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(回答先: 黒沢清 CURE キュア(大映 1997年) 投稿者 中川隆 日時 2020 年 9 月 18 日 20:46:10)
黒沢清 危ない話 第2話「奴らは今夜もやってきた」(CBS・ソニーグループ 1989年)
動画 29:01 から
https://www.nicovideo.jp/watch/sm4721445
監督 黒沢清
脚本 及川中 、黒沢清
撮影 爪生敏彦
音楽 藤野浩一
公開年月日 1989年07月08日
配給会社 CBS・ソニーグループ
https://www.japanese-cinema-db.jp/Details?id=1483
黒沢清監督の『奴らは今夜もやってきた』が怖面白い!
3人の監督によるオムニバス映画。
特筆すべきは黒沢清監督の『奴らは今夜もやってきた』。怖くて面白かった!
ある文筆家(石橋蓮司)が友人の田舎の家を借りて物書きをしている。そこに黒いトラックでやってきた股旅姿の編み笠男2人。これがペールギュントの「山の魔王の宮殿にて」音楽とともにやって来るあたりが怖い!
黒沢清監督作品らしく洞口依子が蕎麦屋店員役で出演している。
非常に面白い傑作である。
その他の井筒監督の「ツタンカーメン王の呪い」他の作品は、平凡な出来であった。
https://cinema.pia.co.jp/imp/5291/1000697/
1989 年。黒沢清のフィルモグラフィでは、あの『スウィートホーム』の後だ(追記。制作は『スウィートホーム』の前だったと『黒沢清の映画術』で語られている)。
オムニバス映画『危ない話 夢幻物語』は(黒沢のウィキペディアではテレビ用の短編に分類されているが……)、ディレクターズ・カンパニーの監督3人−−井筒和幸、黒沢、高橋伴明−−による作品からなる。黒沢の映画は、真ん中の『奴らは今夜もやってきた』。これが、なかなかどうして素晴らしい。黒沢ファンは必見。
『奴らは今夜もやってきた』の主演は、あの石橋蓮司。若い。そして、洞口依子も出演しているので、彼女のファンは見てほしい。また、なんか変なやつがいるな、と思ったら、やっぱり加藤賢崇だった。
Filmarks の感想には、すでにスピルバーグ、横溝、神代、といった監督の名前が挙げられているけれど、ぼくが見て思ったのは、ブレッソンだった。クローズアップや編集にそれを感じる。スタンダードサイズ、というのもあるかも。とにかく、黒沢映画らしく、画がきまりまくっている。トップカットからしてすばらしい。導入の、石橋の手元を映す数カットかは『カサブランカ』やフライシャーの『絞殺魔』を思い起こさせ、伝統的な、アメリカンなそれだと思った。照明も、かなり冴えている(石橋の顔にまったく照明が当たっておらず、顔が真っ黒になっているショットがあり、すさまじい)。
『奴らは今夜もやってきた』のおもしろいところは、ニッポン的な意匠を用いながらアメリカンホラーをやり、それをヨーロピアンな撮りかたで仕上げているところ。東京から田舎町に引っ越したミステリー小説家が殺人鬼(幽霊? ゾンビ?)に襲われ、自宅に立てこもる、というプロットは、なんともアメリカンホラー的。しかし、そこでの道具立てが、ぼろぼろの日本家屋、日本刀、薄汚い虚無僧、温泉、アメリカ軍払い下げのようなおんぼろトラック……といったものなのだ。で、さらに画がヨーロピアンなテイストなのだから、本当に不思議だ。ほとんど『 LOFT 』に近いカット、演出も出てくる。
他の2本についてはノーコメントにしたいところだけれど……。
井筒和幸の『ツタンカーメンの呪い』は、まじで論外。ちなみにぼくは、井筒といえば『パッチギ!』、という世代。そういえば、相米慎二と井筒の、『ガキ帝国』についての対談ってあったな……。
高橋伴明の『あの日にかえりたい』は、あきれるくらいに強烈なトレンディドラマで、ものすごい。どうやったらこんなものを撮れるのか、いまでは想像もできない(劇中曲の飛田ゆき乃「東京宇宙」が気になってしょうがなかった。なに?)。
ディレカンってカオスだったんだな……。
https://filmarks.com/movies/37904
黒沢清監督の「奴らは今夜もやって来た」と言う中編映画は「激突」と「ジョーズ」を研究し尽くして、それが画面に幸福に結実した傑作だと思ってる。蕎麦屋で石橋蓮司さんと洞口さんと加藤賢崇さんが絡むシーンは「激突」のドライブインと「ジョーズ」の鮫対策会議のシーーンからの引用だった。
https://twitter.com/hirobay1998/status/916810782779641857
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