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関係の悪化した中国を攻撃するために米英が流す新疆ウイグル自治区の怪しげな話
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202009100000/
2020.09.10 櫻井ジャーナル
中国の新疆ウイグル自治区には約1000万人のイスラム教徒が住んでいる。その大半はテロリズムと無縁の生活をしているのだが、そこへサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団が入り込み、破壊活動を展開してきた。
そうした過激派が2008年に設立したTIP(トルキスタン・イスラム党)はシリアへ戦闘員を派遣、主要戦闘集団の一部に数えられていた。TIPを含め、まだ5000名程度のウイグル人が傭兵として政府軍と戦っているという。戦闘員の一部は新疆ウイグル自治区からカンボジアやインドネシアを経由、トルコの情報機関MITの手引きで戦闘員としてシリアへ入ったようだ。インドネシアはワッハーブ派の影響力が強い。
シリアに対する侵略戦争が始まったのは2011年3月のこと。侵略国にはアメリカ、イスラエル、サウジアラビアの3国同盟、フランスとイギリスのサイクス-ピコ協定コンビ、パイプラインの建設でシリアと対立したカタール、オスマントルコの復活を目論んでいたと言われるトルコが参加していた。
そうした国々が編成した戦闘集団はトルコにある米空軍インシルリク基地を拠点にしていたが、そこで戦闘員はアメリカの情報機関員や特殊部隊員、あるいはイギリスとフランスの特殊部隊員らから訓練を受けていたと言われている。その戦闘集団はFSA(自由シリア軍)と名づけられた。
その前月から同じように侵略されたリビアの場合、その年の10月にムアンマル・アル・カダフィ体制は崩壊、侵略勢力の戦闘員や兵器はシリアへ運ばれる。運搬にはNATOの航空機も利用されたが、輸送工作の中心はCIAで、アメリカの国務省が協力していた。
そうしたバラク・オバマ政権の工作が発覚すると、支援しているのは穏健派だと弁明するが、それを否定したのがアメリカ軍の情報機関であるDIA。2012年8月にDIAはアメリカ政府に対し、シリア情勢に関する報告書を提出。その中で、シリアで政府軍と戦っている武装勢力はサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団だと報告している。
戦闘集団の名称としてアル・ヌスラを挙げ、その実態はAQI、つまりイラクのアル・カイダだともDIAは指摘していた。アル・カイダ系武装集団の主力はサラフィ主義者やムスリム同胞団である。シリアにオバマ大統領が言うような穏健派は存在しないとDIAは報告しているのだ。
それだけでなく、DIAはオバマ政権の政策がシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるとも警告していた。その警告は2014年に入ってダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国などとも表記)という形で出現する。そうした中、2014年8月にフリンは解任された。
本ブログでは繰り返し書いてきたが、2014年にオバマ政権はウクライナでネオ・ナチを使ってクーデターを実行、香港では反中国を仕掛けた。その年を境にして中国とアメリカとの関係は悪化、同時に中国とロシアが接近して戦略的な同盟関係を結んだ。そして前面に押し出されたのが中国の一帯一路(または帯路構想)だ。
陸のシルクロードと海のシルクロードで交易を盛んにし、世界を安定化させようという計画だ。中国から見て海のシルクロードの出発点が東シナ海から南シナ海にかけての海域であり、陸のシルクロードは新疆ウイグル自治区からアフガニスタンの近くを通り、ヨーロッパへ向かう。中国が100万人以上のウイグル系住民を「再教育キャンプ」で拘束していると宣伝し始めた背景のひとつはここにある。その話の証拠は示されていない。
この話はアメリカ政府を後ろ盾とする中国人権擁護者ネットワークとキリスト教原理主義者のエイドリアン・ゼンズの主張に基づいている。センズは「神の導き」で反中国活動を行っていると公言していた人物で、彼がシニア・フェローだった「共産主義の犠牲者記念基金」は1993年にアメリカ政府が設立した組織。その前身はナショナル虜囚国委員会だ。この委員会で中心的な役割を果たした人物はレフ・ドビリアンスキーやヤロスラフ・ステツコというウクライナのファシスト。ふたりとも世界反共連盟につながっていた。
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