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巡洋艦「モスクワ」、沈没直前とされる画像が浮上 黒煙上げ傾く
https://www.bbc.com/japanese/61145738
2022年4月19日 BBCニュース
シャヤン・サルダリザデフ、レオ・サンズ(BBCニュース)
沈没直前のロシア黒海艦隊の旗艦「モスクワ」とされる画像
ロシア黒海艦隊の旗艦「モスクワ」が沈没する直前とされる画像や動画が、オンライン上に浮上した。
ロシア国防省は先週、「モスクワ」について、艦内で発生した火災により弾薬が爆発し、「艦体が重大な損傷を被った」と説明。母港セヴァストポリへの曳航(えいこう)中に、波が荒れていたため沈んだとしていた。
一方でウクライナ側は、対艦ミサイルで同艦を攻撃したとしている。
今回浮上した画像や動画に映る艦艇の形やデザインは、「モスクワ」と一致する。
これらはウクライナとロシアのいずれかの主張を直ちに裏付けるものではないが、当時、ロシアが主張するような嵐の気配はなかった。
動画と画像から分かること
オンライン上に浮上した画像などは、ウクライナが巡洋艦「モスクワ」を攻撃したと主張する日の翌日、4月14日に撮影されたとされる。
救助艇から撮影されたとみられる3秒間の動画では、艦艇が左側に大きく傾いているのが分かる。
艦艇の右隣には、ロシアのものとみられるタグボート1隻が確認できる。
艦艇からは黒煙が立ち上り、乾舷の一部は大きく破損している。
画像によっては、乾舷のほかの部分にも複数の穴が開いているのが分かる。艦艇に相当量の海水が流れ込んでいたことを示唆している。
また、艦艇に積まれていた救命ボートは全て使われたとみられる。
沈没原因のさらなる詳細は
ウクライナ側は、最近導入した同国製の対艦ミサイル「ネプチューン」2発を使った「モスクワ」への攻撃に成功したとしている。
ある米政府関係者は米メディアに対し、ウクライナ側の言い分を信じていると話した。
ロシアは、弾薬の爆発で艦体が損傷し、その後「荒れた海」が原因で沈没したと主張している。
シリア沖をパトロールするロシアのミサイル巡洋艦モスクワ(資料写真)
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BBCが海軍の専門家3人に映像を提示したところ、損傷がミサイル攻撃のものと一致するように見えるとの共通の見解を得られた。ただ、このほかの原因も考えられるのかどうかについては意見が分かれた。
英シンクタンク、国際戦略研究所(IISS)のジョナサン・ベンサム氏は、写っている艦艇はスラヴァ級巡洋艦で、「おそらく」ロシアの巡洋艦モスクワだと結論付けた。
ベンサム氏は、この巡洋艦が受けた目に見える損傷は、対艦ミサイル「ネプチューン」によるものに見えるとしつつ、現時点ではほかの原因を排除するのは不可能だと強調した。
「左舷の煙の跡は喫水線に近くにあるように見える。ネプチューンの特徴だと報告されているシースキミング(超低空飛行)が可能なミサイルを示しているのかもしれない。
燃料漏れ
元英海軍少将で駆逐艦を指揮したクリス・パリー氏は、艦艇の損傷はミサイル攻撃によるものだと確信しているとBBCに語った。
「船の側面がかなりギザギザに内側に破裂しているのがわかる」と、パリー氏は指摘。「艦内での爆発なら、内側ではなく、外側にめっきが突き出しているはずだ。これは(ミサイルの)貫通とその後に爆発があったことを示唆している。1発あるいは2発のミサイルが命中したのは間違いない」と述べた。
北大西洋条約機構(NATO)の司令官でもあったパリー氏は、大きな煙が上がったのは、ミサイル攻撃により艦内に保管されていたミサイルに穴が開き、甲板に沿って燃料が漏れて壊滅的な火災が起きたためだとした。
「甲板が完全に変形し、船全体が燃え尽きているように見える。燃料が甲板に沿って船尾の方まで流れたのだろう」
弾薬の爆発
英王立防衛安全保障研究所(RUSI)の軍事専門家、シッダールト・コウシャル氏はBBCに対し、「対空砲の弾薬が積まれていた場所」で主に火災の被害が見られると指摘した。
「最初の攻撃で発生した火災によって、対空砲の弾薬に火が付いたというのが、1つの有力な仮説だ」
ロシアの巡洋艦モスクワは12日に黒海(Black Sea)を航行しているのが衛星で確認されている(Sighting of Moskva by satellite, 12 April)
海の状況
時間帯によって状況は異なるものの、巡洋艦モスクワが嵐に遭遇して沈んだとするクレムリン側の当初の主張を裏付けるものは、映像では確認できない。
沈没する前、ロシア国防省は、「艦体が重大な損傷を被った」との声明を発表。「乗組員は全員退避させた」としていた。
BBCはこうした主張を検証できていない。
沈没した巡洋艦モスクワ、「船員の生存示す」映像をロシア国防省が公開
巡洋艦の火災・沈没による死傷者について、ロシア側の発表はない。ロシア国防省は16日に、同艦に乗船していたとする船員の動画を公開した。
動画には、ロシアが2014年に一方的に併合したウクライナ南部クリミア半島の港町セヴァストポリで、「モスクワ」に乗船していたとされる約100人の船員たちがずらりと並び、ロシア海軍の最高司令官ニコライ・エヴメノフ提督と将校2人が歩く様子が映っている。
510人を乗せた同艦は、ウクライナへの海上攻撃を指揮。ロシアの侵攻における象徴的かつ軍事的に重要な標的となっていた。
黒海のスネーク島に駐留するウクライナ部隊は2月24日の軍事侵攻開始直後、巡洋艦モスクワによって、投降するよう指示された。しかしそれを無視し、「地獄に落ちろ」と言い返していた。このことからも、巡洋艦モスクワはウクライナ国内でも注目された。
(英語記事 Images appear to show sinking Russian warship)
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