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株価29年ぶりバブル後高値更新 もう飛び交う2万6000円の声
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/281014
2020/11/09 日刊ゲンダイ
バブルはいつかはじける(C)日刊ゲンダイ
日経平均株価が6日ついにバブル崩壊後の最高値を更新した。1991年11月以来、実に29年ぶりの高値だ。株価は4営業日続伸。6日の終値は、前日比219円95銭高の2万4325円23銭だった。
世界同時株安に直撃され、3月に1万6552円まで下落した日経平均は、わずか7カ月で急回復した格好だ。
株価が上昇した直接の原因は、アメリカ大統領選の大勢が決したこと。先行きに対する不透明感が後退し、幅広い銘柄が買われた。
しかし、バブル崩壊後の最高値をつけた最大の要因は、日米欧の金融緩和の結果、あふれた投資マネーが株式市場に流れ込んでいることだ。
「世界的な規模でジャブジャブとなっている投資マネーは、行き場を失い、株式市場に集中している状態です。もともと投資先の2本柱は“株式”と“債券”です。株か債券か、どちらか有利な方に投資するのが基本です。でも、ゼロ金利のため、債券を買っても儲からないので投資資金は株に殺到している。株を買うかどうか、本来、企業業績がもうひとつのモノサシになるのですが、他に有利な投資先がないので、多くの投資家は企業業績に目をつぶっている。たとえ下がっても、日銀とGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が買い支えてくれるという安心感もあります。実体経済と乖離し、バブル化しているのは間違いありません」(経済評論家・斎藤満氏)
実際、企業業績はまったく回復していない。上場企業の9月の中間決算は、平均すると前年同月比4割減益になると推計されている。資産価値を評価基準にした場合、適正株価は2万2000円程度とも試算されている。
しかし、株式市場では早くも「2万6000円」の声が飛びかっている。バブル崩壊後、2万4000円台が「上値の壁」となってきたが、この壁を突破すれば、一気に2万6000円に届くと期待が高まっている。
「日経平均株価は、なかなか下がらない状態になっています。安くなると公的資金が買い支えている。外国人投資家は、安くなったら買おうと“買い場”を探っていたが、もう諦めているくらいです。もし、下落するとしたら、新型コロナウイルスの感染が急拡大し、3月のころのように投資家の目が企業業績に向き始めたり、アメリカの混乱が拡大した時でしょう。いずれにしろ、株価は経済実態を映さなくなっています」(斎藤満氏)
いつか、バブルははじける。
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