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倉重篤郎のニュース最前線:森ゆうこ舌鋒炸裂「安倍首相を追及し切れなければこの国は終わる」 国会質問通告漏洩問題の核心 - 毎日新聞 https://t.co/cop9B76nE7
— 参議院議員森ゆうこ (@moriyukogiin) 2019年10月29日
10月29日発売のサンデー毎日
— 参議院議員森ゆうこ (@moriyukogiin) 2019年10月28日
【倉重篤郎のニュース最前線】
国会質問通告漏洩問題の核心
森ゆうこのインタビュー記事が掲載されます。
是非、お読みください! https://t.co/cRb3itkaG8
倉重篤郎のニュース最前線
森ゆうこ舌鋒炸裂「安倍首相を追及し切れなければこの国は終わる」 国会質問通告漏洩問題の核心
https://mainichi.jp/sunday/articles/20191027/org/00m/050/001000d
2019年10月29日 03時00分(最終更新 10月29日 03時00分) サンデー毎日 2019年11月10日号
菅原一秀経産相の贈答疑惑による辞任で安倍政権が揺らぐなか、もう一つの事件が参院で進行中だ。森ゆうこ参院議員の質問通告漏洩問題である。加計学園問題への執拗な追及に対する攻撃にも見えるこの事態を、渦中の森氏が鋭く読み解き、政権追及に向けて命がけの告発を敢行する。
菅原一秀(いっしゅう)氏が選挙区贈答疑惑でスピード辞任した。野党の追及にもうもたないとの政権中枢の判断だ。「文春砲」の決定打があったとはいえ、この国会で統一会派を組んだ野党からすると、戦闘能力強化の成果と言えなくもない。凪(なぎ)と見られていた政局に波風が立ち始めた。この稿では現在参院を舞台に進行中のある「事件」を取り上げる。これもまた野党の結束が問われ、政権にとっては痛手となりかねないものである。
「事件」とは森ゆうこ参院議員(国民民主党)の質問通告をめぐるものだ。まずはその通告が遅かったとしてネットで叩(たた)かれ、次にその内容が外部に流れ、質問が行われる前日にネットニュース番組で批判的に取り上げられる、という過去に考えられなかったことが起きた。
質問通告は、答弁の正確さや建設的な議論推進のため、議員が事前に政府側へ質問内容を通知する制度だ。与野党間で質問2日前の正午までに通告するよう申し合わせている。今回の場合、森氏の質問日は10月15日で、4日前の11日夕までに質問通告しており、ルールを守ったことになる。ただ、森氏は、質問通告後に追加資料を出しており、同日深夜になってツイッターやインターネット掲示板に「森氏の質問通告が遅れ残業を強いられている」という趣旨の匿名の投稿が相次ぎ、森氏批判で炎上した。
さらに、14日に放映されたインターネット番組「虎ノ門ニュース」では、出演者の高橋洋一・嘉悦大学教授が「私も(森氏の質問通告を)見た。箇条書きでポンポンと書いてあって、すごいひどかった」「私の関連も入っていた」など通告内容に批判的なコメントをする場面があり、これがまたネット上での森氏批判に火をつけた、というのだ。
なぜ、高橋教授の元に通告内容が届いたのか。森氏が通告の中で国家戦略特区ワーキンググループ(WG)の原英史・座長代理の参考人招致を求めていることから、通告を受けた内閣府(国家戦略特区担当)が原氏に対し、原氏と関連しないものも含めすべての質問内容をメールで送付、その後、原氏が知り合いの高橋教授に対し質問内容を電話とメールで連絡したという。
野党が質問権を行使できるのが民主主義
さて、この「事件」をどうみるかである。たかが炎上話、とする声もある。公務員の深夜残業解消問題のほうに持っていこうとする向きもあるが、国会議員が質問する前に通告内容をもとにネットで攻撃を受ける、というのはやはりおかしい。三つの問題を指摘する。
第一に、憲法の精神に違背する。日本国憲法は、41条で国会を国権の最高機関と規定、51条では「議員の演説・討論・表決は院外で責任を問われない」として国会という場における議員の言論活動を保障し、さらには99条で公務員に対し憲法尊重擁護義務を求めている。ここから読み取れるのは、主権者である国民の代弁者としての議員の質問権に対して、官僚たちが負うべき責任の重さである。通告遅れを理由の炎上は、官僚の矩(のり)を超えている。
