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不正選挙を覆せずもがくトランプ(田中宇)土壇場で面白い戦法だが負けそうな感じが強まっている
http://www.asyura2.com/20/kokusai29/msg/796.html
投稿者 てんさい(い) 日時 2020 年 12 月 21 日 22:46:29: KqrEdYmDwf7cM gsSC8YKzgqKBaYKigWo
 

2020/12/21 22時

12月18日、米国のランド・ポール上院議員が、議会の公聴会やFOXテレビなどに
出て、今秋の大統領選挙で民主党が新型コロナ対策を口実に郵送票の制度を事前
に変えて不正をやりやすくするなど、いくつかの方法で不正を行い、トランプの
勝利をバイデンの勝利にねじ曲げたと証言した。ポールは、今回の不正の手口は、
オバマの側近だったラーム・エマニュエルが考えた手法だろうと推測している。
ポールによると、米国の選挙では以前から不正が行われており、ポールの父の
ロン・ポール元下院議員も、1976年の選挙で相手方に不正をやられて不当に
落選させられている。

http://www.wsaz.com/2020/12/18/rand-paul-on-biden-victory-the-fraud-happened/
Rand Paul on Biden victory: ‘The fraud happened’

http://www.zerohedge.com/political/rand-paul-theres-great-deal-voter-fraud-and-its-not-first-time
Rand Paul: There's A Great Deal Of Voter Fraud And It's Not The First Time

http://www.foxbusiness.com/politics/senator-rand-paul-claims-statistical-fraud-in-states-where-trump-lost-calls-out-big-tech
Senator Rand Paul claims statistical 'fraud' in states where Trump lost, calls out Big Tech

私が知る限り、共和党の著名な連邦議員の中で、今秋の選挙で民主党が不正した
ことを真正面から明確に指摘したのはランドポールだけだ(私が把握していない
発言があるかもしれないが)。ポールは、共和党の中でも軍産でなく草の根の系
統だ。彼は、軍産系の議員たちがNDAA(防衛予算の法律)の中にアフガニス
タンからの米軍撤退を阻止する条項を入れて可決させたことをちゃんと批判して
いる。彼はまた、コロナの都市閉鎖が超愚策であることを前から指摘し、都市閉
鎖をやめるべきだと言い続けている。ポールの発言は信用できる。マスコミが全
く報じず、民主党支持者など軍産うっかり傀儡者たちには理解不能だろうが、や
はり今秋の選挙は軍産傘下の民主党が大規模な不正をやってバイデンの勝利を捏
造した可能性が高い。

http://www.foxnews.com/politics/rand-paul-covid-19-lockdowns-no-real-evidence-they-work
Sen. Rand Paul: 'No real evidence' lockdowns are 'changing the trajectory' of COVID-19

http://www.zerohedge.com/political/never-want-crisis-go-waste-senator-rand-paul-accuses-states-using-covid-steal-election
"The Fraud Happened" Senator Rand Paul Accuses States Of Using COVID To Steal Election

ミシガン州での裁判でドミニオン投票機が不正の温床になりうるかどうかが問わ
れ、裁判所の命令で投票機を調べたところ、トランプに入れたつもりがバイデン
に入っているといった不正がとてもやりやすく、不正をやることを目的に作られ
た投票機である疑いが増している。ランドポールの指摘通り、米国では今秋やそ
の前の選挙でしばしば不正が行われていた疑いが濃い。米国が世界の民主主義の
模範だと思い込まされている人々が、日本など同盟諸国に多いが、それはとんで
もない間違いであることが露呈している。ドミニオンの投票機を導入した選挙区
の多くで、バイデンの得票率が、オバマやヒラリーの得票率より高かったという
結果が出ている。これはバイデン支持者がオバマやヒラリーより多かったからで
なく、投票機がトランプ票を一定の比率でバイデン票に転換したからだろう。バ
イデンの人気はオバマよりかなり低く、下手をするとヒラリーより低い。バイデ
ンが過去最高の得票といった話自体が、不正を半分露呈している。

http://www.rt.com/usa/509674-michigan-dominion-audit-errors-fraud/
Court-ordered audit concludes Dominion voting machines were intentionally designed to ‘create systemic fraud’ in Michigan

