何年か前に米国の大統領だか英国の首相だかの出身を調べると
すべて一人に収れんするとの情報が（地味に）出ていたことを
覚えているかたもあろう。
　
　要するに金がかかり、大小の謀略が渦巻く「選挙」などとい
うものはもともと虚構だということである。

下々の納税者をおとなしくさせておくためのツールだ。

日本でも同じ県出身者や同じ血縁の首相ばかり出現しているの
はご承知の通りで、ポッと出の人間などにはこの世界の「政治
社会」に進出することは基本的に出来ない仕組みになっている。
ちから（金、兵器、情報、姻戚）がなければ「政治」は出来ない。
ちからに忠誠を誓うことがなければ「政治」に参加はできない。
「選挙制度」概念が発明されてからこの制度は長い間悪用されて来た。

　そういう世界に多少とも変化をもたらす事が出来るかどうか
が今回の米国大統領選挙だ。
我々にとって益のある変化が出て来るかどうかはともかく、少な
くともこれによって「選挙」というものの意味がはっきりわかった事は非常に大きい。