○すなわち民主主義は民衆によって腐敗させられるのである。 スラヴォイ・ジジェク (スロベニアの哲学者) 秋田県では「おらがムラから自民党総裁・総理大臣が誕生した」と狂喜し、銅像を建てる計画があるそうだ。しかし、その政治家が何を考え、どのような政治を行ってきたか、どれほど自分たちを奈落に突き落とす背徳を行ってきたかを理解することもできないようだ。しかし、彼らには選挙権があり、次の選挙でも自分たちを絞め殺そうとする背徳者を必死に応援することだろう。そして更に首を絞められるわけだ。以下、事実上の「発禁本」となっている名著から引用__ ______________________________________________ __「略奪者のロジック2 –新世紀ファシズムを抽象する219の言葉たち」__ http://ameblo.jp/souldenight/entry-11719188150.html 最後の民主的な政治ユニットであった鳩山由紀夫と小沢一郎の失脚は官僚、報道、米国、財界など権益集団のクーデターによるものである。一般国民はあまりにも無知であるため、功績(対日改革要望書の破棄)を評価するどころか、そもそも既得権益が何かという理解すら覚束ない。トクベツカイケイも、ザイセイトウユウシも、ガイカクダンタイも、ナイセイカンショウも、意味化も観念化もできないのであり、搾取されているという自覚すらもなく、鳩山・小沢の敗北は、つまるところ民度の敗北であったのだと思う。 我々は意思決定が代表議会によるものだと錯誤しているのだが、そもそも法案群は米国を触媒とする多国籍企業が策定した「日米投資イニシアティブ」や「日米経済調和対話」をプロトタイプ(原型)とするのであり、さらには「日本経団連政党評価表」によって執拗に調整されるのであり、すなわち国政議会とはセレモニーであり、民主主義とはフィクションに過ぎない。この体系は「ファシスト不在のファシズム」なのであり、不可視だが濃厚な資本の専制によって抑圧され続けているのだ。 ○民衆がものを考えないということは、支配者にとっては実に幸運なことだ。 アドルフ・ヒトラー (ドイツの政治家) 小泉純一郎率いる自民党は、2001年に外資比率50%を超える企業群の献金を解禁している。つまり外国人の意向を反映した法制度を整備することにより、その達成度に応じてインセンティブ(成功報酬)を獲得するモデルを構築したのであり、すなわち売国をビジネスモデル化したのであり、この前提において、彼らの支持者は例外なく売国者もしくは極度の低知能者なのだと思う。 ○この騒動が教える教訓 - 金は人にどんなことでもさせる。ゲーリー・ワイス(米国のジャーナリスト) クズは自民党だけに限らず、補完勢力である与野党の主要者もほぼ全員が支配グループの飼い犬であり、彼らの関心事は国民利益などではなく、対価報酬と地位の確保であることは語るまでもない。むしろそれは「権力が腐敗しているのではなく、腐敗そのものが権力である」という人間集団の普遍原理であり、そのような非協力ゲーム的な社会本質が、我々を「ナッシュ均衡」(政治的選択性の喪失)に貶めているのだろう。 外国人投資家が労働者の非正規化を推進し、解雇規制を緩和し、多国籍企業群とそのステークホルダー(利害関係者)である富裕層に累計212兆円規模の税優遇を付与した挙句、生活保護という最後のセーフティ・ネットを取り払うなど、社会資本配分は機能不全であり、完全に狂っている。全ては市場原理主義のテクストに従い、整然と進捗しているわけだ。しかし、これは憲法に規定された生存権の否定であり、つまり「貧乏人は金持ちのために死ね」ということではないのか? ○市場原理主義は福祉国家の解体にあたり、その障害物となる民主的獲得物の一切を取り崩し、 制度基盤を弱体化させる。 レオ・パニッチ (カナダのヨーク大学教授) 政権与党とは、不正選挙あるいは捏造世論によって編成された権力ユニットである。彼らがTPP加盟による国家主権と経済市場の譲渡をミッションとし、民意や国益の実現ではなく、米国を触媒とする多国籍企業の利潤最大化を目論んでいることは明らかだろう。つまり清朝末期にロスチャイルド率いるジャーディン・マセソン商会の窓口として、国家資本を海外勢力に売り飛ばした「買弁」となんら変わりがないのだ。 安倍内閣は市場原理主義の第三世代改革を推進したのだが、その中核はTPPによる自由貿易であり、あらゆる参入障壁の撤廃であり、インフラ(公共資産)の全面的な民営化という新たな次元展開だ。つまり本質とは、「勝者総取り」というイデオロギー(社会構想)の純粋な表明に他ならない。繰り返すが、この国において政治者は、外国資本が要求する制度改革の達成度によってインセンティブ(成功報酬)を授与されるシステムであり、おおよそ法案は国民の福祉や利益ではなく、資本利潤の最大化を目的として施行されるのである。 ・・・ ______________________________________________
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