しかし結局のところ、今秋もそれ以前も選挙不正は暴露されず、「完全犯罪」と
して訂正・断罪されずにまかり通っている。選挙不正は、常に民主党がやるとは
限らない。軍産にとってより都合の良い人が勝つように、軍産・深奥国家が選挙
結果をねじ曲げる。次は、1月6日のジョージア州での連邦議会の上院議員選の決
選投票で、民主党側が11月と同じ手口で不正して、争われている2議席とも民主
党が不正に奪取する可能性が出てきている。その場合、このままバイデンが大統
領になると、民主党は大統領府と連邦議会の上下院のすべてを取り、共和党は完
全な野党にさせられる。民主党のやり放題で選挙制度が改定され、共和党が2度
と勝てない体制が作られうる。

http://www.tathasta.com/2020/12/horowitz-stunning-revelations-of.html
Stunning revelations of Dominion fraud alleged from Antrim County audit. GOP yawns

トランプは、選挙不正を乗り越えようともがき続けている。トランプがもがいて
いるので、これまでほとんど露呈してこなかった米国の選挙不正の体質が、ここ
まで露呈してきたともいえる。トランプがもがかなかったら、ランドポールも選
挙不正があったと言わなかったのでないか。ポールの爆弾発言は、軍産支配と戦
う同志であるトランプへの援護射撃になっている。しかし、トランプは負けさせ
られたまま終わりそうだ。トランプが逆転勝利するには、1月6日の両院合同会議
で共和党が結束し、接戦州で2重に発行された当選証書のうちトランプ勝利の証
書が正当だと主張することが必要だ。ランドポールに続いて多くの共和党議員た
ちが選挙不正があったと表明するなら、そのような展開があり得る。だが、選挙
不正があったと表明する共和党議員はランドポール以外ほとんどいない(私が知
っている限りポールだけ)。トランプが逆転勝利できる見込みは低くなっている。

http://www.zerohedge.com/political/trump-and-sidney-powell-meet-friday-night-huddle-oval-office
Trump And Sidney Powell Meet For Friday Night Huddle In Oval Office

トランプは戦法のアイデアマンだ。土壇場のここに来てもまだ面白い戦法を打ち
出している。その一つは、軍産傘下の米諜報界に「中国(またはロシア、イラン)
が今秋、米国の選挙に不正に介入した」という報告書を出させ、軍産の中露イラ
ン敵視に乗せ、外国からのスパイ行為を取り締まる名目で、選挙不正の取り締ま
りをやろうとする動きだ。スパイ取り締まりは大統領の権限が大きく、大統領が
独裁的な権力を持てる有事体制を組みやすい。ハンター・バイデンは、中国の
企業からカネをもらったのに届けていない落ち度(有罪性)がある。トランプは
「中国が米国の選挙に介入して不正をやった」と主張することで、それを「バイ
デン父子は中国のスパイであり、中国が米国で選挙不正をやってバイデンを不正
に勝たせた」という話に持って行きたい。ドミニオン投票機のシステムはインタ
ーネットから入り込んでハックしやすく、中国が投票機をハックしてバイデンを
不正に勝たせたという話にできる。

http://www.bloomberg.com/news/articles/2020-12-16/trump-spy-chief-stirs-dispute-over-china-election-meddling-views
Trump Spy Chief Stirs Dispute Over China Election-Meddling Views

