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「コロナ抗体『2〜3か月で激減』衝撃データ 再感染リスクは」
(NEWSポストセブン 2020/7/3)
https://www.news-postseven.com/archives/20200703_1574895.html
「パンデミック(感染症の世界的大流行)は加速している」。WHOのテドロス事務局長は6月中旬、そう表明した。
新型コロナウイルスの再拡大が止まらない。週100万人規模で感染者が増え、6月末には全世界の感染者は1000万人、死者は50万人を超えた。
中国、ドイツの一部都市では、ロックダウンが再び始まった。日本でも、緊急事態宣言が解除された後に各地でクラスターが発生し、東京都では連日50人前後の新規感染者が出る事態が続く。感染経路が追えない感染者も多く、再び外出制限が必要になる懸念もぬぐい切れない。
そんな中、新型コロナウイルス発生地の中国で衝撃的なレポートが発表された。
「新型コロナの抗体は2〜3か月経つと急激に減少する」
6月18日、英医学誌『ネイチャー・メディシン』に中国・重慶医科大学などの研究チームによる論文が掲載された。
「抗体とは、体内に入ってきたウイルスなどの病原体を排除するために作られる『免疫たんぱく質』のことです。その抗体が病原体を攻撃する仕組みを免疫と呼びます。一度感染すると体内に抗体が作られるので、再感染しない、もしくは感染しても重症化を抑えられるとされていました」(医療ジャーナリスト)
研究チームは、今年4月上旬までに重慶で新型コロナに感染して症状が出た患者37人と、症状が出なかった患者37人について、抗体の量の変化などを調査した。
それによると、感染後しばらくして作られる「IgG抗体」が80%以上の人で検出された。しかし、退院から2か月後には、抗体が検出された人のうち、症状があった人の96.8%、無症状の人の93.3%で抗体が減少したことが判明した。減少割合は、半数の人で70%を超えたという。
予防医療学が専門である新潟大学名誉教授の岡田正彦さんが説明する。
「抗体には侵入物を包み込む働きをするもの(中和抗体)とそれ以外とがあります。どちらも重要ですが、今回の論文では、ウイルスを包み込む中和抗体の量が、症状があった人の62.2%で、無症状者の81.1%で減ったとされます。
たとえば、麻疹の抗体は生涯にわたってあまり減少せず、免疫が持続します。だから麻疹は一度感染して抗体ができると、再感染しにくい。しかし、新型コロナはそういうわけではないということでしょう」
国際医療福祉大学病院内科学予防医学センター教授の一石英一郎さんが続ける。
「新型コロナの抗体が減少する理由はよくわかっていません。ただ、同じRNAウイルスであるインフルエンザの場合も同様に減少します。また、感染者の年齢によって、抗体の下がり具合は異なるようです。
今回の研究結果の通りに抗体が減少するなら、再感染のリスクが高いことになります。特に若年者の抗体が消えやすいとされるので、若者の再感染に対し警戒が必要です。無症状の若者がウイルスを蔓延させる危険性があります」
感染が広がる中で、注目されてきたのが「集団免疫」という考え方である。
それは、免疫を持つ人が一定の割合に達すると感染拡大に歯止めがかかるというものだ。ただ、収束のためには、全体の60%程度の人が免疫を持つ必要があるとされ、短期間では難しいのが実情である。
「スウェーデンでは、都市封鎖や経済活動の制限を行わず、集団免疫戦略をとり続けてきました。そのため多くの感染者が出ましたが、それでも6月時点での抗体保有率はわずか6%前後にすぎません。
そもそも、今回の中国の研究結果を見れば抗体は数か月で消える可能性があるので、スウェーデンの取り組みは“労多くして功少なし”だったかもしれません」(前出・一石さん)
独自路線を歩むスウェーデンは世界中からの注目を集めてきたが、結果的には感染率、死亡率ともにアメリカと並び、世界最悪レベル。集団免疫戦略が失敗の様相を呈している理由は、「抗体の消滅」にあるのかもしれない。
※女性セブン2020年7月16日号
------(引用ここまで)---------------------------------
予想された通りの結果です。
「集団免疫」に頼った国、スウェーデンや日本は、これからその高い代償を
払うことになるでしょう。
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