので問題ありません。たとえ、欧米等に認められなくても、国連の常任理事国である中露が支援すればタリバンも発言力を持てますし、そもそもタリバンが国内で政治基盤を確固たるものにするには粛清が必ず必要です。また、米軍協力者が対象であれば、中露はむしろ歓迎するでしょう。 ──具体的にどんな人たちが粛清の対象になりそうなんですか? ジェームズ 米軍で通訳をしていた者と米国大使館の現地採用です。どちらもタリバンから見たら「スパイ」で粛清対象です。そしてスパイは国際法の保護は受けません。したがって、最もターゲットにしやすい層です。女性やLGBTなら国際社会の非難も殺到しますが、米軍協力者であれば話は違ってくると思います。 ──一応、スパイだからという大義名分はあるんですね。 ジェームズ そうです。スターリンの大粛清も殆どが「スパイ容疑」でした。 ──粛清の方法ですが、また首切りとか残酷な方法を取るんですか? ジェームズ 当然そうなるでしょう。ただしタリバンはイスラム国と違い、あまり凝った動画は作らず、淡々と処刑します。 ──首切りをする意味ってあるんですか? 宗教的な意味合いとかですか? ジェームズ はい、イスラム圏では家畜の屠殺法と神への生贄の意味合いを持ちます。つまり、裏切り者は人間ではなく、動物だという主張です。また、残酷さがMAXなのでプロパガンダにも有効です。 ──それでもアメリカが関与していたアフガン時代よりもマシなんですか?
ジェームズ そこはタリバンも国民の生活保護や女性の教育向上を支援したり、上手く立ち回ると思います。スターリン時代もそうでしたが、アメとムチを上手に使い分けると思います。裏切りには厳しく、そして女性には寛容な態度を演出するでしょう。もちろん、欧米の基準では女性を虐待していることになりますが。 ──女性に優しくなれば、将来的に国際社会に認められるということもあるんですか? ジェームズ いえ、そう簡単にはならないと思います。中露は国内問題に干渉しないと言いながら、タリバンの後押しはします。ただし、いくら中露と言えども、いきなり一般市民を虐殺すると支援できないので、タリバンは米軍協力者をスパイ容疑で粛清することから始めます。欧米はおそらくタリバン政権を認めず、アフガンは事実上、中露の影響下になります。 ──そうなるとCIAが作った麻薬ルートはどうなるんですか? ジェームズ それは当然生きています。米国がアフガン中央銀行を火事場泥棒したのでタリバンは麻薬ビジネスとレアメタルの売却しか生きる糧がありません。米国は撤退しても諜報機関が裏ルートでタリバンと組むので麻薬ビジネスは続きます。もしも、タリバンがまた麻薬撲滅キャンペーンをやったとしても大丈夫です。米国はミャンマー軍事クーデター以降でも軍事政権と裏交渉で大麻のルートも確保したようですし、以前お話したように米国国内で大麻の解禁も進んでいます。 【重要】大麻合法化とエネルギー利権、愚民化計画の知られざる繋がり ジェームズ斉藤がグローバリストの思惑を解説 https://tocana.jp/2021/07/post_216024_entry.html というか、大麻解禁、そして民主党が進めている「対麻薬戦争の終焉」はどちらともアフガン撤退後の麻薬ビジネス環境に対応するためです。解禁になれば、麻薬ビジネスがアメリカ国内で活発になります。アヘン畑もあちこちに作られるようになりますし、プランターを使って家庭菜園での大麻作りも可能になります。カリフォルニア州では大麻の家庭栽培専用コンテーナービジネスが大いに流行っています。そうなってしまえば、米国国内で大麻を確保でき、「対麻薬戦争」自体が終わるとアヘン等の更に悪質な麻薬が全米中に流通し、脱アフガンも可能になります。
──ともかく、大粛清が始まれば、メディアはまたアフガンを非難し、バイデン政権を責めるのでしょうが、ジェームズさんとしては撤退の選択肢は悪くなかったというものですね。 ジェームズ そうです。前回のインタビューでも説明しましたが、バイデン政権の「アフガンポイ捨て」は戦略的には真っ当なものです。私は個人的にはバイデン政権は利権の亡者が蔓延る極左政権なので全く認めていませんが、今回の決断は非常に勇気のある英断だと見ています。ここで重要なのは、米国は地球に興味がなくなったということです。「アフガンポイ捨て」は東半球の破棄に繋がり、いずれは米国以外の北アメリカ大陸を含む西半球も見捨てると思います。今米国が興味があるのは宇宙とサイバー空間です。これらの方がはるかに儲かるからです。今後外交関係等は維持しますが、今回の「アフガンポイ捨て」で見せつけられたように「もう外国の面倒は見ない」ということです。これは日米関係に大きな影響を与えるでしょう。20年も自国民の血と血税を注ぎ込んで作ったアフガンをポイ捨てするようでは、尖閣、台湾、朝鮮の有事で米軍が助けに来ると思いますか? 日本本土が襲われても助けに来るかも疑わしいです。つまり、米国の「日本ポイ捨て」も視野に入れておかなければならない時代が来ました。これが意味するところは、やはり日本人が「日本ファースト」の意識を持ち、「御国のために勝つ」覚悟を持たなければならないということです。今、「御国のために死ぬ」ではなくて「御国のために勝つ」と言いましたが、結局戦争は勝たなければ全く意味がありません。死ぬ覚悟だけしかなければ、第二次大戦の特攻等のように若者が政府のカモになるだけです。今回の「アフガンポイ捨て」で米国は敗北したかに見えますが、戦略目的に達したので撤退したのであり、米国は未だに「戦勝国」です。真の敗戦国は米国傀儡のガニ政権です。「勝つためには何ができ、しなければならないか?」を常に考えないと、先日実際に起こった「米軍無きアフガン」の阿鼻叫喚が日本でも繰り返されるでしょう。このような事態にならないよう、私も皆さんが「戦勝の思考」ができるように今後も啓蒙活動を続けたいと思います。 文=ジェームズ斉藤
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