本当は、中国でなく米諜報界・軍産が選挙不正をやってバイデンを勝たせ、軍産
の敵であるトランプの負けを捏造した。諜報界や軍産は、中露イランに対する敵
視策には賛成だが、大統領選の勝敗が覆されるのは困る。敵として中国を前面に
出すと、ハンターバイデンの不正につながってしまう。だから諜報界の軍産側は
「(中国でなく)ロシアやイランが米国の選挙で不正しようとしたが成功しなか
った」という話にしたい。米諜報界は、この件に関する報告書を12月18日に議会
に提出するはずだったが、トランプの思惑と軍産の思惑が衝突したまま、報告書
を提出できなかった。このまま報告書が提出されず、1月の6日や20日の期限を越
えれば、トランプは時間切れで辞めていかざるを得ない。

http://www.foxnews.com/politics/intel-community-assessment-delayed-amid-dispute-over-whether-china-sought-to-influence-2020-election
Intel community assessment delayed amid dispute over whether China sought to influence 2020 election

トランプ陣営で、シドニー・パウエルやマイケル・フリン、ピーター・ナバロら
は選挙不正を暴こうとする最前列にいるが、その他の側近の中には足を引っ張る
者たちも出てきており、トランプ陣営の会議の内容がすぐに軍産側のNYタイム
スにリークされる事態になっている。米国の大手企業や政府機関が使っているソ
ーラーウィンズ社のソフトウェアに裏口が仕掛けられ、今年3月ごろから外国の
ハッカーがその裏口経由で米企業や政府機関の情報を盗んでいたかもしれない事
件が最近発覚し、投票機のドミニオン社も被害者側にいるため、トランプは、そ
の事件と「外国勢力が米国の選挙に介入した」という話をつなげようとしている
が、これも成功するのか疑わしい。最後までもがくトランプは興味深いが、負け
そうな感じが強まっている。

http://www.commdiginews.com/politics-2/the-coup-of-america-navarro-says-election-was-theft-by-a-thousand-cuts-134823/
The Coup of America: Navarro says election was theft by a thousand cuts

http://indianexpress.com/article/explained/us-solarwinds-hack-cybersecurity-fireeye-russia-7110550/
Explained: A massive hack in the US, using a novel set of tools

民主党では、左派の若手議員の代表格であるオカシオコルテス(AOC)が、軍
産側・エスタブ中道派の主導役である下院議長のペロシと上院院内総務のシュマ
ーに辞任を求めた。すると、AOCは軍産側から逆襲され、議会内の職位に就く
道を阻止されてしまった。民主党の左派は、軍産の選挙不正に加担・黙認してト
ランプを潰したものの、返す刀で左派自身が軍産から切られて潰されている。左
派は軍産の覇権政策を嫌っていたはずだが、軍産が手掛けるトランプ潰しやコロ
ナ都市閉鎖といったインチキ策に乗せられ、BLMやアンティファが都市の生活
を破壊して人々を苦しめる間抜けな存在になっている。

http://hannity.com/media-room/payback-time-dem-committee-denies-aoc-key-position-after-she-called-for-new-leadership/
Dem Committee Denies AOC Key Position After She Called for ‘New Leadership’


この記事はウェブサイトにも載せました。
http://tanakanews.com/201221trump.htm  

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コメント
1. 2020年12月21日 23:32:07 : AUjLr1EJ72 : c2FMZllMTlBVT2s=[833] 報告
残念だなあ。
2. 2020年12月22日 02:26:51 : quMKleKEOA : andmOS5lY2dYN00=[1031] 報告
世界のどんな国でも不正選挙が暴かれた例なんてあるのですか?
ほとんどみな無視黙殺されているのでは?
(他の国ならデモや暴動が起きて圧殺されるところなのだが
 アメリカの場合は共和党派が暴力に慣れていないのが違うのか)
3. 2020年12月22日 09:00:51 : haNmHQ19oM : ZG9ZaEFqa3NjTTY=[922] 報告

宇さんの情報分析は正しい。
故にトランプが負けそうな感じがするという感覚になる。

しかしトランプの戦略が上手くいっている。
民主党内での分裂を加速させているからだ。

宇さんの記事をじっくりと熟読するとそれが見えてくる。
トランプはやはり頭が良い。
IQは相当高いと思う。

4. 2020年12月22日 10:53:16 : LY52bYZiZQ : aXZHNXJYTVV4YVE=[7796] 報告
〖メンバー向け限定動画〗○国の未来を分析すると削除される?本日の14時までメンバー向け動画を一般公開します。気に入ったら、メンバーになりませんか?
•2020/12/22
中野博のBookTube大学
https://www.youtube.com/watch?v=PIl3UJLUErY
5. 2020年12月22日 15:30:49 : JZk08lMFRc : b2ZKT0dXeG00TC4=[1] 報告

