http://www.asyura2.com/19/senkyo268/msg/196.html
Tweet |
冷血政権「人生100年戦略」と高齢者・庶民の生き地獄
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/266127
2019/12/12 日刊ゲンダイ
失政ツケ回しばかり(C)共同通信社
狂乱増税の影響が鮮明になってきた。
財務省と内閣府が11日、2019年10〜12月期の法人企業景気予測調査の結果を公表したのだが、その数値が衝撃的だ。大企業(資本金10億円以上)の全産業の景況判断指数(BSI)はマイナス6・2。マイナスは2四半期ぶりで、製造業、非製造業とも悪化し、下落幅は熊本地震が発生した16年4〜6月期のマイナス7・9以来の大きさとなった。
BSIは、景況感が「上昇」したとみる企業の割合から「下降」したとする企業の割合を差し引いた指数で、約1万1000社が回答(調査時点は11月15日)。
資本金1億円以上10億円未満の中堅企業もマイナス10・7、同1000万円以上1億円未満の中小企業はマイナス16・3だった。大企業の製造業はマイナス7・8。経産省の商業動態統計速報(10月)で、消費増税10%の影響で国内販売台数が前年同月比で17%減となった自動車の中国向けの輸出減や、工作機械の海外需要が振るわず、前期(マイナス0・2)から大幅に悪化。一方、非製造業では、同速報で販売額が前年同月比7・1%減となった小売業や、既存店ベースの売上高が同17・5%減となった百貨店などの影響で、マイナス5・3となった。
年明けの大企業の景況感は、“東京五輪特需”を控えていることもあり、20年1〜3月期がプラス2・0、同4〜6月期がプラス1・1と辛うじて改善が見込まれているものの、増税対策で導入されたキャッシュレス決済によるポイント還元は来年6月までの期限付き。好転材料が見当たらない来秋以降の景気を考えると今からゾッとするではないか。
景気が悪化する中での消費増税は愚の骨頂
祭り(五輪)の後にはどんな地獄が待ち受けているのか。日本経済は静かに沈みゆく泥舟のようだが、こうなった理由はハッキリしている。増税に加え、安倍政権の経済政策「アベノミクス」が大失敗したからだ。
“異次元”と称する大規模な金融緩和で市場をカネでジャブジャブにすれば設備投資などで企業活動が活発化。大企業は利益を下請けの中小企業などに還元し、いずれは国民へと滴り落ちるトリクルダウンが起きて税収もGDPもアップする――。「アベノミクス」はこういう触れ込みだったはずだが、カネが流れた先は株式市場で、一部の富裕層を大儲けさせ、さらに大企業が400兆円超もの内部留保をため込んだだけ。庶民生活には何の恩恵もなかった。
19年度の国の税収も、当初見込みの62・5兆円から2兆円超下振れることが確実で、税収減を補うために政府は19年度補正予算で赤字国債を2兆円程度発行する方針。
内閣府が発表した19年7〜9月期の国内総生産(GDP)改定値は前期比年率で実質1・8%増と、速報値から1・6ポイント上方修正されたが、中身を見ると、増税前の駆け込み需要が実態。10〜12月期はマイナス成長に陥る公算が大きく、日本経済研究センターが発表した10月の月次GDPも、物価変動の影響を除く実質で前月比3・7%減となり、減少幅は前回(14年4月)の消費増税時の4%減に迫る。
〈デフレ下で逆進性の高い消費税を増税するのは明らかに非合理〉
元内閣官房参与の藤井聡京大大学院教授は、「『10%消費税』が日本経済を破壊する」(晶文社)でこう斬り捨てていたが、景気が悪化する中での消費増税は愚の骨頂。前回(8%)は輸出が好調だったためにゴマカシが利いたが、いよいよ日本経済は奈落の底に突き落とされるのだ。筑波大名誉教授の小林弥六氏(経済学)はこう言う。
「アベノミクスが失敗した中で消費増税したため、消費者心理が急激に収縮したのが大きいでしょう。国内景気は悪い。世界景気も見通せない。実質賃金も下落傾向では、さらなる生活防衛に入るのは当然です。その上、年金は足りないから自分たちで何とかしろ、ですからね。五輪は一時のお祭りに過ぎず、それで景気が上向くはずがない。来年以降の景気見通しはかなり暗いとみて間違いないでしょう」
庶民は苦しむばかり(C)共同通信社
失政のツケを全世代に押し付けようとしているのが安倍政権だ |
「アベノミクス」という劇薬は結局、デフレに対する一時的な効果しかなく、それよりも副作用である異常な低金利政策によって金融機関を疲弊させ、国と地方を合わせて1120兆円余りの巨額借金をつくっただけ。そんな中で2度も消費税を引き上げた安倍政権は狂気という以外にない。日本経済がメタメタになるのも当然だ。
もっとも「憲法改正」が最重要の安倍首相にとって、経済や景気対策はハナから関心が低かったのだろうが、許し難いのは、そのツケを国民に押し付けようとしていることだ。
