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ロックダウンの先には巨大金融資本が世界を直接統治する「新世界」が待つ
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202010060000/
2020.10.06 櫻井ジャーナル
1971年8月にリチャード・ニクソン大統領がドルと金との交換停止を発表、アメリカ経済の行き詰まりが表面化した。この決定によってアメリカはドルを金に束縛されることなく発行できるようになるが、金という裏付けをなくしてしまった。人びとがドルを有り難がらず、崇めなくなれば、ドル体制は崩れ、アメリカ中心の支配システムも崩壊する。
そこでアメリカの支配者は実社会に流通するドルを吸い上げる仕組みを作ることにした。その仕組みのひとつが石油取引のドル決済強要。サウジアラビアをはじめとする主要産油国に対し、石油取引の決済をドルに限定させたのだ。
これは本ブログでも繰り返し書いてきたことだが、どの国でもエネルギー資源は必要であり、各国は石油を買うためにドルを買い集め、ドルは産油国に集まることになる。
産油国はアメリカの財務省証券や高額兵器を買うという形でドルをアメリカへ還流させ、アメリカ支配層は還流したドルを地下へ沈め、固定させる。これがいわゆるペトロダラーの仕組みだ。
実社会に流通するドルを吸い上げる別の仕組みもある。投機市場にドルが流れ込む仕組みを作り、その中にドルを封印することにしたのだ。そこで投機市場を拡大するため、金融規制が大幅に緩和されていく。
金融の中心地はアメリカのウォール街とイギリスのシティだが、イギリスの金融資本は1970年代にオフショア市場のネットワークを築き上げた。シティを中心にジャージー島、ガーンジー島、マン島、ケイマン諸島、バミューダ、英領バージン諸島、タークス・アンド・カイコス諸島、ジブラルタル、バハマ、香港、シンガポール、ドバイ、アイルランドなど、かつで大英帝国を構成していた国や地域が連結させ、信託の仕組みを導入して資金を隠すことにしたのだ。それまでの有名な税金避難地はスイス、ルクセンブルグ、オランダ、オーストリア、ベルギー、モナコなどだったが、秘密度はシティのシステムが圧倒的に高い。
ロンドンに対抗するため、アメリカは1981年にIBF(インターナショナル・バンキング・ファシリティー)を開設、これをモデルにして日本では86年にJOM(ジャパン・オフショア市場)をオープンさせたが、ここにきてアメリカが租税避難の主導権を握ったとされている。
投機市場に資金が集まるようになると、金融資産を持つ人びとの資産は急速に増大していくが、これは帳簿上の数字にすぎない。相場が下がり始めればとてつもないスピードで数字は小さくなっていく。金融資産は所詮、絵に描いた餅にすぎない。
実経済の行き詰まりを誤魔化すために金融マジックが導入されたのだが、次第に金融が実経済を呑み込むようになり、実経済は弱体化していく。その過程で力をつけたのが中国だ。21世紀に入ると金融資本の蹂躙されていたロシアが曲がりなりにも独立に成功、米英のライバルとして姿を現した。
そこで米英の巨大金融資本はロシアや中国を攻撃する一方、金融資産を実態のある資産へ変えようとしている。生産活動を行っている企業を苦境に追い込んで借金漬けにし、あるいは倒産させ、債権者として生産システムを差し押さえようとしているのだろう。そうしたことを指摘する人は少なくない。そうした状況を作り出すショックとして使われているのがCOVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)だ。
WEF(世界経済フォーラム)の創設者であるクラウス・シュワブは今年6月、パンデミックを利用して資本主義を大々的にリセットすると語っているが、巨大金融資本は世界を乗っ取り、直接統治するということだ。その世界がどうなるかを知りたいなら、ボリス・エリツィン時代のロシアを調べれば良いだろう。そこには犯罪組織を後ろ盾とする富豪が支配し、犯罪者と売春婦が街にあふれた地獄のような社会がある。
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