ここまでくれば宇は体の一部がステルスになった木馬かもですよ。
事象を見ていたらトラグループは各種のパターンに応じて撒き餌をして良く考えている。
多分まだ隠れている大物のトロイの木馬に関する確たる証拠を探しているんでしょう。
従って辺り一面釣り針だらけの感じがある。
最高裁長官の件などを見れば相当な馬鹿でも分かるはずで宇のような聡明な?人物が分からないはずが絶対にないでしょう。
もしかしたら単純に信じるやつは騙されるにならないように注意しましょう。
例えばババザベスのイギリス大英帝国はバイデン楽勝で勝見込が外れたようで阿保がパラノイヤー状態になっている。
おまけにビッグリセットするつもりだったのか段取りが狂ったのかマスコミが勝手に走ったのか新型強力コロナまで出し物に出してきた。
ヨーロッパ方面では馬鹿連中が大変だで大銀行を更に合併させて超巨大銀行まで作るらしい。
ほとんど漫画そのまんま。

トラが苦しんでいるのはアメリカ合衆国はその名のとおり憲法で結ばれているだけの連合国家にすぎないから安易に動けばアメリカはバラバラになり内戦状態になって国自体が無くなるのでこれだけは避けたいんでしょう。
バイデンやDSや軍産複合体やイスラエルはどうも戦乱を起こしたいだけの基地外の寄せ集めのようだ。

6. 2020年12月22日 21:21:24 : niyy4hTwUA : OHU1UGRCUHhtN0k=[3907] 報告
>>2
日本戦時中。
とりあえず、暴かれて選挙無効の判決を出したのは事実。
その後までは……責任持てんわ。
(結果は変わらなかったとか。最近の最高裁は……吉田さんが泣くぞ)
吉田久 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E7%94%B0%E4%B9%85
7. 2020年12月22日 22:49:55 : 3F12zeLFhU : bHN0YWxIZmgyZnM=[34] 報告
宇さんも、ここのところ《トラが勝つ!》と言ったかと思うと、直ぐに《トラは負ける!》の繰り返しで、随分とウ~ウ~もがいてるよね。諜報員のジェームズ斉藤の記事の方が当てになりそうかな?
8. 2020年12月23日 07:39:21 : WqtW48flSw : eUh6SHJudXY3d2s=[112] 報告
トランプ大統領再選を覆せずもがくDS。糞も面白くもない戦法だが田中宇が狂いまくりご入院あそばす感じが強まっているwwwwww
9. 2020年12月23日 07:41:24 : WqtW48flSw : eUh6SHJudXY3d2s=[113] 報告
m9(^Д^)プギャー
10. 2020年12月23日 16:57:50 : 9EjU2jBZxI : Q3FVWXFrZWZRMEU=[147] 報告
田中なんとか馬鹿か?信念もて!!
トランプ大統領再選挙に決まってるだろう‼ばか野郎❗!!
11. 2020年12月27日 00:12:00 : LY52bYZiZQ : aXZHNXJYTVV4YVE=[7839] 報告
◇異常なバブル膨張、でもまだ崩壊しない《2》
 〖2020年12月24日〗 米金融覇権=債券金融システムは、QEによってかたちだけ維持された。リーマン後、債券への実需が戻らない分をQEが穴埋めした。数年で限界に達すると思われたQEは、資金の逃げ場をふさぐ自己救済システムのおかげで10年たっても破綻しなかった。「これではいかん」と、覇権勢力内の隠れ多極主義者たちが、軍産・単独覇権側を引っ掛けて(中国潰しをやろうぜと言って)昨年末に開始したのがコロナ危機だったのでないか。中国経済を潰すはずの武漢ウィルスは、欧米経済が都市閉鎖で自滅していく流れに転換した。欧米経済が自滅的にへこんだ分の穴埋めはすべて米連銀のQE急増によってまかなわれ、QEに対する負荷が急増させられた。
https://tanakanews.com/palgin.php
12. 2020年12月27日 20:04:44 : jWaD7F64KM : Z0dtbUF1TWxwVS4=[5] 報告
田中宇氏も迷走ですね。