第二に、霞が関、メディアも含め世の中一般にある野党軽視の風潮である。安倍晋三首相の「民主党政権の悪夢」宣伝が効き過ぎている。官僚たちはさすがに与党の質問者に対してはこういう無礼は働くまい。安倍1強政治で、永田町でも霞が関でも忖度(そんたく)とすり寄りが蔓延(まんえん)する中、王様は裸である、と真実を突くべき野党の責任は重い。野党がその責めを果たしているかどうかは別にして、こういう時こそ野党がきちんと質問権を行使できる環境を確保、維持すべきだと思う。
第三に、政権周辺と政権支持のネット世論が作り出す森ゆうこ包囲網ともいうべき動きの陰湿さである。森氏といえば、加計(かけ)学園問題の追及に当たり、情報公開法で開示された7800枚の公文書の中から、安倍首相秘書官が関与したことを示唆する愛媛県今治市の出張記録1枚を見つけ出した、なかなかの目利きである。質問も平易で鋭い。安倍首相側からすると森友・加計問題に対する最も嫌な質問者の一人であろう。
今回の質問もその延長線上で、加計学園の獣医学部新設を決定した国家戦略特区という制度について、特区WGが、数ある提案の中から事業、事業者を絞り込む際に不明朗な点はないかと質(ただ)すものであった。森氏の執拗(しつよう)な調査と質問は安倍氏周辺やWG関係者からみたら脅威ともいえよう。
政権側は「内閣府から通告内容が漏洩した事実はない」(国家戦略特区を担当する北村誠吾地方創生相)としているが、野党は「質問通告漏洩(ろうえい)問題調査チーム」を作り、追及の構えだ。
奥野総一郎・国民民主党国対委員長代行は「(原氏は)政府の機微に触れる情報を扱える立場で純粋な民間人でない。政府は制度の不備を認め、民間有識者にも守秘義務、罰則をかけるべきだ」と言い、逢坂誠二・立憲民主党政調会長は「公務員が国民全体のしもべではなく、安倍氏のしもべになってしまった。これではダメだ」と語る。自民党内でも「事前に質問通告が漏れ、質問の前に批判にさらされるようなことがあっては、国会議員の質問権という問題を考えるときに遺憾だ」(森山裕(ひろし)国対委員長)との声が出ている。
今後問題はどう展開していくのか。国会議員の質問権という問題がどう位置付けられるのか。この問題が参院での野党統一会派の結束につながるのか。森ゆうこ氏本人に登場いただく。
どう質問したかった?
「この3年間、国家戦略特区とは何か、という問題を追及してきた。この国の成長のため岩盤規制を突破するというが、加計学園では52年ぶりに1校だけ獣医学部の新設を認可、首相のお友達のために便宜を図ることが堂々と行われた。その他の特区事業はどうなのか、との素朴な疑問だ」
「特区の提案募集は、600件(2014〜16年度)あったが、どうなったか公表されているのが400件くらいしかない。それ以外の議事録はどうしたか、というのが質問だ。都合の悪い議事録は全部隠している」
そもそも特区制度において、多数の提案者の中から事業者を選定する権限はどこにある? 特区諮問会議議長は安倍首相となるが。
「安倍首相は、加計問題では『首相がお友達のために便宜を図ったのではないか』との質問に、『WGは全員民間議員で……その主導の中で、いわば選定等も事実上行われている』(18年5月14日の衆院予算委)と答弁した。つまり、WGの選定であって、自分は追認しただけ、という趣旨だ」
首相が今になってその答弁を変えた。WGは選定する場ではないとしたうえで、「誤解を生じかねないものになった点については率直にお詫(わ)びする」(10月10日衆院予算委で今井雅人氏に対して)と謝罪した。
「首相官邸ホームページの特区募集要項まで変わった。『ご応募いただいた提案はWGにおいて選定し……』から『WGにおいて選定し』というくだりがなくなった。WG委員が特区提案者から指導料を受けとる特区ビジネスが行われているのではないか、との報道があったためだろう。首相も決めない、WGも関係ない。では一体誰が決めているのかという質問だった。その通告が問題になった」
二度炎上した。
「11日の晩から始まったが、14日、さらに盛りあがった。高橋洋一氏のツイッターには、2万も『いいね』がついて、私のツイッターには罵詈(ばり)雑言がぶら下がった。私でなければ質問するのが怖くなり、質問を取りやめたかもしれない。気分が悪くなるようなものばかりなので、うちのスタッフには見るなと言っている」
つぶすか、つぶされるかの命がけ
それにしてもモリ・カケ問題、あれだけ国会の論戦になったのに、今は昔だ。
「残念ながら私たち野党が攻め切れなかった。一生懸命やっていた宮崎岳志(群馬1区)、福島伸享両氏(茨城1区)らが衆院選で皆討ち死にした。それだけ安倍政権が強い。首相や官房長官が問題ないといえば、問題なくなってしまう。誰もあらがえない。残念ながら我々の力不足だし、野党が一枚岩でなかった」
今は孤立無援の闘いか?
