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なぜか、ウィキの風邪の項目が紹介されていないので、以下に要点をまとめて紹介します。[]内は小生のコメントです。
風邪(かぜ、common cold, a cold)とは、原因の80-90%がウイルスの上気道感染症であり、主な影響は鼻に現れる。 喉、副鼻腔、喉頭も影響を受ける可能性がある。 症状はたいてい感染後二日以内に発生する。 症状としては、咳、咽頭痛、くしゃみ、鼻水、鼻閉、頭痛、発熱、嗄声などが現れる。 患者の多くは回復まで大抵7-10日間を要し、一部の症状は3週間まで継続しうる。 他に健康に問題がある患者は、肺炎に進行する可能性がある。
多くの場合、単に風邪と言えば急性上気道炎(普通感冒)を指し、西洋医学では「かぜ症候群」と呼んでいる[「風邪」だけで症候群syndromeの意味を含みますから「かぜ症候群」という英語はありません]。 俗称として、消化管のウイルス感染によって、嘔吐・下痢・腹痛など、腹部症状と上記全身症を来した状態を、「感冒性胃腸炎」「お腹の風邪」と呼ぶこともある。
成人は平均して年間2-3回の風邪に罹患し、児童ではそれ以上である。 風邪に対してワクチンはない。 最も一般的な予防法は、手洗いの実施、洗っていない手で目・鼻・口を触らない、病人と同じ空間に居ない事である。 いくつかの根拠は、マスクの使用を支持している。
風邪の原因となるウイルスには数百種類以上もの血清型が存在し、毎年のように新たな型のウイルスが出現するため、風邪に対するワクチンや特効薬の開発は、絶望的な状況である。
1. 病原体
原因の7-8割がウイルスである。
ライノウイルス (30%-80%)。
普通感冒の原因ウイルスのひとつである。
くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどが主症状で、年齢を選ばない。
コロナウイルス (15%)
冬に感染しやすい。
インフルエンザウイルス (10%-15%)
英語では "flu" とされる。
アデノウイルス (5%)
夏に流行。プールで感染するプール熱として知られる。
パラインフルエンザウイルス
インフルエンザウイルスとは別のウイルスである。
喉頭と下気道に感染しやすい。子供がかかる場合が多い。
RSウイルス
小児発症の原因病原体として最多であり、気管支炎や肺炎を起こしやすい。 乳幼児は重症になる場合もある。 冬の感染が多い。
エンテロウイルス
下痢を起こしやすい。 夏に流行する。[「お腹の風邪」の主原因]
他にもあらゆるウイルス、マイコプラズマ、クラミジア、細菌が風邪の原因となり、その数は200種類以上といわれる。 風邪となる病原は非常に多く、またライノウイルスを例に挙げると、数百種類の型が存在するためワクチンを作ることは事実上不可能であり、どのウイルスまたは細菌が原因なのか診断するのも困難である。
2. 鑑別疾患
病原となるウイルスまたは細菌が特定できた場合は、それらはそれぞれの疾患名で呼ぶべきであり、風邪という症状名で呼ぶのは適切ではない。 例えばインフルエンザウイルスによる風邪に関しては、特に症状が重いこと[が多いが、軽く済む場合もある]と、検査方法が確立していることから、原因が特定され、その場合は「インフルエンザ」という疾患名[病desease名]で呼ばれることとなる。
細菌性の感染かウイルス性の感染かは血液検査を行い、CRP値と白血球数を参考にする。[診断できないことも多い]
風邪の原因となるウイルス・細菌の種類は極めて多く、原因が特定されない場合が多いが、原因が特定できた場合においては、その原因によって疾患名が確定する。また「風邪は万病の元」と言われるが、あらゆる疾患の初期症状は「風邪」として片づけられることも多く見られる。 そして疾患が進むと、風邪症状の範疇には収まらない、その疾患の特有の症状が発現することになる。
このため、数日で軽快しない場合は、「あらゆる疾患」が鑑別にあがる。[鑑別の一つの方法がPCR検査である]
以下にあるのはその一部分である。
経過が短いもの(経過が短いものは急速に増悪し、治療が間に合わないこともある)
インフルエンザ
急性喉頭蓋炎
咽頭後壁膿瘍・口底蜂窩織炎
髄膜炎・脳炎
心筋炎
レミエール症候群(細菌性頸静脈炎)
慢性骨髄性白血病急性転化
糖尿病性ケトアシドーシス
経過が長いもの(正しい診断にいたるまで時間がかかることがある)
マイコプラズマ感染症
クラミジア感染症
肺結核・非結核性抗酸菌症