有料メルマガを配信しているプレッシャーもあるので、気楽にネット書き込みをしている自分らとは異なるだろうが、ここは腹を決めるべきだろうね。

そもそもトランプがここまで抵抗できるのは、それなりの力が背後にあるからだと考えるべきで、その力が何を目論んでいるかの推測が欠けていると思う。

バイデン側の不正の杜撰さを考えれば、れこそ氏が日頃持論としている自滅戦略そのものではないのか。

歴史に偶然は無いと思うのだが。

13. 2021年1月02日 10:52:10 : LY52bYZiZQ : aXZHNXJYTVV4YVE=[7911] 報告
◇世界的な超インフレになる?ならない??
 〖2020年12月27日〗 コロナ危機がもたらす巨大な経済のマイナスは全てQEで穴埋めされている。コロナはずっと続き、いずれQEは行き詰まり、金融危機やインフレが世界的に激化する。だが、それが間もなく起きるという時期的な予測には疑問を感じる。食料インフレや経済危機、政権転覆は、まず新興市場・途上諸国で発生する。来年、コロナ危機の長期化で途上諸国で経済破綻が起きる可能性は十分ある。だが、それがすぐ先進諸国まで波及するとは考えにくい。
https://tanakanews.com/palgin.php
14. 2021年1月03日 21:11:19 : LY52bYZiZQ : aXZHNXJYTVV4YVE=[7932] 報告
不正選挙を覆せずもがくトランプ《2》
2021年1月3日   田中 宇

この記事は「不正選挙を覆せずもがくトランプ」の続きです。

「昨年11月3日の大統領選挙でのバイデン勝利は不正によるもので、本当はトランプが勝っていた」と主張する米連邦議会の共和党議員が増えている。トランプの勝利を主張する「トランプ派」である彼らは、米議会の上下院の全議員が集まって大統領選挙の結果を決定・承認する1月6日の両院合同会議で、バイデンでなくトランプの勝利を決定すべきだと主張している。連邦議会の共和党議員は現状、下院が195人、上院が52人だが、このうち下院の7割を占める140人と、上院の11人が、正式にトランプ勝利を主張している。トランプ勝利を主張する共和党議員の数は年末から増え続けており、1月6日の両院会議の開始時にはさらに増えていると予測される。 (Multiple senators oppose certifying election results) ('At Least 140' House Republicans Plan To Object To Biden Electoral Votes)

(両院会議でのトランプ支持を表明した11人の上院議員の中に、前編の記事に書いたランド・ポールが入っていない。これから動くのかもしれないが不明だ) (不正選挙を覆せずもがくトランプ)

問題は、こうしたトランプ派の勃興が、1月6日の両院合同会議で実際にバイデン勝利をトランプ勝利へとくつがえすことにつながるのかどうか、という点だ。両院会議では、トランプ派の提起により、11月の大統領選で選挙不正があったのかどうか、本当はどちらが勝ったのか、が議論されることが確定的だ。大統領選での不正の有無については、これまでいくつかの州議会で議論が行われたが、米連邦での公式な議論は1月6日が初めてになる(州議会レベルでは、たとえば12月30日に行われたジョージア州議会上院の公聴会で、ドミニオン投票機で不正ができることが示されている)。 (Dominion system hacked live during Georgia election hearing)

