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「事件」直後に撮影された映画『南京』に、「虐殺」を思わせる場面がない
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/451.html
投稿者 中川隆 日時 2020 年 10 月 08 日 02:43:37: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 南京大虐殺の証拠〜当時の記録映像と生存者の確実な証言 投稿者 中川隆 日時 2020 年 10 月 07 日 07:03:03)

「事件」直後に撮影された映画『南京』に、「虐殺」を思わせる場面がないことを「否定」の材料にしようとする方も存在します。しかし、映画『南京』のカメラマンであった白井茂氏自身が次の記録を残していることからも、この映画をそのような材料として使うのは無理なことでしょう。


白井茂氏『カメラと人生』より
  中山路を揚子江へ向かう大通り、左側の高い柵について中国人が一列に延々とならんでいる。何事だろうとそばを通る私をつかまえるようにして、持っているしわくちゃな煙草の袋や、小銭をそえて私に差出し何か悲愴なおももちで哀願する。となりの男も、手前の男も同じように小銭を出したり煙草を出したりして私に哀願する。

 延々とつづいている。これは何事だろうと思ったら、実はこの人々はこれから銃殺される人々の列だったのだ。だから命乞いの哀願だったのである。それがそうとわかっても、私にはどうしてやることも出来ない。一人の人も救うことは出来ない。


 柵の中の広い原では少しはなれた処に塹壕のようなものが掘ってあって、その上で銃殺が行われている。一人の兵士は顔が 真赤に血で染まって両手を上げて何か叫んでいる。いくら射たれても両手を上げて叫び続けて倒れない。何か執念の恐ろしさを見るようだ。

 とにかく家財道具から何から町の真中にみんな置きっぱなし。

 まだ城内ではどっか隅の方で兵隊は戦っていた。音がしたり、なにか気配があった。ぼくらは司令部の命令で南京銀行の三階へ陣取った。みんな、見当つけてピストル一挺持って探索に出かける訳だ。いつやられるか分からない。銃殺しているところだとか、いろんなところを見た。

 翌日から少し撮影を始め、飛行機の落ちていくのを撮影したり何かしている内に、松井石根の入城式になった。向うの住民も手を振って迎えている。しょうがないから手を振りまわす。メイファーズ( 没法子=どうしょうもない)というわけだ。

 見たもの全部を撮ったわけではない。また撮ったものも切られたものがある。

 さきの延々と並んでいる人たちに対し、兵隊が一人ぐらいしか付いてない。逃げ出したらいいだろうと思った。そうかと思うと、町の真中で、向うが川の所に、こっちへ機関銃一挺据えてある。兵隊一人で。で、向うに百人ぐらい群集がいる。

 あんなものは、一人か二人犠牲になったならば、みんな逃げ出せたと思う。それでも逃げないのはやっぱり、機関銃の前で怖いのか、逃げないのである。

 よく聞かれるけれども、撃ってたのを見た事は事実だ。しかし、みんなへたなのが撃つから、弾が当ってるのに死なないのだ、なかなか。そこへいくと、海軍の方はスマートというか揚子江へウォーターシュートみたいな板をかけて、そこへいきなり蹴飛す。水におぼれるが必ずどっか行くと浮く、浮いたところをボンと殺る。揚子江に流れていく。そういうやりかただった。


 戦争とはかくも無惨なものなのか、槍で心臓でも突きぬかれるようなおもいだ、私はこの血だらけの顔が、執念の形相がそれから幾日も幾日も心に焼付けられて忘れることが出来ないで困った。私は揚子江でも銃殺を見た。他の場所でも銃殺をされるであろう人々を沢山見たが余りにも残酷な物語はこれ以上書きたくない。これが世に伝えられる南京大虐殺事件の私の眼にした一駒なのであるが、戦争とはどうしても起る宿命にあるものか、戦争をやらないで世界は共存出来ないものなのだろうかとつくづく考えさせられる。
(同書 P137〜P138)  

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コメント
1. 中川隆[-10976] koaQ7Jey 2020年10月08日 02:46:21 : jtp6VypvpQ : a1FaSjRBSkN5U0E=[17] 報告
​ @朝川遥華
「事件」直後に撮影された映画『南京』に、「虐殺」を思わせる場面がないことを「否定」の材料にしようとする方も存在します。しかし、映画『南京』のカメラマンであった白井茂氏自身が次の記録を残していることからも、この映画をそのような材料として使うのは無理なことでしょう。


