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2019年09月26日
スウェーデンのグレタ・トゥンベリさん(16)が23日(現地時間)、ニューヨークの国連「気候行動サミット」で、涙を流しながら行った演説は、胸を突くものでした。
「私たちはあなたたちを注意深く見ている。それが、私のメッセージだ。
…あなたたちは空っぽの言葉で、私の夢と子ども時代を奪い去った。人々は苦しみ、死にかけ、生態系全体が崩壊しかけている。私たちは絶滅にさしかかっているのに、あなたたちが話すのは金のことと、永遠の経済成長というおとぎ話だけだ。何ということだ。
…10年間で(温室効果ガスの)排出量を半減するというよくある考え方では、(気温上昇を)1・5度に抑えられる可能性は50%しかなく、人類が制御できない不可逆的な連鎖反応を引き起こす恐れがある。…50%の危険性は私たちは全く受け入れられない。私たちはその結果と共に生きていかなければならない。
…あなたたちには失望した。しかし若者たちはあなたたちの裏切り行為に気付き始めている。全ての未来世代の目はあなたたちに注がれている。私たちを失望させる選択をすれば、決して許さない。あなたたちを逃がさない。まさに今、ここに私たちは一線を引く。世界は目を覚ましつつある。変化が訪れようとしている。あなたたちが好むと好まざるとにかかわらず。」(25日付沖縄タイムス「グレタさん演説全文」=共同より)
この「あななたち」とは直接的にはサミットに参加している各国首脳らでしょう。しかし、それは、私たち「おとな」全員に向けられた告発・指弾ではないでしょうか。
とりわけ日本(人)は深刻に受け止めなければなりません。グレタさんは「2050年までに温室効果ガス実質ゼロ」というIPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)の目標を、「よくも従来通りの取り組みと技術的な解決策で何とかなるなんて装うことができたものだ」と痛烈に批判しました。しかし日本政府は経済界の圧力によってそのIPCCの目標からさえ後退しているのです。
サミットには日本政府から小泉進次郎環境相が、「日本の取り組みがよく理解されていない。積極的に発信する」と大言壮語して出席しましたが、演説さえ行いませんでした。「こうした日本の実情に、環境団体は『「手ぶらで」サミットに参加した』と手厳しい」(25日付沖縄タイムス=共同)声が出ているのは当然です。
「私たちは絶滅にさしかかっているのに、あなたたちが話すのは金のことと、永遠の経済成長というおとぎ話だけだ」
このグレタさんの言葉がとりわけ胸に迫りました。これは地球温暖化・環境問題だけではないでしょう。各国首脳だけの問題でもないでしょう。
例えば、中東情勢についても日本のメディアは判で押したように、「日本経済、私たちの暮らしへの影響は…」、日韓貿易問題も、「日本経済にとっては…」と報じます。消費税の増税も、「増税前後の生活防衛策は…」に集中しています。
世界情勢も国内政治も、それがどういう意味をもっているのか、その根源は何か、平和・人権擁護の立場からどうすべきか、という本質論議は棚上げして、自分(家族)の生活にとっての損得の基準でものごとを見る。そんなメディアの報道が蔓延し、それを望む市民意識でおおわれているのが、日本という国・社会ではないでしょうか。
そんな価値観、生き方は、「けっして許さない」。グレタさんの言葉はそういう意味を含んでいるのではないでしょうか。
ところで、グレタさんは生まれてまもなく「発達障害の一つ、アスペルガー症候群と診断」(23日付中国新聞=共同)されたそうです。医学的なことは分かりませんが、それが事実だとすれば、「発達障害」とは何なのでしょうか。グレタさんのどこが「発達障害」でしょうか。安倍首相やトランプ大統領、それを許している「おとな」にこそ「障害」があるのではないでしょうか。
https://blog.goo.ne.jp/satoru-kihara
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