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中国でブラジル鶏肉からコロナ検出 日本の食卓に迫る危機
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/277303
2020/08/15 日刊ゲンダイ
冷凍で感染力をキープ（ブラジル・リオデジャネイロのマーケットに陳列されている冷凍鶏肉「オーロラ」）／（Ｃ）ロイター
「ギョッ」とした人もいるはずだ。中国・深圳市は１３日、ブラジルから輸入した冷凍の鶏手羽肉について、肉の表面を検査した結果、新型コロナウイルスが検出されたと発表した。市の保健当局は、肉や海産物などの輸入食品を慎重に扱い、感染リスクの軽減を呼び掛けている。
ブラジルからの鶏肉といえば、日本も大量に輸入している。財務省の貿易統計によると６月の鶏肉の輸入量約５万トンのうち、ブラジルからは約４万トンとダントツだ。
ブラジルはコロナ感染者が３００万人超と世界２位の感染大国。日本の食卓もヤバいのではないか――。中国では６月から主要港に入荷する肉や海産物のコンテナについてコロナの検査を実施している。日本はどう対応しているのか。厚労省に聞いた。
「中国のように輸入食品についてコロナウイルスの検査は行っていません。欧米諸国も同様だと承知しています。ＷＨＯ（世界保健機関）は、食品から感染する科学的根拠はないとの見解を示しています」（輸入食品安全対策室）
ＷＨＯの見解に従い、食品感染を問題にしていないようだが、現に中国では輸入食品からコロナが検出されている。もっと警戒した方がいいのではないか。ハーバード大学院卒で医学博士・作家の左門新氏（元ＷＨＯ専門委員）はこう言う。
| 冷凍で感染力キープ |
「新型コロナウイルスは、生きた生物の細胞に入り込んで増殖していくので、死んだ鶏の肉では増えません。この点が食肉で増える細菌と違う点です。コロナは半日〜２、３日、長くて１週間で失活（感染力がなくなること）するのですが、深圳で発見されたウイルスは、冷凍肉なので失活しなかったと思われます。この肉を解凍し、火を入れるまでの間に、失活していないウイルスが口に入ったり、皿や包丁に付着して感染を広げる可能性はあり得ますが、非常にまれなケースだと思います」
ＷＨＯも「食品から感染しない」と言っているわけではない。注意した方がよさそうだ。
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