>>34. 樹里亜さん MMTにつぃては,この辺がわかりやすいのではないでしょうか。 中野剛志氏による解説 https://www.youtube.com/watch?v=LJWGAp144ak 用語は,以下を参照。 デフォルト 債券の利払い、償還が不可能となること。債務不履行。 プライマリーバランス 国や地方自治体などの基礎的な財政収支のこと。一般会計において、歳入総額から国債等の発行(借金)による収入を差し引いた金額と、歳出総額から国債費等を差し引いた金額のバランスを見たもの。プライマリーバランスがプラスということは、国債の発行に頼らずにその年の国民の税負担などで国民生活に必要な支出がまかなえている状態。逆に、プライマリーバランスがマイナスということは、国債等を発行しないと支出をまかなえない状態。 財政出動 景気の安定・底上げを図る経済政策の一つ。税金や国債などの財政資金を公共事業などに投資することによって公的需要・総需要を増加させ、国内総生産(GDP)や民間消費などの増加促進を図る。 金融引き締め 景気が過熱したとき、国債を売却したり政策金利と預金準備率を引き上げたりすることによって通貨供給量を減らし、投資や消費を抑制する政策をさす。 与信行動 相手に返済能力があるかを判断し、お金を受け取る前に商品を渡したり、取引を進めること。 財政ファイナンス 中央銀行(日本では日銀)が政府の発行する国債などを直接引き受けること。 市中引き受け 財政法は、原則として国債を日銀が引き受けることを禁止し、民間金融機関に売却することにしている。 量的緩和 まず日本銀行が民間金融機関から国債や手形を買い取る。すると、その分だけ日本銀行当座預金の残高が増える。民間金融機関は、この預金残高に比例した金額を企業に融資したり、当座預金そのものを資金として運用することができる。その結果、市場に出回る通貨の量が増加する。 マネタリーベース 現金の通貨と民間の金融機関が中央銀行に預けた金銭(当座預金残高)の合計のこと。 OECD 経済協力開発機構。30カ国の加盟国を持ち、経済成長、貿易自由化、途上国支援の3つを目的とした活動を行なっている。OECD加盟国には経済的に恵まれた国が多く、加盟国全体で世界人口2割に満たないにもかかわらず、世界の総生産額では3分の2をしめていることから「先進国クラブ」と言われている。 私のMMTに対する考えは以下。
・貸し出しが貨幣を生む(内生的貨幣供給論)はMMT論者に限らず広く受け入れられている。 ・自国通貨建ての国債を発行できる国はデフォルトを起こさない,というのもMMT論者以外でも当然であると思われる。 ・ただし,MMTでは,国債の暴落などのリスクについて,十分考慮されているとは思えない。経済現象は,人々の意志を通して起こるもので,それは必ずしも合理的なものとは限らないし,また悪意のある行為が行われることもある。 財政赤字を拡大しすぎるのは危険だろう。 ・国債発行による財政出動には,MMTではインフレ率と言う歯止めを設定しているが,国債頼りの財政では,すぐに歯止めに到達してしまうと思われる。結局財源として大企業や富裕層への課税強化をせざるを得ず,既存の左派政党の政策に収れんするのではないか。 ・MMTが財政ファイナンスを許容しているのは,危うさが伴う。 さらに言うと,MMTは,マルクスのように階級や所有の問題を提起していないのが不満。だから紹介したビデオにあるように,自民党の人にも受け入れる人がいるのでしょう。 マルクスの考えは「共産党宣言」を参照。 国債発行についての中野氏による図はあまり見やすくないので,書き直したものがここにあります。 https://twitter.com/SakuraKasumi311/status/1189533678461841409
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