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2019年 12月 01日
中曽根康弘氏が、11月29日に亡くなった。1918年(大正7年)生まれで、今年101歳を迎えていた。慎んでご冥福をお祈りしたい。
中曽根氏は、自主憲法制定(憲法改正)がライフワークで、毎年、憲法記念日の頃、中曽根氏が会長を務める新憲法制定議員同盟が改憲集会を開き、確か99歳までは自ら出席をしていた。
で、中曽根氏が「憲法改正を実現するまで死ねない」と語っていたのをきいて、mewは、毎年のように、このブログで「mewが改憲を阻止して、長生きしていただく」みたいなことを書いていた。本人は、本当に無念だったかも知れない。
<安倍首相にも、改憲の目標を実現できず、無念のまま退陣していただこうと思っている>
また、後半に、08年7月19日に当ブログにアップした『中曽根、土井、不破3氏の終戦&政治への思い』の一部を再掲したいと思う。
* * * * *
中曽根氏は、群馬県高崎市の出身。東京帝国大学法学部政治学科を卒業した後、内務省に入省。戦時中は海軍主計士官を務め、終戦後には内務省に復帰したが、間もなく退官。
1947年に衆院選に初当選し、以降2003年まで20回連続当選した。<最後は、小泉元首相が定年制を設けて、引導を渡した。>
1959年に岸内閣で科学技術庁長官として初入閣。その後、運輸大臣、防衛庁長官、通産大臣などを務めた後、1982年に総理大臣に就任する。87年まで約5年間務める。
中曽根首相と言えば、まず、超保守タカ派&憲法改正論者。そして、小さな政府&新自由主義を強引に日本に導入した人でもある。
要は、安倍首相と同じようい「富国強兵」を目指して、日本の経済、軍事を強化、改憲を目指していたのである。
特に、国鉄、電電公社、専売公社の民営化を行なったことは、その後の日本の経済社会を大きく変えることになった。<国鉄民営化は、保守思想や改憲に反対する労組潰しも大きな目的だった。本人も退任後に認めている。>
ただ、mewから見れば(あとから見ると)、本人は対米自立を目指していたはずなのに、結局は今の日本の米国べったりの体制を強めた人ではないかという感じがしている。
自衛軍を目指したはずが、日米一体化の安保軍事体制の強化を促進し、日本が米国の「不沈空母」(by中曽根)のような存在にしてしまったのだ。(-"-)
また、社会主義経済的な側面があった自民党の政治を新自由主義的に変えたことで、一億総中流の安定した社会を壊してしまった。
米国の提言による新自由主義の導入、「プラザ合意」の容認、金融緩和がバブル経済を引き起こすことにもつながったからだ。<中曽根政権で、きちんとその後の経済政策の方針を決めていなかったこと&大蔵省の判断ミスが、異常なバブル現象、バブル崩壊&長期不況、少子高齢化への対応の遅れなどをもたらしたのだと思う。>
* * * * *
また、外交面ではとりわけ当時の米大統領レーガン氏と懇意になり、「ロン・ヤス」と呼び合う関係になったことや、日の出山荘(西多摩にある中曽根氏の別荘)に大統領を招いて、首脳会談を行なったことも注目された。(・・)
安倍晋三氏が、すぐに他国の首脳を名前で呼びたがるのは、中曽根氏の影響が大きい気がする。
<蛇足であるが・・・。中曽根氏は、178cmと長身で、堂々とした感じに見えたのだが。mew周辺のおばさま方が(かなり平和志向のはずなのに)「中曽根さんは、背が高くていいわ〜。これまでの首相は小さくて、他の国の代表と並ぶと貧弱に見えたけど、中曽根さんは見栄えがするもの〜」と言っていたのを、妙に覚えている。あとレーガンとロンヤス関係になったのも「米国大統領と対等に話せるなんてスゴイわ〜」と喜んでたりして。・・・mewはこの時、一般国民の中には政治思想より見栄えやパフォーマンスなどを重視する人が結構いることを知った。(こういうタイプの人がきっと安倍首相を支持しているんだわ。_(。。)_>
