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トランプ大統領が敗北した理由
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2020年11月 8日 植草一秀の『知られざる真実』
米国メディアが一斉にバイデン候補の当選確実を報じた。 バイデン候補は勝利宣言を行った。 トランプ大統領は敗北宣言を行わず、勝利を主張して法廷闘争に持ち込む考えを示しているが、徐々に勢いを失う可能性が高い。 各国首脳は相次いでバイデン候補に祝意を伝えている。 2020年米国大統領選はバイデン候補の圧勝に終わる可能性が高い。 議会選挙では下院で民主党が過半数を維持した。 上院選では現時点で共和党48名、民主党48名の当選が確実になっている。 共和党はさらに1名の当選が確実な情勢で、さらに1名の当選が有力視されている。 しかし、ジョージア州の2名の上院議員選出が2021年1月の決選投票に持ち込まれることが確実になった。 上院議員数が50対50になる場合、決定権は上院議長に委ねられることになる。 上院議長は副大統領が担うため、50対50になれば、民主党が主導権を握る。 また、共和党上院議員のなかに民主党の政策に理解を示す議員が2名存在することから、上院においても民主党が主導権を握ることになる可能性を否定できない。 米国政治が今回選挙を転換点に大きく転回する可能性が高まっている。 トランプ大統領について私は「三つの過剰」を指摘してきた。 人事の過剰 米中貿易戦争の過剰 FRB金融政策圧迫の過剰 の三つである。 人事の過剰が自分自身に降りかかる。 自分の感情ひとつで更迭人事を繰り返した。 本来の身内に怨恨を生み、その怨恨が自分自身に降りかかる。 米国の対中国警戒姿勢は周知のものであるが、トランプ大統領の対中国政策は常軌を逸したものである。 中国は対米交渉で譲歩を示していた。 しかし、中国は対米交渉に対するスタンスを変えた。 2019年5月のこと。 トランプ大統領が中国の対米輸出全体に25%の高率関税を適用すると突然表明した。 米中閣僚級協議の直前のことだ。 中国は閣僚級協議を中止しなかったが、米国の要求を受け付けなかった。 この時点から中国は対米交渉のスタンスを変えた。 長期持久戦に移行したのである。 中国政府がトランプ政権そのものの消滅を念頭に置き始めたのだ。 トランプ大統領はFRB議長にパウエル副議長を登用した。 パウエル議長はトランプ大統領がFRBに対する直接介入を強めるなかで極めて巧みに対応した。 極めて困難な局面を切り抜けることはパウエル議長でなければ実現できない芸当であったと言える。 これまでにトランプ大統領ほど強くFRB金融政策に直接介入した大統領は存在しない。 行き過ぎた金融緩和が2018年の急激な金融引き締めの背景になった。 金融市場はFRB金融政策が政治圧力によって歪められてしまうことを警戒した。 そのなかで、パウエルFRB議長は超絶的に巧みな技巧を示した。 その結果としてFRB金融政策は市場の信認を失わずに済んだ。 パウエル議長の技量に支えられた部分が大きい。 トランプ大統領は2020年大統領再選を実現することに全精力を注いだが実現しなかった。 2016年にトランプ氏を大統領に当選させた米国主権者の負託に応えることができなかったことが主因である。 しかし、状況としてトランプ大統領にとって最大の逆風になったのがコロナである。 コロナがなければトランプ大統領の再選が実現した可能性はかなり高い。 この「コロナ」が誰の意志によって現出したものであるのか。 この真実が明らかになるには多大な時間が必要になるだろう。 「米中貿易戦争の過剰」が重要なカギを握っていると考えられる。 |
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