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11月 26, 2019 日々雑感(My impressions daily)
<国際通貨基金(IMF)は25日、日本経済について分析した2019年の報告書を公表した。医療や介護などで増える社会保障費を賄うため、2030年までに消費税率を15%に上げる必要があるとした。一方で世界的な景気減速を受け、足元では日本でも財政出動が望ましいとする。政府が検討中の経済対策は「一段の刺激策が求められる」として支持した。
IMFは加盟国と年1回、その国の経済情勢について協定第4条に基づく協議をしている。25日に約2週間の日程を終え、来日したゲオルギエバ専務理事が麻生太郎財務相に報告書を手渡した。
消費税については30年までに15%と、期限を明記して増税を促した。さらに50年までには20%への増税が必要としている。18年9月の報告書では「段階的に15%へ引き上げ」と提言していた。
一方、10月に就任したゲオルギエバ氏は世界経済の減速に直面し、各国の財政出動に前向きな姿勢も示してきた。25日の記者会見では、日本が10月に10%へ消費税率を上げたことについて「政府の景気対策のおかげで円滑に実施できた」と評価した。さらに「より強い経済へと行動する余地が明らかにある」として、政府が検討中の経済対策を後押しした。
IMFは日本の経済成長率は現状だと19年に0.8%、20年に0.5%に下がると予想している。消費増税に伴う景気への影響緩和策は「延長を検討すべきだ」とした。子育て世帯や低所得者向けのプレミアム付き商品券は20年3月まで、キャッシュレス決済のポイント還元制度は20年6月までとなっている。
ただ、巨額の補正予算への依存は「頻度と規模を制限すべきだ」とも指摘した。
日本は20年代半ば以降には公的債務の財政への負担が高まると指摘した。労働力が不足して税収が減り、高齢化で医療費などは膨らむ。生産性を伸ばす必要があるのに、労働市場が硬直しているとの課題を示した。「アベノミクス3本目の矢である構造改革は、もっと迅速に実施すべきだった」という。
日銀に対し、金融緩和による金融機関への副作用に配慮することも求めた。マイナス金利政策では運用難や融資の利ざや縮小が課題となっている。ゲオルギエバ氏は記者会見で「日本は低金利と人口減が重なり、地方銀行に負担がかかっている」との認識を示した。IMFは日銀の物価目標を現在の2%から「幅をもたせるよう検討しては」と提案した。
海外では中心値に上下で1%程度の幅を設ける国が複数ある。物価の数値目標に幅があれば、金融政策も柔軟に運営できる。足元では技術革新により、世界的に物価上昇しづらい構造要因もあると指摘した。デジタル経済の拡大により、中間コストが削減されるためだ。日銀の黒田東彦総裁も、最近の講演などでこの要因に言及している。
日銀の長短金利操作については、誘導目標をゼロ%とする対象を10年物国債から「満期のより短い国債に変更すること」を提案した。長い年限の国債買い入れ抑制による金利の上昇とあわせて、イールドカーブ(利回り曲線)を右肩上がりにすることで、金融機関が利ざやを取りやすくする>(以上「日経新聞」より引用)
来日した国際通貨基金・IMFのゲオルギエバ専務理事が麻生太郎財務相に「消費税については30年までに15%と、期限を明記して増税を促した。さらに50年までには20%への増税が必要」との報告書を手渡したという。日本はIMF管理になっているわけでもないのに、内政干渉するとは何事だろうか。しかもIMFは日本などからの拠出金で運営されている国際機関で、内政干渉する権限など何もない。
さらに「巨額の補正予算への依存は「頻度と規模を制限すべきだ」とも指摘した」というから深刻だ。補正予算はそれこそ「政策」的に運用されるべきもので、災害などが起きれば当然増額されることになる。ゲオルギエバ専務理事がいかなる学識と経済理論に基づいて発言しているのか疑問に思う。
消費増税することが「増税」になると考えているとすれば、ゲオルギエバ専務理事は古典経済学でも最も古い静態論者だ。MMTに基づくまでもなく、経済成長こそが財政赤字解消の王道だ。1%にも満たない経済成長で消費増税すれば、それも最終的に20%の消費税とは正気を疑う。
経済成長なくして国民所得は拡大しない。既に日本国民一人当たりGDPは26位まで転落している。G20などに大きな顔をして出席できる資格はないというべき段階に到っている。その点を理解しない能天気な財務省至上主義者が飽きもせずに消費増税を提唱している。彼らの眼中には国民の姿がないのだろう。ただただ机上の数字だけを弄繰り回しているのだろう。
ゲオルギエバ専務理事は「日本は低金利と人口減が重なり、地方銀行に負担がかかっている」との認識を示したそうだが、それはアベノミクスの失敗だと指摘しなければならない。他国に来て碌な経済理論も持ち合わせずに内政干渉すべきではない。
おそらくゲオルギエバ専務理事は財務相から天下ったIMF幹部の操り人形になっているのだろう。自分たちの仕出かした国土強靭化策潰しによる毎年の災害や、国民の格差拡大と貧困化を棚に上げて、外国人女性に財務省の思惑をサラリと麻生氏に提言させるとはタチが悪すぎる。国際機関への各省庁からの天下りは禁ずべきではないだろうか。
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