今の安倍政権を見ていると、特に中曽根政権のよくない部分だけ引き継いで、増長させている感じがあるし。それゆえに日本がもっとアブナくなる前に、早く退陣させたいと思うのだが。
<安倍首相は、中曽根&レーガン時代に活躍した英国のサッチャー首相の影響も受けているのよね。
経済政策、労組潰しもそうだけど、愛国教育とか、自虐的歴史教育の修正とか。下村博文氏が共通テストに力を入れているのも、サッチャーの影響かも。>
ただ、中曽根氏には、自分と考えの違う人たちの話にも耳を傾けて、彼らの意見も尊重するという姿勢があった。<内務省や海軍にいた時代から、いわゆるエリートではない現場の人たちともよく飲んだり、話していたりしていたときく。>
たぶん、これが安倍首相に一番足りないところだろう。彼は、自分と思想の違う政治家、識者、国民を敵視し、その意見に耳を傾けようとしないばかりか、批判、無視するのである。
<選挙の街頭演説で反安倍派の一般人のことを「こんな人たち」って言っちゃうし。国会の審議中にも、左派的なメディアや政党、団体を批判するような野次を飛ばすし。「悪夢のような民主党政権」とかも平気で言っちゃうし。首相としてサイテ〜。>
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ところで、その昔、テレ朝が日曜日の午前中に、田原総一郎氏が司会を務める「サンデープロジェクト」という番組をやっていたのだが。
2008年の5月11日、同番組が何と中曽根康弘氏と元社会党委員長の土井たかこ氏、元共産党委員長の不破哲三氏の3人を集めて、戦中戦後の思い出や、政治、憲法などについて語り合うという特別企画を放送したのだ。(・o・)
その時の感想をブログにアップしていたので、その一部を再掲する。
『5月11日、TV朝日の「サンデープロジェクト」が、特番企画を放映。元首相&自民党総裁の中曽根康弘氏(89)、元社会党委員長の土井たかこ氏(79)元共産党委員長の不破哲三氏(78)の3人が集まって、若き頃の戦中戦後の思い出や、戦争、政治、憲法などについての考えをかなりじっくりと語るという番組で、興味深く見た。(・・)
何か印象深い話がたくさんあるのだけど・・・。
おもしろいというか不思議だったのは、ふだんは改憲推進&超保守勢力の重鎮として、mewから天敵扱い(?)されている中曽根氏の話に共感できる部分がかなりあったことだ。(・・)
<でも、このブログでも何回か中曽根氏のことを評価する記事を書いているんだよね。政治思想は合わないけど、政治家としては広い視野や見識があって、きく耳を持っている&懐が深い、なかなかの人だと思っているのだ。(**)>
中曽根氏は、戦争の時はもう大学を出ていて、海軍にはいって、戦艦に乗っていた時もあったのだけど。米軍との開戦には懐疑的だったことや、玉音放送をきいた夜に灯りがついたのを見て、生き延びたと思い、ほっとしたという話をしていた。
彼は、国会で「アジアの戦争は侵略だった」と発言した最初の首相だったという。<米英に対しては、ふつうの戦争と評価・・・この中曽根氏の侵略発言には、不破氏や土井氏もビックリだったらしい。>
また靖国の首相参拝に関しても、<かつて海軍の軍艦で共に航行した>意に沿わずに赤紙で召集され戦死した一般国民も含め、一度は国の代表として、英霊にお礼を言いたいと思って行ったのだと語った。<でも、当時の中国首脳の立場も考えて、1回だけでやめたのだった。>
そして、米国ばかりを追随する今の新自由主義的な政策を批判。<特に教育分野でそれを取り組むのはよくないと。これはmewもマジに思うのよ!(**)>
まあ、私に言わせれば、米国的自由主義政策を大きく取り込んだのは中曽根氏なのだけど。^^; 今は時代が大きく変わって、米国一国に頼っていればいいという時代じゃないとのこと。<中曽根氏が首相を務めていた80年代は、まだ東西冷戦中だったからね〜。ーー;半分だけ納得>