「人生100年時代の到来を踏まえまして、今回の全世代社会保障改革は、働き方を含めた改革をまさにパッケージとして行っていく」
先月26日の政府の全世代型社会保障検討会議。議長を務める安倍は、何やらバラ色の言葉を並べてこう言っていたが、要するに高齢者を働かせて労働力を確保しつつ、ついでに年金、医療、介護の給付を減らす一方、国民負担を増やして社会保障財源を確保したい。それを「1億総活躍社会の実現」などと称して論点をすり替えているのだ。埼玉大名誉教授の鎌倉孝夫氏(経済学)はこう言う。
「安倍政権が力を入れてきたのは株価維持だけですから、実体経済には何の効果もない。加えて一部の富裕層と大企業を優遇しているのですから税収が増えるわけがないのです。その失政のツケを『全世帯型』などという言葉でゴマカし、全世代に負担を押し付けようとしているのですから言語道断です」
消費税も医療費窓口負担も2倍になる高齢者
政府の全世代型社会保障の議論に向け、自民党の「人生100年時代戦略本部」(本部長・岸田政調会長)は10日、党提言の原案を示したが、並ぶのは庶民に負担を求める言葉ばかり。とりわけ強調していたのが「給付は高齢者中心、負担は現役世代中心という従来の構造の見直し」で、年齢ではなく、所得や資産などの負担能力に応じて高齢者も「支え手」に回ってもらう仕組みの必要性も訴えていた。
少子高齢化が進めば社会保障費の増加は避けられない。しかし、その財源の負担をなぜ、消費税や高齢者ばかりに求めるのか。応分負担というのであれば、法人税などが優遇されている大企業にも負担を求めればいいではないか。大体、19年の出生数が統計開始以来、初めて90万人を下回る87万人となる見通しが明らかになったが、17年の国難突破解散で、「少子化対策」をブチ上げていたのは他ならぬ安倍だ。スローガンを掲げて解散し、選挙が終わったらホッタラカシで国民にツケ回しなんて冗談じゃない。
全世代型社会保障検討会議では、75歳以上の医療費窓口負担を1割から2割に引き上げる案も議論されているが、消費税が2倍になり、さらに医療費窓口負担までもが2倍になる75歳以上の高齢者は一体、どう生活していけばいいのか。「人生100年」という名の高齢者イジメ、庶民イジメだ。
本来は、高齢者などの生活弱者を救済するのが政治の役割だ。カネだけ搾り取り、好き勝手に散財して足りなくなったから、自分で何とかせい、なんて政治でも何でもないだろう。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「消費増税10%や社会保障費の負担増に加え、来年はいよいよ日米貿易協定が発効されますから農業をはじめとする産業も厳しい状況に追い込まれる。日本経済を取り巻く環境は悪化しかない。来年以降の景気は想像もできないほど酷くなるのではないかとみています」
このままだと高齢者も若者も子育て世代も、全世代の生活がメチャクチャになる。
日刊ゲンダイ
— 但馬問屋 (@wanpakuten) 2019年12月12日
【いよいよ具体化『人生100年』で庶民は地獄】
『景気は静かにゆっくり沈んでいく』
「空っぽのアベノミクスに狂乱増税の影響が鮮明になってきたが、そこに追い打ちをかけるバラ色文句の負担増」
「消費は激減し、ポイント還元の時限も区切られ、各種の値上げ、五輪後の閉塞…」 pic.twitter.com/EOIh3OSJU0
庶民は地獄 企業は天国!!!
— segawara (@segawawa) 2019年12月12日
100年も奴隷やりたくない‼️
— Kukai1120 (@kukai1120) 2019年12月12日
冷血政権「人生100年戦略」と高齢者・庶民の生き地獄 https://t.co/ctWEZCdu8Q #日刊ゲンダイDIGITAL
— 人生の小窓 (@l4vSAdIPCfcWo0J) 2019年12月12日
【いよいよ具体化「人生100年」で庶民は地獄】景気は静かにゆっくり沈んでいく 空っぽのアベノミクスに狂乱増税の影響が鮮明になってきたが、そこに追い打ちをかけるバラ色文句の負担増 景気が悪化する中での消費増税は愚の骨頂 消費税も医療費窓口負担も2倍になる高齢者(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/LMRH0Lqthl
— KK (@Trapelus) 2019年12月12日
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK268掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK268掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。