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中東和平の動きを潰すために米国はスンニ派とクルドを使う
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2020.01.24 櫻井ジャーナル
アメリカ軍が1月3日にバグダッド国際空港で暗殺したガーセム・ソレイマーニーはサウジアラビアとイランとの間で進められていた関係修復を目指す交渉のメッセンジャーだった。イラクのアディル・アブドゥル-マフディ首相によると、緊張緩和に関するサウジアラビアからのメッセージに対するイランの返書を携えていた。当然、それを知っての暗殺だったはずだ。アメリカ政府はサウジアラビアとイランとの間の緊張緩和を嫌っている。
サウジアラビアは2017年にロシアへ接近している。その年の10月にサルマン国王がモスクワを訪問、ロシア製防空システムのS-400を購入したいという意向を伝え、ロシア側は受け入れる姿勢を示した。
イランの現体制を壊滅させたがっているのはアメリカの親イスラエル派やイスラエル。そうした勢力に属すネオコンは1980年代からイラク、シリア、イランを壊滅させるという願望を口にしていた。
ウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官によると、ネオコンのポール・ウォルフォウィッツは1991年の時点でもそう語っていたという。当時、ウォルフォウィッツは国防次官だ。(3月、10月)
アメリカのドル体制を支える柱のひとつであるサウジアラビアもイランの現体制を壊滅させる計画に参加していた。特に2017年6月から皇太子を務めているモハンマド・ビン・サルマンは積極的。2015年1月に国防大臣へ就任してから一貫した姿勢のようだ。
そのビン・サルマン皇太子の政策が現在、サウジアラビアを苦境に陥れている。特にイエメンへの軍事介入は深刻な影響をサウジアラビアへ及ぼしている。イエメンでの戦争の中で昨年9月14日にサウジアラビアのアブカイクとハリスにあるアラムコの石油処理施設が攻撃され、石油生産に大きなダメージを与えた。
この攻撃ではUAV(無人機。ドローンとも呼ばれる)と巡航ミサイルが使われたようだが、アメリカの防空システムは機能しなかった。アメリカ軍への信頼度低下は石油施設の破壊以上に大きな問題かもしれない。
泥沼化したイエメンでの戦争についてサウジアラビア国王へ報告する人はほとんどいなかったとも言われている。その戦争を主導してきた皇太子を恐れてのことだが、例外的な人物のひとりが国王の個人的な警護の責任者だったアブドル・アジズ・アル・ファガム少将。この人物は昨年9月28日に暗殺された。
しかし、皇太子に対する国王の信頼度はその後も低下、イエメンでの戦争では副国防大臣で皇太子の弟でもあるハリド・ビン・サルマンがフーシ派と交渉しているとも言われている。
サウジアラビアとイランとの交渉で仲介役を演じているのがイラク政府。つまり、イラクのアブドゥル-マフディ政権もアメリカ側にとって好ましくない存在になっている。
そのイラクで現在、アメリカの手先として動いているのはサダム・フセイン政権を支えていたスンニ派とイスラエルの影響下にあるクルド。アメリカがクルドを操るために使っているのはクルド自治政府のネチルバン・バルザニ首相だ。
ネチルバンの祖父にあたるムスタファ・バルザニはクルドの指導者だったが、1960年代後半からイスラエルの情報機関モサドのオフィサーだったと言われている。その息子でネチルバンの叔父にあたるマスード・バルザニがムスタファの後継者だが、やはりイスラエルの影響下にあった。
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