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イスラエルとイランの軍事的緊張が高まる中、イランの旅客機と米軍機がニアミス
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202007250000/
2020.07.26 櫻井ジャーナル
イランでは6月25日から施設が爆破され始め、すでに十数カ所に達した。いずれもイスラエルが実行したと見られている。7月2日にナタンズのウラン濃縮施設が爆破されたケースは、クウェートの新聞によると、ウラン濃縮施設が爆発した原因はイスラエルによるサイバー攻撃だったというが、ニューヨーク・タイムズ紙によると、イスラエルが強力な爆弾を使ったものだったという。
そうした中、7月23日にイランのテヘランからレバノンのベイルートへ向かっていたマハン航空1152便がシリア領空へ入ったところでアメリカ軍の戦闘機F-15が接近するという出来事があった。衝突を回避するために旅客機は急降下し、乗客に負傷者が出た。乗客は近づいた戦闘機を2機だとしているが、アメリカ側は1機だとしている。
2016年1月にバラク・オバマ政権はイランに対する経済封鎖を解くが、サウジアラビアは同年4月にマハン航空機の通過を禁止する。2018年にドナルド・トランプ政権はイランへのアメリカ製品輸出を再び禁止、19年1月にドイツはマハン航空機が国内に着陸することを、イタリアも同年12月に同国への飛行をそれぞれ禁止した。
2016年の大統領選挙でトランプに対する最大の資金提供者だったのはカジノ経営者のシェルドン・アデルソン。この人物は2013年にイランを核兵器で攻撃すべきだと主張している。
彼が主要スポンサーになっているイスラエル系団体、FDD(民主義防衛財団)やEMET(ヘブライ語で「真実」を意味)は好戦的で、その背後にはイスラエルの情報機関と緊密な関係にあるメガ・グループが存在しているとも言われている。
EMETを考えたのひとりでメガ・グループの幹部だったと言われているエドガー・ブロンフマンはジェフリー・エプスタインと緊密な関係にあった。
本ブログでは繰り返し書いてきたが、エプスタインは妻だったギスレイン・マクスウェル、その父親でイギリスのミラー・グループを率いていたロバート・マクスウェルと同じようにイスラエルの情報機関に所属、アメリカをはじめとする各国の有力者へ未成年の女性を提供、その様子を撮影して脅しの材料にするという工作を実行していた。
エプスタインはトランプ、ビル・クリントン、アンドリュー王子と親しかったことが知られているが、JPモルガンの重役だったジェームズ・ステイリー、元財務長官のローレンス・サマーズ、マイクロソフトの創業者で新型コロナウイルスの問題でも注目されているビル・ゲイツとも緊密な関係にあった。
アメリカにはシオニスト(イスラエル至上主義者)のネットワークが存在、その中にネオコンも含まれている。そのネオコンは1980年代にイラクのサダム・フセインを排除すべきだと主張していた。
ネオコンの戦略は、イラクに親イスラエル派の体制を作り、イスラエルと手を組んでいたトルコやヨルダンと親イスラエル国帯を築いてシリアとイランを分断、両国を倒すというもの。フセインをペルシャ湾岸産油国の防波堤だと認識していたジョージ・H・W・ブッシュやジェームズ・ベイカーたちと対立して機密情報の暴露合戦が展開されることになる。
その際、アメリカのエリート層には少なからぬイスラエルの「スリーパー」が存在していることも判明した。そうした中にジョン・タワー上院議員(1961年から85年)や彼の側近だったロバート・マクファーレンも含まれている。
タワーは1989年にジョージ・H・W・ブッシュ大統領から国防長官に指名されるが、上院で拒否された。アルコールや女性の問題がげんいんだとされたが、実際は彼がイスラエルのスリーパーだと発覚したためだと言われている。1987年にマクファーレンは自殺を試みているが、その理由も自分がスリーパーだと発覚したことにあると噂されている。
タワーはロバート・マクスウェルの下で働いていたこともあるが、そのふたりは1991年に死亡した。4月にタワーは搭乗していたアトランティック・サウスイースト航空2311便が墜落して死亡、11月にマクスウェルはカナリア諸島の沖で自身のヨット「レディ・ギスレイン」の船上から消え、後に大西洋上で発見された。
その年の12月にソ連が消滅、翌月の2月に国防総省のDPGという形で世界制覇プランが作成された。作成の中心がポール・ウォルフォウィッツ国防次官だったことからウォルフォウィッツ・ドクトリンとも呼ばれている。
そのウォルフォウィッツはイラク、シリア、イランを殲滅すると1991年に語っている。これは欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)の最高司令官を務めていたウェズリー・クラークの話だ。(ココやココ)
ウォルフォウィッツと同じようにネオコンの中心グループを形成していたリチャード・パールやダグラス・フェイスたちは1996年に「決別(A Clean Break: A New Strategy for Securing the Realm)」という文書を公表した。その文書の中でも、イスラエルはトルコやヨルダンと手を組んでシリアを包囲して弱体化、フセインを排除すべきだとネオコンは主張しているのだが、その先にはイランの体制転覆がある。
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