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ウクライナ大統領がロシアに停戦交渉を要請したが、その後、交渉を拒否と発表
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202202270000/
2022.02.27 櫻井ジャーナル
ウラジミル・プーチン露大統領はアメリカ/NATOに対し、ロシアの安全を文書で保証するように求めてきたが、アメリカのジョー・バイデン大統領、アントニー・ブリンケン国務長官、EUのジョセップ・ボレル外務安全保障政策上級代表、あるいはNATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長などはプーチンに対して唾を吐きかけてきた。そこで警告通り、ロシア政府は自らの手で自らの安全を確保することにしたわけである。
2月21日にプーチン大統領はドンバス(ドネツクやルガンスク)の独立を承認、ドンバスで「特殊軍事作戦」を実施すると発表した。プーチンがウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領に求めているのは4点。クリミアとセバストポリがロシア領だと認めること、ウクライナはNATOへの加盟を断念すること、ルガンスクと入植について話し合うこと、そしてウクライナは非武装化(攻撃的な軍事施設や兵器を持たない)して中立を宣言することだ。西側では「ゼレンスキー大統領の排除」をロシア軍は目指していると宣伝しているが、ネオ・ナチ(ステファン・バンデラの信奉者)の一掃が大きな目的だと見られている。
ゼレンスキー大統領は2月24日にウクライナが孤立していると発言した。これまでウクライナを利用してロシアを挑発、恫喝してきたアメリカ/NATOは隠れてしまい、ウクライナが取り残されたということだ。
2月25日にゼレンスキーはロシア政府に対し、中立化について話し合う用意があると発言、イスラエルに仲介を依頼したという。ロシア政府は代表団をベラルーシのミンスクへ派遣する用意があると答えている。
これに対し、アメリカ政府はロシアとの外交関係を断絶した。通常、これは戦争へ向かうことを意味する。2月26日にゼレンスキー大統領のミハイル・ポドリャク顧問は交渉を拒否しすると発言したが、これはアメリカやネオ・ナチの意向だろう。
アメリカ側の反応を見ると、ロシアの反応が想定を超えていたように思える。イスラエルやアメリカを後ろ盾とするジョージアが2008年8月に南オセチアを奇襲攻撃、ロシア軍の反撃で惨敗しているが、せいぜいその時の攻撃止まりと考えていたのかもしれない。おとなしくしていた「熊」を「鷲」が挑発、その「熊」が立ち上がったので「鷲」は驚いたといったところだろう。いや、「鷲」ではなくある種の「鷹」と言うべきかもしれない。
こうした流れの中、アメリカ政府はゼレンスキーに対して「避難」させると提案、ゼレンスキーはキエフからルボフへ飛行機で向かったと伝えられている。ゼレンスキーを手元に置き、ウクライナを混乱へと導くつもりかもしれない。
アメリカ政府は軍を使い、フィリピンの大統領だったフェルディナンド・マルコスを1986年2月に拉致し、国外へ連れ出した。亡命したわけではない。この作戦を指揮したのはネオコンの大物として知られているポール・ウォルフォウィッツだったと言われている。マルコスに限らず拉致して幽閉するということをアメリカは行うことがある。ロシア政府とウクライナ政府の交渉は当面、難しそうだ。
いずれにしろ、ロシア側はネオ・ナチの排除を放棄するとは思えないが、このネオ・ナチに反発しているウクライナ国民は少なくない。この目的が達成でき、ウクライナがアメリカ/NATOの軍事的な支配地になることを阻止できるなら合意は可能だろう。
プーチン大統領がドンバスの独立を承認する直前、2月17日頃からウクライナの軍、あるいは親衛隊からのミサイル攻撃が激しくなり、住民がロシアへ避難していると伝えられている。その後、攻撃はエスカレートするが、ウクライナ国家安全保障国防会議のオレクシー・ダニロフ議長は軍に「ドンバス解放」を命令していないと発言、オレクシー・レズニコフ国防相はロシアと大規模な軍事衝突に発展する可能性は小さいと語っていた。しかしドンバスに対する攻撃が激しくなっていたことは事実。ロシア側はこの攻撃の命令がNATOから出ていると考えていたようだ。
NATOを後ろ盾とする親衛隊がドンバスへの何らかの軍事作戦を始めようとしていたなら、ロシアとの国境近くにネオ・ナチの戦闘員が集中し、アメリカやイギリスの特殊部隊や傭兵もいた可能性がある。つまりネオ・ナチを排除するためには好都合だと言えるだろう。
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