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2022年7月13日 19時57分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/189336?rct=national
東京電力福島第一原発事故を巡り、旧経営陣が津波対策を怠ったことで東電に巨額の損害が生じたとして、株主が勝俣恒久元会長(82)ら5人に会社への22兆円の損害賠償を求めた株主代表訴訟の判決で、東京地裁(朝倉佳秀裁判長)は13日、勝俣元会長ら4人に計13兆3210億円の支払いを命じた。
4人は勝俣氏のほか清水正孝元社長(78)、原発の安全対策の実質的な責任者だった武藤栄元副社長(72)、その上司だった武黒一郎元副社長(76)。原発事故で旧経営陣の過失を認定した司法判断は初めてで、裁判の賠償額としては過去最高とみられる。
争点は、旧経営陣らが大津波を予見し、対策によって事故を防げたか。判決は、政府の地震調査研究推進本部が2002年に公表した地震予測「長期評価」と、これに基づき最大15.7メートルの津波の可能性を示した東電子会社の試算を「相応の科学的信頼性がある」と認定した。
その上で、08年7月に試算の報告を受けた武藤氏が長期評価の信頼性を疑い、土木学会に検討を依頼して見解が出るまでの間、津波対策を放置したことを「対策の先送りで著しく不合理だ」と指摘。武藤氏の判断を是認した武黒氏に加え、09年2月の「御前会議」で敷地高を超える津波襲来の可能性を認識したのに対策を指示しなかった勝俣、清水両氏についても、取締役の注意義務を怠ったとした。
原子炉建屋や重要機器室に浸水対策を行っていれば「重大事故を避けられた可能性は十分にあった」と判断。対策には約2年の工期がかかるとし、10年に取締役に就いた小森明生元常務については賠償責任を認めなかった。
賠償額の内訳は▽廃炉費用1兆6150億円▽被災者への賠償金7兆834億円▽除染・中間貯蔵対策費用4兆6226億円。
旧経営陣側は、長期評価には異論もあり信頼性がなく、防潮堤以外の津波対策は当時、一般的な知見ではなかったと主張していた。
株主側は12年3月に提訴。弁論は62回にわたり、裁判長はこの間に3回交代した。昨年10月には原発事故の責任が問われた裁判としては初めて、裁判官による現地視察が行われた。
東電は「個別の訴訟に関することは回答を差し控える」とした。被告5人はコメントを出していない。
◆「安全意識や責任感が根本的に欠如」 裁判長が東電を批判
「7カ月かけて書いた判決です。最後までしっかり聞いてください」。朝倉佳秀裁判長は前置きしてから判決理由を読み上げた。
約40分にわたる判決言い渡しで、朝倉裁判長は時に語気を強めながら、旧経営陣の主張を次々と退けていった。「(東電は)有識者の意見のうち、都合の良い部分をいかに利用し、都合の悪い部分をいかに無視し、顕在化しないようにするかと腐心してきた」
さらに「被告らの対応は東電内部では当たり前の行動だったかもしれないが、原子力事業者としては安全意識や責任感が、根本的に欠如していた」と厳しく批判した。
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