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「スウェーデンで何があったの?!私達が日本へ帰らざるを得なくなった理由」
(ジャズピアニストがスウェーデンで教会音楽家になった! 2020/4/5)
https://ameblo.jp/eriko-n624/entry-12587548006.html
みなさん、こんにちは。
今日はタイトルにある通り、何があったのかお話しさせて頂きます。
昨日、急遽日本に帰って来ました。
日本に帰ると決心し四日後の事でした。
やっと掴んだ夢、明るい未来、抱負を描き移住したばかりの私達に何が起こったのかと言いますと。。。
コロナに対し特に何の対策もしないまま放置し続けるスウェーデン政府。
自己責任に訴えかけるやり方です。
でも、それでは国民人1人1人の認識が余りにも違いすぎるので、統制が取れるわけもなく、ただただ爆発的に感染者と死者が増え続け、普段からパンク気味の医療体制が、更にパンクしています。
そして、私の職場の教会。
同じ地区内の教会をいくつか管理していて、私も指定された場所へ仕事へ行くと言う流れで働いていました。
しかし、政府が何も言わないので、前回のブログの記事でも触れたよう、ミサや結婚式、洗礼式、葬式を中止する事なく、いつも通り開催していました。
政府は、“50人以上の集会は禁止”したものの、普段からその人数は集まらないので、いつもと変わりない日常でした。
しかし、そのミサなどがクラスターに繋がる条件を見事に満たしているのです。
換気の悪い教会、皆で聖歌を歌い、一つのワイン、割られたクラッカーを素手で回し使い、そしてその後はお茶会。
だいたい全て終わるまで2時間から3時間。
私は自分が妊娠中という事もあり、その様な環境では感染が広がるという懸念、仕事へ行くのが怖いと言うことを、上司やボス、スケジュール管理の方に何度も訴えてきました。何か他に方法はないのか?と。
しかし全く相手にされず、
“また他の人にも相談してみるけど、えりこは、いつも通り仕事のスケジュールに入ってるからそれは忘れないでね”と。
そして、ならば政府が何かしっかり舵を取ってくれれば環境を改善する事は出来ないのかと、前回の記事にも書いたよう政府に声が届く事を祈り、Facebookにハッシュタグで現状を訴える記事など掲載するなどとにかく何が出来るのか分からなかったけど、思い付くことは色々してきました。
しかし、そのFacebookの記事を見た信頼していた上司から信じられない差別発言を受けました。
“移民が教会や政府に不満を言う権利はない。あなた達はこの国にとってただのゲスト(お客様)だ。せめて、五年働いてその間納税し続けてから意見しろ。嫌なら今すぐ出て行け”
と。ショックで言葉を失いました。
そして、再三に渡り、Facebookに書いた記事を消すようプレッシャーを掛けられ続けました。私達は自分個人のページに書いただけです。
この一連の事があり、もうこの環境で仕事を続けるのは無理だと思いました。
子供を守れない。
私には辞めるか、リスクを犯し働き続けるかの二択しかありませんでした。
私は自主退職を選びました。
私の元職場の教会は未だにミサを続け、子供のコーラス隊も参加するなど積極的に行事を続けています。私がその伴奏を昨日する予定でした。
そして、50人以下の制限の目を潜るために、マットや水筒を持ってみんなでエクササイズしよう!教会に集合!
などと、人が集まることを止めようとはしません。
親友や、同じ建物の住人達にもコロナに感染した人が数名います。
しかし、病院に行っても特に治療されず帰されるだけで、自宅のベッドで寝るしかありません。
もう症状が出始めてから特に治療もされないので、1ヶ月も経ち、色んな症状を行ったり来たり、肺が痛く、熱く、咳が止まらず、話す事もままならないようです。
様子を聞いてきましたが、明らかに風邪でもインフルエンザでもないです。
そして私達も飛行機がいつ飛ばなくなるかも分からず、もし患っても治療も受けられないので、とにかくコロナに感染するまでに何とかして帰らなければと四日で荷物をまとめ引き返してきました。ほとんどの物を捨てざるを得ませんでした。
現在の感染者数はもう7000人に届きそうで、死者も450人超えました。
そして、検査もしてもらえず帰されるだけなので、実際はもっといると推測れます。
人口は日本のわずか十二分の一です。
この様な経緯があり帰ることを決めざるを得ませんでした。
この時期にしかも妊婦で飛行機に乗ることは本当に怖かったですが、仕方ありませんでした。
しかし、私達が去る事を急に決め、助けてくれた友人達、一緒に泣いてくれたスウェーデン語の先生、空港まで送ってくれた恩師達、私達はもちろんですがスウェーデンの人達をも嫌になった訳ではありません。
どこの国にも色んな人がいるわけで、自分の思い通りにならない事なんて沢山あるわけで、しかし、今回は命に関わることだったのでこう言う決断をしました。
今は空港で検査を受け、二週間の隔離期間中です。とにかくコロナに感染してない事を祈ります。
移住したので、日本での生活基盤はゼロですから、また少しずつ夫婦2人でお腹の赤ちゃん守る為に基盤を作り直していきます。
皆様も本当にお気を付けて。
ただの風邪なんかじゃありません、インフルエンザでもありません、そして、自分の大事な人を守るには家にいる事が一番の道だと思います。うつし、うつされなければ、感染を抑えることは出来ます。
日本も色々大変で課題が沢山あるのは理解しています。しかしこの国には声を上げる自由があると信じています。そして、政府を疑う事は、何も特別な事でも批判される事でもありません。
実際、妊婦さんや、その声に賛同した方達が声を上げたことによって、妊婦さんへの新たなガイドラインも発表されました。
そしてもちろん世界情勢も大切ですが、まずは自分の住んでいる国に関心を向け、盲目的にならず冷静に自分の国で起こっている事を見つめること、間違っていると思う事には声をあげる勇気が、大切だと思いました。
国籍や、住んでいる期間、老若男女、納税の有無は関係ないと思います。
本当に厳しい1ヶ月間でした。
移住出来た時は、こんな事になるとは夢にも思わず、ただただ明るい未来希望に満ち溢れていました。本当に夢が叶って嬉しかった。
最後に、
ここに1組の日本人夫婦が異国の地で奮闘した事、戦おうとした事、事実として知ってもらえると嬉しいです。
長い文になりましたが、読んで下さってありがとうございました!
衣利子
-------(引用ここまで)-----------------------------------------------------
西田衣利子さんは、関西を中心にライブ活動をするジャズ・ピアニストでしたが、
2017年に音楽を学ぶためスウェーデンに留学。
昨年、学校を卒業し、就労ビザを取り、教会の演奏家として働き始めた矢先、
新型コロナが流行し始め、お腹の子供を守るためにも、
何の対策も取らないスウェーデンから急遽帰国したとのこと。
帰国後、2週間の隔離期間を経て、帰宅。
幸い、PCR検査はご夫婦とも陰性だったということです。
スウェーデンは日本以上に未検査、無対策の国で、感染者も死者も急速に増えているようです。
ようやく生活にも慣れ仕事も始めたのに、まことに残念なことですが、
帰国したのは正しい判断だったと思います。
新型コロナをなめるとどうなるか、まもなくはっきりするでしょう。
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