百日咳
亜急性甲状腺炎
伝染性単核球症
扁桃周囲膿瘍
組織球性壊死性リンパ節炎(菊池病)
感染性心内膜炎
心不全→心臓喘息
気管支喘息
アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)・夏型過敏性肺臓炎
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
リウマチ性多発筋痛症・RS3PE
巨細胞性動脈炎…原因不明の発熱、頭痛など感冒類似の症状がみられる。
原田病…感冒様症状に続きぶどう膜炎を発症する。
3. 感染経路
[かぜ]病原体の感染経路には、以下の3種類がある。
空気感染(飛沫核感染)
直径5µm以下の微小飛沫核となって長時間空中を浮遊し、空気の流れによって広範囲に伝播される感染様式で、空調設備のある個室への隔離や特殊なマスク(N95マスク)の着用が必須とされる。
飛沫感染
直径5µm以上の飛沫粒子となって飛散し、約1m の距離内で濃厚に感染を受けるもので、通常のマスク装着による飛沫予防策も有効とされている。
接触感染
手洗いの励行は勿論、病原体に応じて手袋・ガウンなどの使用、聴診器など器具の共用禁止、消毒薬の使用、個室隔離など、様々な接触伝播経路における予防策が必要となる。
4. 診断
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、以下のケースでは医療機関に受診すべきと勧告している。
・体温が摂氏38度以上の場合
・症状が10日以上継続する場合
・症状が深刻か、普通でない場合
風邪の多様な症状は、様々な病因によって発生し、稀に淋病が喉粘膜に発生することでも、風邪によく似た症状が出る。 この他にも風邪と紛らわしい初期症状を示す病気は数多くあり、これらを風邪として扱ってしまいがちなことが「風邪は万病のもと」と言われる所以となっている。
風疹、麻疹、流行性耳下腺炎などは、症状が非常に特徴的であり、疾患名が特定しやすいので、いわゆる風邪には含めない(ただし流行性耳下腺炎は、俗に『おたふくかぜ』と称する)。
5. 治療
一般に7日から10日で治癒する。 快癒させる薬はない。
東洋医学でも西洋医学でも、安静にして睡眠をしっかり摂ることは、風邪の治療に一番良い。
東洋医学と西洋医学とでは、健康や病気に関する考え方が異なる部分が多く、風邪の場合の予防法・治療法にも差異が見られる。 特に顕著なのは、東洋医学では「身体を温める」のに対して、西洋医学では「身体を冷ます」と、まさに正反対である。[この表記は間違いで、東洋医学でも身体を冷ますことがあります。 ウィキ日本語版にはこのあと、東洋医学的風邪治療法が30行ほど続きますが、実際の東洋医学では、病気の外因には風邪(ふうじゃ)、寒邪、暑邪、湿邪、燥邪、火邪の六邪があるとされ、これらの組合わせにより「かぜ」の諸症状が生じると考えます。 「ふうじゃ」は原因の一つにしか過ぎませんし、治療法も多岐に渡ります]
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「ただの風邪」の「恐ろしさ」がお分かりになっていただけたでしょうか?
結論は、「ただの風邪」と侮らず、しっかり休んで(治癒に7日から10日も掛かるんでっせ!)、「ただの風邪じゃない?」と感じたら、医者に行こう!ということです。
そのためには、「ただの風邪で仕事を休むな」という風潮を撲滅しなければなりません。 また医療機関はその風邪がどの程度悪質なものであるか、PCRも含めてしっかり検査できる体制を作らねばなりません。 必要に応じて「隔離」することもやむを得ませんが、感染者が快適に過ごせる環境の整備も必要です。 (新コロは”自宅待機”的対応で十分であるように思いますが、東京では単身家庭も多く、本人の希望があればホテル的施設に滞在できるような対応がベストかと。)
また高齢者などには格別の配慮が必要になります。
少なくとも日本においては、「新型コロナウイルス」は感染率(全然アテにならない)や死亡率(いくらか参考になる)、総死因死亡数(これが操作されていたら……何もかも机上の空論になる)から見て、過去のコロナウイルスと大差なく、「ただの風邪」または通常のインフルエンザに対する対処で十分で、「防御のための」マスクは不要(感染者はしたほうが良い)、ソーシャルディスタンスも自粛も不要、ということです。
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