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スキャンダルで目くらましする官邸の手法は見抜かれている 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/265012
2019/11/21 日刊ゲンダイ
「裸の王様」…(右から、安倍首相、女優の東ちづる、タレントのラサール石井)/(C)日刊ゲンダイ
沢尻エリカの合成麻薬所持による逮捕は芸能ニュースとしてはトップ級で、11月17日付のスポーツ紙はみな大騒ぎ。日刊スポーツの場合、1面と31面のほぼ全部、さらに30面の半分の合わせて2ページ半を費やす大特集だったが、同紙が面白いのは、そういう中でもけっして冷静さを失わず、さりげなく事の本質に触れて安倍政権のやり口にクギを刺していることである。30面の下の方のわずか15行ほどの小さな囲み記事に、こうある。
「沢尻エリカ容疑者の逮捕を受けて女優の東ちづるが、ツイッターを投稿。『芸能人の逮捕に、必要以上に大騒ぎしなくていいです。私たちの暮らしに支障はありません(擁護ではありません)。騒ぐべきは、政治家や特権階級の人たちが法を犯しても逮捕されてない現実にです』と主張した。タレントのラサール石井も『まただよ。政府が問題を起こし、マスコミがネタにし始めると芸能人が逮捕される。次期逮捕予定者リストがあって、誰かがゴーサイン出してるでしょ』とツイートした。安倍首相の『桜を見る会』をめぐる問題などを踏まえた発言とも受け取れる」
いやあ、東ちづるもラサール石井も鋭い。9月の内閣改造後、すでに2人の閣僚が辞任に追い込まれ、「3人目が出たら内閣は終わり」と言われている中で、何と安倍晋三首相自身が3人目になりかねない“お花見疑惑”が火を噴いた。こうなると、陰謀好きの菅義偉官房長官が官邸に巣くう「官邸ポリス」を使って行うことは決まっていて、とっておきの情報爆弾を投げて世間の目をくらませることである。
2016年には、前年の国会包囲デモに熱心に取り組んだ日教組の委員長が池袋のキャバレーのホステスと不倫関係にあることを尾行で確かめ、週刊誌に流して失脚させた。17年には加計学園問題の隠蔽に加担しない元文科次官が、新宿の出会い系バーに出入りしていることを同じ手法でつきとめて、読売新聞に書かせ、人格破壊を試みた。官邸出入りのTBS記者が準強姦罪で逮捕されそうになると、裏から手を回してそれを差し止め、逆に被害者の女性に非があるかの噂を振りまいた。
こんなことばかりやっている官邸だが、その陰険さがすでに芸能人にもすっかり見抜かれてしまっているという「裸の王様」ぶりが哀れである。
高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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— 日刊ゲンダイ (@nikkan_gendai) 2019年11月20日
スキャンダルで目くらましする鑑定の手法は見抜かれている
— KK (@Trapelus) 2019年11月20日
「3人目が出たら内閣は終わり」と言われている中で、何と安倍首相が3人目になりかねないお花見疑惑≠ェ火を噴いた。こうなると、陰謀好きの菅官房長官が官邸に巣くう「官邸ポリス」を使って...
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