連邦裁判所の判決もいくつも出ているが、それらの多くは原告適格の欠如などを理由に却下されており、郵送投票や投票機のシステムを悪用して不正が行われたという指摘の中身を具体的に調査・審議して判決を出していない。マスコミは、選挙不正の隠蔽に加担している。今秋の米選挙の不正疑惑は、きちんとした議論が回避されてきた。1月6日の両院合同会議はきちんと議論する好機だ。トランプ陣営は、両院合同会議に合わせて、選挙不正が行われたと考えられる新たな証拠を出すと言っている。 (Jason Miller to Newsmax TV: We Want to Present 'Specific Evidence' Jan. 6)

だが、どんな証拠が出てきても、民主党議員は上下院の全員がバイデン勝利を支持するだろう。共和党でも、最後まで軍産エスタブ支持・反トランプな「選挙不正はなかった」派のバイデン勝利支持の議員が、上院の半分以上、下院の1割程度は出そうだ。議論の末に、どちらの候補が勝ったのかを決める段になると、バイデンの方がまだ優勢だ。多数決をすると、上下院ともにバイデン支持が多数になり、選挙不正が完全犯罪になって終わる。ペンシルバニアなど7つの接戦州から、バイデン勝利とトランプ勝利の両方の当選証書が両院会議あてに送られてきており、そのどちらが正当であるか、という評決がありうる。現時点での分析では、これから新たなどんでん返しがない限り、評決はバイデン勝利になる可能性が高い。 (Electoral College Results to Be Contested by Group of GOP Senators)

両院会議の議論がもめた後の決着方法を、多数決でなく、上院議長の采配に任せるやり方がある。米憲法の修正12条を解釈するとこのやり方になる。1960年の選挙でこの方法が行われている。上院議長は副大統領が兼務している。バイデンとトランプのどちらが勝つことにするかをペンス副大統領が決めることになると、ペンスはトランプの副大統領として続投したいどろうからトランプを選ぶはずだ、というのが従来の考え方だった。トランプ自身、選挙前の昨年9月に、修正12条を使った自分の勝利がありうると述べている。 (トランプ再選への裏街道) (Pence finally breaks with Trump)

だが最近になって、ペンスが裏切る可能性が高まっている。12月27日、テキサス選出の共和党議員らが、選挙不正を理由に両院会議でペンスにトランプ勝利を選択することを義務づけるペンスを被告とした裁判を、地元の連邦地裁で提訴した。テキサス州の連邦地裁の判事は共和党寄りなので、裁判所がペンスを縛ってくれるのでないかという目論見だった。この裁判に対してペンスは、自分を被告にするのはお門違いなので裁判を棄却・却下してほしいという要望・意見書を提出した。ペンスは、両院会議でトランプを支持しない可能性を示したことになる。その後、1月2日にテキサス地裁は、ペンスの要望に沿ってこの裁判を、原告側の不利益の欠如を理由に却下する判決を出した。ペンスを縛るトランプ派の策略は失敗している。 (Pence Asks Judge to Reject GOP Congressman's Elector Lawsuit) (U.S. judge dismisses lawmaker lawsuit against Pence over electoral count)

1月6日にペンスがどんな動きをするか、まだ確定的でない。目くらましの末のどんでん返しのトランプ支持もありうる。ペンスはキリスト教保守派(原理主義)の政治家だ。彼はもともと軍産エスタブ系であるが、すごく保守派なので、民主党が政権をとってリベラルな政策をやりまくることに強く反対なはずだ。その一方で、もともとブッシュ家と親しかったバー司法長官がトランプを裏切るなど、トランプの周辺にいたエスタブ系の側近らが次々とトランプを裏切っているのも事実だ。この延長で考えると、ペンスもトランプを裏切りそうな感じもする。ペンスがどう動くかが両院合同会議の注目点の一つだ。 (How Texas’s Attorney General Won by Losing Big)

