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イランの報復を受け、軍事力の行使に否定的な発言が出てきた米政府
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202001090000/
2020.01.10 櫻井ジャーナル
イランとサウジアラビアとの間で進められていた関係修復のやりとりでメッセンジャー役だったイスラム革命防衛隊のガーセム・ソレイマーニーをアメリカ軍がイラクのバグダッド空港で暗殺した。戦争行為以外の何ものでもないが、本ブログでもすでに指摘したように、アメリカが本格的な戦争を始めることは困難である。
イランと本格的な戦争を始めるためには100万人規模の軍隊が必要だとされているが、イラクでの経験から考え、イランを占領するためには約240万人を導入しなければならないという分析もある。
予備役を投入してもアメリカ軍にそれだけの戦力はなく、どうしてもイランを破壊したいなら相当数の核兵器を使うしかない。イランとの戦争にはNATO加盟国も二の足を踏むだろう。
通常兵器での戦争ならロシアや中国は表立って動かないとみられているが、核戦争なら話は別だ。つまり全面核戦争に発展する恐れがある。
通常兵器でロシアや中国が表立って戦争に介入しないだろうと見られている一因は、アメリカ軍がイラン軍に勝てないと推測されているからだ。しかも、現在の情況を考えるとイラクもアメリカとの戦争に加わる可能性がある。
ソレイマーニー暗殺の喪が明けた直後、1月8日早朝にイラン軍はアメリカ軍が駐留しているアイン・アル・アサドやエル・ビルの基地をミサイルで攻撃した。
イラン側によると、その攻撃で約80名のアメリカ軍関係者が死亡、200名近くが負傷したという。アメリカ側の反応が鈍いことから相当数の犠牲者が出ているだろうと考える人は少なくない。その後、アメリカ政府が軍事力の行使に否定的な発言をするようになったことも、そうした推測を補強している。
アングロ・サクソンは軍事的に圧倒的な強さを持つという前提で支配システムが成り立っている日本。この国の支配階級にとって都合の悪い事実が明らかになりつつある。
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