あと今、多くの自民党議員が、世襲で当選し、親の地盤を守ることだけ考えて<「一族郎党政治」と言ってた(笑)>、政治に新しい人、考えがはいって来ない、汗みどろになって切り開こうという姿勢がないと強く批判してたのも印象的だった。<土井、不破氏も含め、3人とも世襲ではないのよね。(・・)>
土井氏は戦争中は女学校の生徒で、勤労動員で銃弾をくるむ麻の布を織っていたそうで。地元の神戸を空襲で焼かれ、大きな被害を受けただけに、戦争が終わって、やはり生き延びたとほっとした思いを抱いたという。
俳優目当てに見た「若きリンカーン」という映画に感動して、弁護士を目指すも、憲法学者の道へ。そして社会党から説得され議員になったそうだ。女性として、日本で初めて政党の党首に。<当時の社会党は、100人規模の大政党>護憲一筋で、消費税選挙では、生活に密着した女性の声を集めて、マドンナ旋風を起こし、自民党に勝利。「やるっきゃない」と山を動かした党首でもあった。(**)
不破氏は、戦時中は、す〜っかり神国思想を叩き込まれた見事な軍国少年で、同じく勤労動員で働いていた工場で、終戦前夜に日本が負けたというウワサをきき、「日本が負けるはずがない」と反論。神風が吹くのを信じていたという。<土井氏も同じような話をしていた。>
戦後、日本が負けたことにショックを受け、様々なことに根本から疑問を抱く中で、戦前から唯一戦争に反対をしていた政党だったということが大きな理由で、高校時代に共産党員に。東大出身だったのは知っていたけど、何と専門は物理学科だったそうだ。<単に理科を勉強した
かったかららしい。^^;> (中略)
(〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
そして何より感じたのは、この3人は思想も政策に対する考えも全く違うけど、自分たちなりに、本当に国や国民のことを思い、政治家として国や国民のために何かしたいという思いにあふれていたということだ。
しかも、国会議員を引退した今も、その思いや情熱が全く変わっていないのである。(・・)
それは、おそらく、ともに戦争を体験し、戦後の荒廃し弱り果てた日本の姿をその目で見て、この国を何とか復興させなければ、国民の生活を何とか再建させなければという、戦後生まれの政治家には持ち得ないような強い願いや信念を抱いていたことがあるかも知れない。
またこれは中曽根氏と土井・不破氏では、ちょっと違うものがあるかも知れないのだけど。21世紀になって、今の日本の状況を見た時に、それぞれに「このままでは、日本がアブナイ!」という危機感を強めているところがあるからかも知れない。(**)
そして、そのようにして、政治のために懸命にやって来た3人の政治家は、国会の場や政党同士では、大きく対立することが多く、お互いにかなり批判もし合って来たと思うのだけど。
でも、お互いにリスペクトや評価をし合って、政治家として認め合っている感じが、めっちゃ伝わって来た。<まあ、彼らが、いまやかなり歳を重ねていて、大局観や心の余裕が出て来たということもあるのかも知れないけどね。(・・)>
で、それを見ながら、何か政治家にせよ、識者にせよ、ネットで政治について書く人たちにせよ、そういう姿勢がだんだん欠けて来ているのではないかな〜と思ったりもした。(-"-)
<何か考えが合わない人を排除しようとしたり、叩き潰そうとしたり陥れたりしようとするような感じの人が増えているように思うし。ほんとアタマでっかちの小学生というか、まるで子供みたいに感じてしまう政治家や識者、人たちが多いんだもの〜。(>_<)>
そして、何だか、この番組は、一般国民はもちろんだけど、各党の国会議員に見せたいような気もしてしまったmewなのだった。(@_@。』
で、できるならテレ朝には、この番組を再放送してもらって、改めて一般国民はもちろんだけど、安倍首相&仲間たちや各党の議員に見せたいと思っているmewなのである。(@_@。
THANKS
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