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軍事的な緊張が高まっていたウクライナで「後の先」を実行したロシア政府
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202202240001/
2022.02.24 櫻井ジャーナル
ロシアのウラジミル・プーチン大統領は2月21日にドンバス(ドネツクやルガンスク)の独立を承認した。その後、ウクライナに対するプーチンの要求も明らかになっている。まずクリミアとセバストポリがロシア領だと認めること、次にウクライナはNATO加盟を断念すること、第3にルガンスクと入植について話し合うこと、最後にウクライナは非武装化して中立を宣言することだ。
プーチン大統領はジョー・バイデン大統領と昨年12月7日にオンライン会談を実施、その際にNATOの東への拡大を止めるようバイデンに求め、アメリカやNATOがNATOの拡大を止めることを文書で保証できないなら、ロシアは自らが拡大できないようにするという姿勢をプーチンは示した。それに対し、バイデンはウクライナのNATO加盟へロシアは口を出すなという態度を示し、プーチンは自国を守る権利が自分たちにもあると反論している。
今年2月10日にロシア、ウクライナ、フランス、ドイツの政治顧問がウクライナ情勢に関する会議をベルリンで開いたが、進展はなかった。ロシア以外の3カ国がアメリカ政府の意向に従う姿勢を放棄できなかったということだろう。この段階でプーチンは話し合いでロシアの安全を保つことはできないと考え、ロシアは自らの力で自らの安全を守ると決断したように見える。
2月17日頃からウクライナ側からドンバスへの攻撃が激しくなり始めたが、ボロディミル・ゼレンスキー大統領の発言が事実なら、攻撃命令は大統領以外のところから出ている。プーチンはウクライナの軍や親衛隊への命令がNATOの司令部から来ていると考えているようだ。
ドネツクやルガンスクの独立をロシアが承認する直前のロシア軍の動きを見ると、地上部隊がウクライナ全域に侵攻する可能性は小さいだろうが、すでにハリコフ、クラマトルスク、ドニプロ、マリウポリ、ザポリージャ、そしてキエフで爆発音が聞かれたと伝えられている。ロシアが攻撃しているとするなら、ミサイルによるものだろう。ウクライナの航空基地が破壊されたとも言われている。
ロシアではプーチン政権の決定を好意的に見ている可能性が高い。バラク・オバマ政権がネオ・ナチ(ステファン・バンデラの信奉者)を利用して2014年に実行したクーデターの際、ドンバスにはウクライナの軍や治安機関のメンバーが合流、新兵が多かったクーデター軍は劣勢になる。そこでアメリカ政府はCIAやFBIの専門家数十名を顧問として送り込み、傭兵会社「アカデミ(旧社名はブラックウォーター)」の戦闘員約400名もウクライナ東部の作戦に参加したと伝えられていた。そして組織されたのがネオ・ナチを中心とする親衛隊だ。
その当時、ドンバスが優勢だったにもかかわらずプーチン政権は停戦へ誘導、アメリカに戦力増強の時間的な余裕を与えることになった。そうしたこともあり、プーチンがドンバスの住民を助けなかったと批判する人は少なくない。昨年11月にはネオ・ナチの一派である「右派セクター」を率いるドミトロ・ヤロシュを参謀長の顧問に就任させたと伝えられている。
ヤロシュは2007年頃からNATOの秘密部隊ネットワークに参加しているとも言われ、西側の有力メディアが売り出している「アゾフ大隊(またはアゾフ連隊)」を率いている人物はヤロシュの部下。そうしたネオ・ナチをプーチンは一掃するとも宣言しているようだ。
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