「私は諦めが悪い。何も執着しない、さばさばした性格だが、ここまで理不尽なことがあっていいのか、という気持ちだ。真面目にやっていた公務員が森友では自殺に追い込まれ、加計でも配置換えになる。このでたらめな構造を何としてもやっつけたい。そうじゃないと、この国は終わってしまう、という危機感だ」
そして今回の事件だ。
「とうとう質問者を寄ってたかって攻撃して質問させないようにするところまで来た。大政翼賛会ではないか。そう言ってもマスコミも議員もピンとこない。それで私は頭を抱えた」
そこで森氏が持ち出したのが、『議会政治100年―生命をかけた政治家達』(政党政治研究会・三塚博監修)にある憲政の神様・尾崎咢堂(がくどう)のエピソードだ。
1937年2月17日、世の中がきな臭くなっていく中で、咢堂が時の林銑十郎首相に「憲政の本義を説き軍の行動の慎重を要望」する質疑をしたが、それは懐に辞世を二首入れての演説であった、との話である。森氏はこのくだりをコピーして記者団にも配った。
「大袈裟(おおげさ)だと思われるかもしれないが、そこまでのことだと思う」
あなたも保守陣営から相当マークされている?
「やりはじめたら命がけ。つぶすか、つぶされるかだ。今は、ありとあらゆることをやってくる」
統一会派効果はあった?
「今回、私のこの問題で議員の質問権、言論の自由という問題が焦点化、かつての大政翼賛会の一歩手前まで来ているのではないかという危機感を持たれた先生が大勢いらっしゃり、そういう意味では結束して熱くなってきている。私としてはファイティングスピリッツを皆に伝授しつつ、あまりカリカリしすぎないように、と思っている。その意味では私が叩かれるのは悪くないかとも感じている」
参院ではまだ立憲vs.国民の構図が続いている。
「戦う中で一本化していくのではないか。(2017年の分裂以降)2年間は近親憎悪という感じがあったが、統一会派で規模が広がったのは心強い。いろんな人が集まりそれが力になる」
「政権の動向が私を炎上させる」
安倍政権、どうなると?
「モリ・カケその他でとっくに倒れていてもいい政権だったと思うが、持ちこたえてきた。全部いつのまにか問題ないという話になってしまう。野党の力不足ばかりではなくマスコミがトコトン追及できない。権力を監視する機能を失っている。すごく悪い状況だと思っている。でも、世界経済は下降局面だし、米中貿易戦争もあり、消費税増税、災害多発と問題が噴出している。特に、異次元金融緩和は限界に達している。日銀と年金積立金管理運用独立行政法人で日本の株式総額の11%を保有、他の中央銀行にはありえない異常なことが起きている。何かのきっかけで体制が大きく動く時でもある。衆院の共同会派120人というのは、09年に政権交代した時と同じだ。今後面白くなってくるのではないかと思っている」
最近の安倍氏の印象は?
「権力を維持したいという欲を感じない。憲法も熱意を感じない。もういいのかな、という感じがした」
今回安倍氏に質問通告しながら時間切れで聞けなかったのが憲法問題だ。こう質したかった、という。
「総理の一番好きな憲法条文はどこか。ないかもしれないが、私の一番好きなのは97条、基本的人権の本質として『人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪え……』と書き込んだくだりだ。素晴らしい文章だと思うが、自民党案ではこれを削除、政治の一番大事なところを捨てようとしている、と」
台風19号でホームレスが東京都台東区の避難所から拒否された、とニュースがあったが、その時代風潮と改憲動向は無縁ではない、と訴えたかった、という。社会から排除されがちな底辺の人々をも含めた「人類の民主主義」という理念を忘れているのではないか。それを問いたかった。
もともとは専業主婦だ。新潟県・横越町(現新潟市江南区)で英語塾をやりながら子供3人を育てた。町議から参院議員。「地域ではコーディネーター役で、闘争型と評価されたことはなかった」が、二度の落選や小沢一郎氏(自由党所属時代の党首)の薫陶により闘う政治家に鍛えられた。
現在63歳。男のお孫さんが2人いるという。「時間があれば孫の所に行きたい、ただのババ。体力、気力いずれも10年前とは違うので、本来なら質問に立つのも勘弁、疲れたという感じだが、時々(政権のほうが)ガソリンを注いでくれる。本当の意味での炎上ですよ。私の性格をわかっていないなと。私もいい人と思われたいが、しょうがない」
れいわ新選組の山本太郎氏から喧嘩(けんか)作法の教えを請われた人物でもある。その猪突(ちょとつ)猛進ぶりが、野党共闘の一つの核になるやもしれぬ。
もり・ゆうこ
1956年生まれ。参院議員。政権をめぐるさまざまな疑惑を追及してきた。文部科学副大臣、自由党幹事長兼参院会長などを歴任
倉重篤郎・本紙専門編集委員
くらしげ・あつろう
1953年、東京都生まれ。78年東京大教育学部卒、毎日新聞入社、水戸、青森支局、整理、政治、経済部。2004年政治部長、11年論説委員長、13年専門編集委員
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