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反プーチンのナワリヌイの妻の父親はロンドンで資産を管理する元KGBの銀行家
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202009030000/
2020.09.04 櫻井ジャーナル
空港のバーで同行していた人物が運んできた紅茶の中に入れられていた毒でアレクセイ・ナワリヌイは昏睡状態になったと彼の広報担当者は主張、西側の有力メディアはウラジミル・プーチンが毒を盛った可能性が高いと宣伝している。ちなみに、紅茶を運んだ人物に異常はない。
本ブログでも指摘したが、ナワリヌイを診察した病院の医師は昏睡状態になった原因は低血糖だとしている。彼は糖尿病を患っていることから、糖尿病性ショックとも呼ばれる重度の低血糖が原因だと見るのが常識的。相変わらず、西側の有力メディアは証拠、根拠を示すことなく「プーチンの陰謀」を宣伝している。
2010年にアメリカのエール大学で行われているエール・ワールド・フェローズにナワリヌイは参加した経験がある。毎年、同大学では世界各地からエリート16名を集め、4カ月間一緒に生活させ、訓練するのだという。西側の支配者に選ばれた人物ということだ。
ナワリヌイの妻も興味深い人物だと言われている。彼女の父親、ボリス・アブロシモフはロンドンにおけるロシア人の財産を管理している銀行家で、元KGB。ロシアの富豪で元KGBのアレクサンダー・レベデフの同僚だという。
ソ連最後の書記長はミハイル・ゴルバチョフ。ペレストロイカ(建て直し)を彼は打ち出すが、それを考え出したのはKGBの頭脳と言われ、政治警察局を指揮していたフィリップ・ボブコフだとされている。(F. William Engdahl, “Manifest Destiny,” mine.Books, 2018)
このボブコフを含むKGBの中枢にいた一部幹部はジョージ・H・W・ブッシュをはじめとするCIA人脈と連携していたとも言われている。そしてCIA人脈とKGBの中枢が手を組んでソ連を消滅させ、その資産を盗んだというのだ。ハンマー作戦である。そうしたKGBの腐敗勢力の下で活動した若者も富豪となり、オリガルヒと呼ばれるようになった。
ゴルバチョフは1990年に東西ドイツの統一を認めたが、それにはNATOを東へ拡大させないという条件がついていた。国務長官だったジェームズ・ベイカーはこの約束を否定していたが、ドイツのシュピーゲル誌によると、アメリカはロシアに約束したとロシア駐在アメリカ大使だったジャック・マトロックが語っている。(“NATO’s Eastward Expansion,” Spiegel, November 26, 2009)
またドイツの外務大臣だったハンス-ディートリヒ・ゲンシャーは1990年2月にエドゥアルド・シェワルナゼ外相と会った際、「NATOは東へ拡大しない」と確約し、シェワルナゼはゲンシャーの話を全て信じると応じたという。(“NATO’s Eastward Expansion,” Spiegel, November 26, 2009)
1991年8月にゴルバチョフを排除する出来事があったが、その工作をしたのも同じチームだ。そして登場してくるのがボリス・エリツィン。勿論、アメリカの支配者は約束を守らない。NATOは東へ拡大し続けてロシアへ迫っている。
エリツィンは自分の忠実な部下と考えていたKGB出身のウラジミル・プーチンを1998年7月にFSB(KGBの後身)の長官に任命、99年8月には第一副首相、そして首相代理、同年12月には大統領代理になった。
プーチンは米英金融資本の操り人形になるはずだったのだが、大統領に就任した2000年5月から彼はロシアを再独立させる政策を打ち出していく。クレムリンを支配していた米英金融資本の手先、オリガルヒの粛清を始めたのだ。エリツィンも金融資本もKGB出身のプーチンに騙されたわけである。西側では腹立ち紛れに「偽者説」を流す人もいる。
クレムリンへの従属を誓ったオリガルヒもいるが、少なからぬ富豪はロンドンやイスラエルへ逃げた。ウォール街と並ぶ金融の中心地、ロンドンのシティへロシア・マネーが流れ込むのは必然だが。その額の多さからロンドンは「ロンドングラード」と呼ばれたほどだ。
そのロンドンでナワリヌイの妻の父親はロシア人富豪の資産を管理している。
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