1月6日の両院合同会議の前日、1月5日には、ジョージア州で連邦議会の上院議員選挙の決選投票が行われる。ここで決まる2議席が2つとも民主党に取られると、連邦上院は共和党と民主党が50対50の拮抗になり、議長である副大統領が誰になるかで上院の多数派がどちらになるか変わってくる。1月5日のジョージア選で民主党が2つとも取り、1月6日の両院会議でバイデンが勝つと、連邦政府の議会上下院と大統領府のすべてを民主党が取り、共和党が「恒久野党」に成り下がる。強い権力を握った民主党は、民主党支持者が多いワシントンDCとプエルトリコを準州から州扱いに格上げして上院議員の総数と民主党議席を4つ増やし、上院で民主党が恒久与党になるよう制度改定するだろう。下院でも選挙区の引き直しなどで民主党を恒久与党にできる。 (What do Senate runoffs in Georgia have to do with Puerto Rico statehood?) (What’s at Stake in Georgia)

恒久野党にされ弱体化した共和党は、軍産エスタブ中道派と、トランプ支持の右派・草の根が分裂する傾向がひどくなり、二度と勝てなくなる。共和党の崩壊で2大政党制が崩れる。一党独裁制を手にした民主党は、軍産エスタブ中道派が左派を除外する傾向も強める。左派は民主党から押し出されて過激化しつつある。米国は「民主党(軍産エスタブ)の一党独裁」プラス「過激な左右の反政府勢力」の体制になり、民主党が中共顔負けに「左右の野党・反政府勢力」を容赦なく弾圧し、テロや暴動もひどくなって混乱が増す。新型コロナを口実とした人権弾圧もひどくなる。 (RASMUSSEN — Americans Aren’t Voting Republican, They’re Voting TRUMP)

1月5-6日の結果いかんで、共和党は政治的に消されていく道をたどりうる。共和党のエスタブ勢力は、トランプを追放できる大統領選での敗北を認めても、ジョージア選で2議席を失って共和党が恒久野党に成り下がるのは阻止したいはずだ。そんな共和党エスタブの願望を逆なでするように、トランプは、ジョージア選で共和党が負けるように事態を誘導している観がある。 (Is Donald Trump Trying to Lose the Georgia Senate Election?)

米議会で最近、米国民に1人あたり600ドルずつ現金を支給するコロナ不況対策の法案を可決したが、トランプは「600ドルでは少ない。1人あたり2000ドルにすべきだ」と言って法案に署名せず議会に突き返した。ポピュリストのトランプっぽいこの人気取り策を、議会は喜んで可決するかと思いきや、そうではなく、共和党主導の上院が2000ドルに引き上げる改定案を否決し、600ドルのままの旧法案を、トランプが拒否権を発動できない絶対多数で再可決して終わった。この法案は、米国民に関係ない各種の利権団体や外国勢力に巨額の予算を割り当ててある半面、国民への配分は全体の2割しかない。国民への増額を拒否した共和党は不評で、ジョージア選の敗北につながりかねない。 (McConnell Dooms $2,000 Stimulus Check After Refusing To Split Trump's Three Demands)

実のところトランプは、2000ドルへの増額のほかに、今秋の選挙の不正を調査する委員会の新設など、共和党のエスタブ勢力が拒否せざるを得ない2つの項目を抱き合わせにして追加して、法案を議会に突き返していた。共和党エスタブ派は、2000ドルへの増額でなく、抱き合わせにされた2つの項目を受け入れられず、600ドルのままの法案を再可決する道を選んだ。トランプは、共和党エスタブ派が国民への支援金増額を拒否せざるを得ない状況を作り、ジョージア選挙での共和党の敗北を招こうとしている。ジョージア選で共和党が2議席とも負けると、恒久野党を免れる道は、1月6日の両院会議でバイデンでなくトランプを勝たせることしかなくなる。トランプは共和党エスタブ派に「オレを追い出したら恒久野党になって党の解体だぞ。オレの続投を認めた方が良いぞ」と持ちかけている。ジョージア州では、トランプ支持者たちが投票に行かない意志も見せている。 (Poll: 55% of 'very conservative' Georgia voters who won't vote in runoffs say they'll stay home due to 'rigged' process)