白井茂氏『カメラと人生』より
  中山路を揚子江へ向かう大通り、左側の高い柵について中国人が一列に延々とならんでいる。何事だろうとそばを通る私をつかまえるようにして、持っているしわくちゃな煙草の袋や、小銭をそえて私に差出し何か悲愴なおももちで哀願する。となりの男も、手前の男も同じように小銭を出したり煙草を出したりして私に哀願する。

 延々とつづいている。これは何事だろうと思ったら、実はこの人々はこれから銃殺される人々の列だったのだ。だから命乞いの哀願だったのである。それがそうとわかっても、私にはどうしてやることも出来ない。一人の人も救うことは出来ない。


 柵の中の広い原では少しはなれた処に塹壕のようなものが掘ってあって、その上で銃殺が行われている。一人の兵士は顔が 真赤に血で染まって両手を上げて何か叫んでいる。いくら射たれても両手を上げて叫び続けて倒れない。何か執念の恐ろしさを見るようだ。

 とにかく家財道具から何から町の真中にみんな置きっぱなし。

 まだ城内ではどっか隅の方で兵隊は戦っていた。音がしたり、なにか気配があった。ぼくらは司令部の命令で南京銀行の三階へ陣取った。みんな、見当つけてピストル一挺持って探索に出かける訳だ。いつやられるか分からない。銃殺しているところだとか、いろんなところを見た。

 翌日から少し撮影を始め、飛行機の落ちていくのを撮影したり何かしている内に、松井石根の入城式になった。向うの住民も手を振って迎えている。しょうがないから手を振りまわす。メイファーズ( 没法子=どうしょうもない)というわけだ。

 見たもの全部を撮ったわけではない。また撮ったものも切られたものがある。

 さきの延々と並んでいる人たちに対し、兵隊が一人ぐらいしか付いてない。逃げ出したらいいだろうと思った。そうかと思うと、町の真中で、向うが川の所に、こっちへ機関銃一挺据えてある。兵隊一人で。で、向うに百人ぐらい群集がいる。

 あんなものは、一人か二人犠牲になったならば、みんな逃げ出せたと思う。それでも逃げないのはやっぱり、機関銃の前で怖いのか、逃げないのである。

 よく聞かれるけれども、撃ってたのを見た事は事実だ。しかし、みんなへたなのが撃つから、弾が当ってるのに死なないのだ、なかなか。そこへいくと、海軍の方はスマートというか揚子江へウォーターシュートみたいな板をかけて、そこへいきなり蹴飛す。水におぼれるが必ずどっか行くと浮く、浮いたところをボンと殺る。揚子江に流れていく。そういうやりかただった。


 戦争とはかくも無惨なものなのか、槍で心臓でも突きぬかれるようなおもいだ、私はこの血だらけの顔が、執念の形相がそれから幾日も幾日も心に焼付けられて忘れることが出来ないで困った。私は揚子江でも銃殺を見た。他の場所でも銃殺をされるであろう人々を沢山見たが余りにも残酷な物語はこれ以上書きたくない。これが世に伝えられる南京大虐殺事件の私の眼にした一駒なのであるが、戦争とはどうしても起る宿命にあるものか、戦争をやらないで世界は共存出来ないものなのだろうかとつくづく考えさせられる。
 
(同書 P137〜P138)
__________

軍人がオールマイティであった軍国主義時代、日本人や中国人が皇軍兵士
の残虐行為を撮影することなど自殺行為に近かったようです。当時、陸軍は検
閲制度をもうけ「新聞掲載事項許否判定要領」で下記に該当する記事や写真は
不許可にしました(注2)。
 ・・・
(12)我軍に不利なる写真
(13)支那兵または支那人尋問等の記事写真中、虐待の感を与える虞(おそれ)
 あるもの
(14)惨虐なる写真、ただし支那兵または支那人の惨虐性に関する記事は差し支
 えなし

  これでは虐殺写真が残るはずがありません。残るのは「我軍に有利」なヤ
ラセ写真になりがちです。そのようすを南京安全区国際委員のマッカラム氏は
こう記しました。

 「1938年1月9日−難民キャンプの入口に新聞記者が数名やって来て、
ケーキ、りんごを配り、わずかな硬貨を難民に手渡して、この場面を映画撮影
していた。

  こうしている間にも、かなりの数の兵士が裏の塀をよじ登り、構内に侵入
して10名ほどの婦人を強姦したが、こちらの写真は一枚も撮らなかった(『南
京事件資料集1』青木書店、1992」

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