http://www.asyura2.com/19/warb23/msg/276.html
Tweet |
バイデン政権が軍事的な緊張を高めている
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202102120000/
2021.02.13 櫻井ジャーナル
アメリカ軍はシリア北東部にあるハサカで新たな軍事基地を建設していると報道されている。シリア政府軍と連携してアル・カイダ系武装集団やダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)を攻撃しているロシア軍に対抗するためだろう。アル・カイダ系武装集団にしろ、ダーイッシュにしろ、アメリカなど外部の侵略勢力が手先として利用してきた経緯がある。
バラク・オバマ政権以来、ユーフラテス川の北にはアメリカ軍、イギリス軍、フランス軍が基地を20カ所以上に建設してきたが、いずれも不法占拠。今回も不法占拠に変わりはないが、都市の中央部というところが違う。ここでもジョー・バイデン政権の好戦的な性格が表れている。
そのほかの地域でもバイデンの大統領就任に合わせ、軍事的な圧力を強めている。例えばシリア西部のイドリブではアル・カイダ系武装勢力が統合されてファスバトゥなる組織が編成され、資金や武器/兵器はNATOから提供されると言われている。またクルド勢力の統合を進めるため、PYNKなる組織が作られた。
アメリカはイギリスやフランスと共同でユーフラテス川の南側へも侵略している。最も大きな占領地はアル・タンフ。アメリカ、イギリス、フランスの3カ国は特殊部隊を入れ、反シリア政府軍を訓練してきたのだが、ここは現在、ダーイッシュの出撃拠点として使われているとも伝えられている。
2011年3月に始まったシリアへの軍事侵略はジハード傭兵が使われてきた。バラク・オバマ大統領が2010年8月に出したPSD-11でムスリム同胞団を使うことが決められ、そこにサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)が加わった。ただ、ジハード傭兵の雇い主はアメリカだけでなく、侵略勢力がそれぞれ系列の武装集団をもっている。
当初、侵略勢力はアメリカ、イスラエル、サウジアラビアの3国同盟のほか、フランスとイギリスのサイクス-ピコ協定コンビ、パイプラインの建設でシリアと対立したカタール、オスマントルコの復活を目論んでいたと言われるトルコが含まれていた。トルコとカタールは途中で離反したが、トルコは再び侵略勢力へ戻りつつあるようだ。
バイデン政権はジハード傭兵をロシア侵略にも使おうとしている可能性がある。そのため、イドリブを拠点としているアル・カイダ系のタハリール・アル・シャームを訓練しているとも言われているのだ。
21世紀に入ってロシアが再独立した後、アメリカやイスラエルはロシアへの軍事侵略を試みてきた。例えば2008年8月、北京オリンピックの開幕に合わせてジョージアが行った南オセチアへの奇襲攻撃したが、その先にはロシア侵略があっただろう。
この攻撃はジョージアの大統領だったミハイル・サーカシビリが南オセチアの分離独立派に対話を持ちかけてから約8時間後に実行されたのだが、その攻撃の準備にイスラエルが協力していた。
ジョージアにイスラエルが武器/兵器を含む軍事物資を提供、将兵を訓練しはじめたのは2001年。ジョージア軍を訓練していたのはイスラエル軍のガル・ヒルシュ准将(予備役)が経営する「防衛の盾」で、予備役の将校2名の指揮下、数百名の元兵士が教官としてグルジアに入っていた。軍事訓練の責任者にはヒルシュのほか、やはりイスラエルの退役将軍であるイースラエル・ジブも含まれる。イスラエルから供給された装備には無人飛行機、暗視装置、防空システム、砲弾、ロケット、電子システムなどもあった。
当時のジョージア政府にはヘブライ語を流暢に話す閣僚がふたりいたことも知られている。ひとりは奇襲攻撃の責任者とも言える国防大臣のダビト・ケゼラシビリであり、もうひとりは南オセチア問題で交渉を担当しているテムル・ヤコバシビリだ。
そのほか、アメリカの傭兵会社MPRIとアメリカン・システムズが元特殊部隊員を2008年1月から4月にかけてジョージアへ派遣して軍事訓練を実施、同年7月にはコンドリーサ・ライス国務長官がジョージアを訪問している。南オセチアへの奇襲攻撃はその翌月だ。
ジョージアはアメリカにとっても重要な工作の拠点。例えばパンキシ渓谷はチェチェンの反ロシア勢力が拠点として使っていた。そこでCIAは戦闘員を育成、ロシアに揺さぶりをかけている。チェチェンでの活動だけでなく、そこからシリアへ戦闘員が派遣されていたとも言われている。
パンキシ渓谷で訓練を受けたチェチェン人戦闘員の一部(200名から1000名)はシリアへ入り、ダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)に合流したという。そうしたチェチェン人が戻ってきている可能性もあるが、中東出身者もいる。今回のナゴルノ・カラバフにおける戦闘では、シリアで戦っていた戦闘員のうち28名が死亡、62名以上が負傷、あるいは行方不明になったとも伝えられている。
カフカスで戦乱が広がることはアメリカにとって願ってもないことだろうが、ロシアやイランは収束させたいはず。そこで両国はトルコを巻き込み、アゼルバイジャンとアルメニアに交渉の席に着けさせ、戦闘を終わらせようとしている。
ロシアだけでなく、中国の新疆ウイグル自治区へもアメリカはジハード傭兵を送り込んでいる。バイデン政権はロシアや中国に対して大規模な攻勢をかけるつもりかもしれない。
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。