とはいえエスタブ派もしぶとい。エスタブ派は超党派で、ジョージア選の結果が出るのを遅らせようとしている。米国では、選挙の結果が何日も出ないことがよくある。1月5日のジョージア選の結果が出るのが数日遅れれば、1月6日の大統領を決める両院合同会議の時に上院がどうなるか決まっておらず、共和党が恒久野党になるかどうかわからない状態で大統領を決めることになり、トランプの脅しが効かなくなる。複雑な駆け引きが続いている。 ( Senate Latest: Twin Runoffs Are Likely to Drag Out Results for Days)

1月6日の両院会議でバイデンが勝つと、トランプが逆転勝利できる可能性はゼロに近づく。共和党がジョージアの上院選で負けて恒久野党になることが決まり、共和党のエスタブ派があわてて方向転換し、共和党全体がマコーネルらを追い出してトランプ支持で結束して選挙不正を問題にし始め、1月20日の就任式を延期して選挙不正の真相究明にとりかかる、といったシナリオぐらいしかなくなる。軍産エスタブは強いので、そんな転換になる感じはしない。(軍産が強く見えるのは、マスコミが描く幻影かもしれないが)

議会上院の院内総務として共和党のエスタブ派を率いるマコーネルは、早々とバイデン勝利を認め、下院議長として民主党を牛耳るペロシと組み、2人で反トランプの旗手になっている。マコーネルとペロシは、軍産エスタブの象徴だ。正月早々、ペロシとマコーネルの自宅近くに切断された豚の頭が置かれていたり、家のドアに反逆的な落書きが描かれたりしている。米国の政治は、従来の共和党vs民主党から、軍産エスタブvs草の根の左派と右派という構図に転換しつつある。 (Severed Pig's Head Left On Nancy Pelosi's Driveway As Vandals Tag Garage; McConnell Hit Too)

共和党vs民主党は、2党が談合して軍産エスタブの支配を維持する安定的な構造だったが、これが「軍産エスタブvs草の根の左派と右派」になると、それは独裁勢力が反政府勢力を容赦なく弾圧する不安定な構造になる。これを安定させるには、軍産エスタブの独裁党となる民主党が、草の根の左右の反政府勢力を強く弾圧する「中共型」の政治体制に移行するしかない。米国は、名実ともに民主主義を捨てて独裁体制になっていく。軍産エスタブ勢力の一部であるマスコミやネット大企業は、米国が独裁化していることを無視し、独裁化を指摘する分析者たちを「有害な妄想屋」して扱い、言論弾圧を強める。多くの人は、しばらく気づかないだろうが、いずれ気づいていく。気づいた人から順番に弾圧の対象にされていく。オーウェルの「1984年」を模した展開になる。 (The Threat of Authoritarianism In The U.S. Is Very Real, And Has Nothing To Do With Trump: Greenwald) (Portland Mayor Turns On Antifa, Vows To Battle 'Lawlessness And Anarchy')

そうなっていくのかどうか、まず1月5日のジョージアでの上院選と1月6日の両院合同会議がどうなるかが分かれ目だ。バイデン政権になった場合に共和党やトランプがどうなるかを分析するのはそれからだ。 (Sara Carter: The Swamp will never be able to hide again after Trump)
http://tanakanews.com/210103trump.htm

15. 2021年1月09日 22:37:52 : LY52bYZiZQ : aXZHNXJYTVV4YVE=[8041] 報告
◇トランプ排除やコロナは米欧覇権とエスタブ支配を破壊する
 〖2021年1月8日〗 コロナが長引くほど米国は政治経済的に自滅して覇権を失う。EUは、自滅した末に非米的なポピュリズムに転換していく。中国はロシアと組み、米欧が撤退した覇権を拾い集めている。中国は、米国が捨てたWHOなど国連を拾って自分のものにしている。WHOが欧米に愚策な都市閉鎖を延々とやらせて自滅させ、相対的に中国の覇権を拡大している。コロナは覇権中枢にいる隠れ多極な勢力と、中国共産党が結託する多極化策になっている。彼らは軍産のふりをして同盟諸国に都市閉鎖を恒久化しろと加圧する。対米従属な同盟諸国のエスタブは騙されて従い、自滅して馬鹿をみる。
https://tanakanews.com/palgin.php

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