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ウクライナ苦戦の原因は「米国製兵器」の到着遅れ プーチン大統領“6.12勝利宣言”へ着々
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/305944
2022/05/30 日刊ゲンダイ
「ロシアの日」で戦果を誇るのか(ロシアのプーチン大統領) (C)ロイター/Sputnik
ウクライナに侵攻しているロシア軍が、戦力を集中させた東部地域で攻勢を強めている。ルガンスク州は、陥落寸前だ。6月中旬からウクライナ軍が反転攻勢に出るという見方があったが、状況が変わってきた。原因は、アメリカからの兵器提供が遅れていることだ。
◇ ◇ ◇
ロシア軍が前進しているのは、ウクライナ東部ルガンスク州だ。ロシア軍は29日、州の拠点都市セベロドネツクや、ドネツ川を挟んだ対岸に位置するリシチャンシクの制圧に向けた攻撃を一段と強化した。同州のガイダイ知事は「状況は著しく悪化している」と説明。27日にはSNSに、「(今後)撤退しなければならない可能性がある」と投稿していた。
つい1週間前まで、ウクライナ軍の抵抗で戦況は膠着しているとみられていたが、ここへきて、ロシア軍が攻勢に出てきた。原因の一つは“作戦変更”だ。
「当初、ロシア軍は東部ドンバス地方を広範囲に南北から挟み撃ちするつもりだったが、ロシアの支配地域に隣接する地域を小規模に包囲する戦略に転換。これが奏功したようだ」(軍事ジャーナリスト)
アメリカが「ミサイルシステム」提供を躊躇
もう一つの原因は、アメリカからウクライナへの武器提供が遅れていることだ。これまでウクライナがロシア軍を押し返してきたのは、欧米から供与される兵器が威力を発揮してきたからだ。ところが、ここへきて、アメリカが強力な武器の提供を尻込み。到着が予定より数週間も遅れる可能性が出てきている。
米CNN電子版(27日付)によると、ウクライナ側は、ミサイルの射程が数百キロにも及ぶ「多連装ロケットシステム」(MLRS)の提供を求めていたが〈バイデン米政権は数週間にわたり、このシステムを供与すべきかを決められずにいた〉という。結局、アメリカは提供する方針に転じたようだが、消極姿勢を取り続けた理由は、〈ロシアが挑発とみなし、米国に何らかの報復をする恐れがある〉からだという。
6月12日の節目に停戦に向かうのか
兵器供与の遅れは手痛い(ウクライナのゼレンスキー大統領)/(C)ロイター
確かに、ミサイルの射程が数百キロとなればロシア領内に到達するだけに、プーチン大統領が激怒してもおかしくない。
ただ、ウクライナ側は切迫している。クレバ外相は25日、ダボス会議の年次総会で「多連装ロケットシステム」について「切実に必要」とし「ぐずぐずしている間に大勢の人が毎日殺されている」と呼び掛けている。この、「多連装ロケットシステム」提供の遅れは戦況にどう影響するのか。国際ジャーナリストの春名幹男氏がこう言う。
「兵器供与を決定したからといって、即日、ウクライナ軍が利用できるようになるわけではありません。武器弾薬の運搬やウクライナ兵の習熟訓練など、一定の期間を要します。ただでさえ戦況が苦しくなっていますから、この数週間の遅滞はロシアにとって“好機”となる恐れがある。ただ、ロシアも兵員不足で、志願兵の年齢制限を撤廃するほど切迫しています。プーチン大統領も本音では早期決着を図りたいはず。6月12日(ロシアの日)の節目に、『東部2州を解放した』と国民向けに戦果を掲げる可能性はあるでしょう。ただし、それで停戦に向かうとは限りません」
ロシア軍は「6.12」に向けて、さらに攻勢に出てくるのかもしれない。
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